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特別展「空也上人と六波羅蜜寺」開幕したほ!



ほほーい、ぼくトーハクくん!3月1日(火)から始まった、特別展「空也上人と六波羅蜜寺」にやってきたほ!事前予約もばっちりしたから早速いくほ。

そうだね、会場は本館の特別5室よ。

まずはこの作品から見にいくほ。


重要文化財 空也上人立像 康勝作 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

半世紀ぶりに東京で公開することになった空也上人立像ね。

教科書にも載っているから、知っている人は多いと思うほ!なんだか一度見たら忘れないような気がするほどインパクトがあるほ。

制作した康勝はあの有名な仏師、運慶の四男ですって、どことなく運慶らしさを感じられるわね。

どこらへんがだほ。

例えば、ぐっ!と一歩前に出した足からは力強さを感じられるし、履いている草履もとてもしっかり足を支えているように見えるわ。脛も筋肉が張っているように見えてとてもリアル!この全体のリアルさと力強さから運慶らしさを感じられる気がするわ。

お顔もリアルだほ!



この喉仏もとってもリアルね。首筋も鎖骨も、くっきりしていて今にもしゃべりだしそうな気がするわ。

口から出ている仏さまにも注目だほ!どうしてこのような表現をしたんだほ?

空也上人は、橋や道路等の整備をしたり、京都に流行り病が蔓延した時は、疫病がおさまって世の中が穏やかになるように祈ったりと、さまざまな人々に救いの手を差し伸べ続けていたのよ。だから庶民から有力者まで幅広い人々に信仰を集めたの。このことはその後も語り継がれていったから空也上人がとなえる「南無阿弥陀仏」の6文字が阿弥陀仏の姿になって現れた言い伝えを表しているのよ。

空也上人がお亡くなりになっただいぶあとに作られたのに、こんなにもリアルで、しかも言い伝えとあわせて作られるなんて、すごいほ!

360度ぐるりと、見ることができるから裏側もよく見てみましょうね。裏側の衣のしわしわ具合もとってもリアルなのよ。

ほーいだほ。お、次はこの作品をみるほ!


重要文化財 地蔵菩薩立像 平安時代・11世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

平安時代を代表する仏師の定朝作と伝えられているわ。

なんだか柔らかくて、優しい感じがするほ。

平安時代は貴族社会だけど、鎌倉時代は武家社会で、時代背景が違うから特徴にも影響を与えているのかもしれないわね。この展覧会では平安時代から鎌倉時代の彫刻作品を見ることができるから、時代によって雰囲気の違いなどを見比べることも楽しめるわ。

知識がなくても楽しめる気がするほ!

さっきの空也上人立像もだけど、お像を見たままを感じるのでよいので、自由に楽しんでほしいと思うわ。

もう少し紹介するほ!


中央
重要文化財 薬師如来坐像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
左から、四天王立像のうち
重要文化財 広目天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 増長天立像 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 持国天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 多聞天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

六波羅蜜寺の前身である西光寺の本尊十一面観音菩薩立像(六波羅蜜寺の秘仏本尊として現存)をつくった際にこの四天王立像もつくられたと伝えられているわ(増長天は違う時代の補作)。そして、薬師如来坐像は空也上人の弟子である天台僧の中信(ちゅうしん)が造像としたと伝えられるのよ。

次はこちらの作品だほ!


重要文化財 伝平清盛坐像 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

教科書で見たことある人は多いかも。

彫刻作品のほかにも、仏画や巻物の作品も会場にあったほ!


左から3幅
十王図 陸信忠筆 中国 南宋~元時代・13~14世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
※展示期間は各幅ごとに異なります。展示期間は作品リストでご確認下さい
地蔵菩薩霊験記絵巻断簡 南北朝時代・14世紀 京都・六波羅蜜寺蔵 ※4月10日(日)まで展示


会場を出て左手にある本館11室では関連展示として、六波羅蜜寺ご所蔵の作品を5件展示しているわ。

いろいろ見ることができて大満足だほ。今度は京都に行ったら六波羅蜜寺でも実際に見てみたいほー。今年の5月22日からは、新しい宝物館「令和館」で拝観できるみたいだほ。

:展覧会は5月8日(日)までで、会期中に展示替えがあります。入場には事前予約を推奨しているので、展覧会公式ウェブサイトをご確認下さい。


 

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん「空也上人と六波羅蜜寺」

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年03月11日 (金)

 

特別展「ポンペイ」開幕したほ(後編)



ほほーい、ぼくトーハクくん! 特別展「ポンペイ」の開幕ブログ後編だほ!

前編はこちらです。じゃあ、続きの第4章「ポンペイ繁栄の歴史」にいきましょう。まずはこちら、ファウヌスの家の3DCGの大画面がお迎えしてくれます。



どんな家なのか説明してほ。

ポンペイでも古くて最大規模の家なのよ。とても有名なモザイク装飾が残っていたの。

この映像のことほ?



そう「アレクサンドロス大王のモザイク」よ。実物は展示していないけど高精細映像で細部を見ることができるの。実際のファウヌスの家の部屋の一部を再現して、「アレクサンドロス大王のモザイク」と、その手前のモザイク画「ナイル川風景」をシートにして、床の本来あった位置に貼ってあるの。

ポンペイの繁栄を象徴しているような家の雰囲気がわかるほ。

この章では、この「ファウヌスの家」と「竪琴奏者の家」、「悲劇詩人の家」の出土品と家の一部の再現展示でポンペイ繁栄の歴史を紹介しています。

この像がもしかして名前の由来になったほ?


踊るファウヌス 前2世紀

そう、この像が「ファウヌスの家」から発見されたのよ。これはオリジナルの作品で、今回日本初公開なのよ。髭の乱れ具合とかポーズとか今にも踊りだしそうで躍動感がすごいね。ほかにもこの家由来の作品を紹介するよ。


ナイル川風景 前2世紀末

コブラの左にいるのはマングースらしいよ。昔からコブラの天敵だったのかな?


ネコとカモ 前1世紀

食糧庫に忍び込んだネコがいるね。

今見てもきれいで、描かれているものがよくわかって、とても埋まっていたなんて思えないほ。おっ、次の家が見えてきたほ。


「竪琴奏者の家」再現展示

ポンペイでもとても大きい「竪琴奏者の家」の再現展示ね。真ん中にブロンズのイノシシと犬がいるね。ヘビの像の内部には水道管があって、口から水を噴き出すようなつくりになっているのよ。ほかにもこんな動物もいるよ。


【右】ライオン 1世紀
【左】シカ 1世紀

ライオンが飾ってあるってことはすごい家だった気がするほ。次は三つ目の家だほ。


「悲劇詩人の家」再現展示
【右】プリセイスの引き渡し 50~79年
【左】ヘレネの略奪(あるいはクリュセイヌの帰還) 50~79年

「ファウヌスの家」や「竪琴奏者の家」よりもかなり小さいけど、数多くの神話画が飾られていたらしいわ。真ん中にプールみたいなものがあるけど、実際の家では上に天窓があって、落ちた雨水を貯めていたみたいよ。

いよいよ次で最後の章、第5章「発掘のいま、むかし」だほ。

ヴェスヴィオ山の噴火ではポンペイ以外にも、エルコラーノ、ソンマ・ヴェスヴィアーナが埋没したの。これらポンペイも含めて3遺跡の発掘の、18世紀から今までの歴史を振り返る章よ。

これはポンペイ以外から出土したほ?


へプロスを着た女性(通称「踊り子」) アウグストゥス時代(前27~後14年)

エルコラーノから出土したんだけど、エルコラーノはポンペイと違って硬い溶岩に覆われていたから、作品の保存状態も違うのかしらね。

これはどこから出土したほ?


ヒョウを抱くバックス(ディオニュソス) 前27~後14年頃 ノーラ歴史考古学博物館蔵

これは、ソンマ・ヴェスヴィアーナから出土したんだけど、472年の噴火で埋没したから、ポンペイとは埋没した時期が違うのよ。

ほー、すごい作品がたくさんあったほ。最後の部屋にも映像があるほ。

発掘の歴史や現在進行中の文化財の修復作業などを紹介しているね。そろそろ終わりにしましょうかトーハクくん。

ぼくのおすすめのお犬さんを紹介するの忘れていたほ。


猛犬注意 1世紀

今のお家にも「猛犬注意!」って看板が出ているお家もあると思うけど、それと同じ感じで出ていたらしいほ。でもこれは可愛いから、注意しないでお家に入っちゃうかもしれないほ。これをモチーフにしたオリジナルグッズも特別展ショップで販売しているからおすすめだほ!

※所蔵表記のない作品は、全てナポリ国立考古学博物館蔵。
※入館は事前予約(日時指定券)を推奨します。詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん「ポンペイ」

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年01月24日 (月)

 

特別展「ポンペイ」開幕したほ(前編)



ほほーい、ぼくトーハクくん! 特別展「ポンペイ」が1月14日(金)から開幕したから、さっそくやってきたほ。

この展覧会は事前予約(日時指定券)推奨だから、予約しておいたわ。

すっかり慣れたもんだほ。さっそく会場にいくほ。

最初は序章で「ヴェスヴィオ山噴火とポンペイ埋没」よ。噴火前のポンペイとその結末を象徴する出土品を序章として紹介しているわ。この作品はヴェスヴィオ山を描写した唯一の作例らしいよ。


バックス(ディオニュソス)とヴェスヴィオ山 62~79年

これはなんだほ?


女性犠牲者の石膏像 79年/1875年

これは噴火の堆積物の層に空洞があって、石膏を注いで固まってから掘り出したものよ。

実際にそこにいた人たちがいたんだほ。身が引き締まる思いがするほ。見てユリノキちゃん、この大画面にはCGでポンペイの街と噴火の様子が映っているほ。



会場のグラフィックとあわせてみるとより大迫力! 今回は作品はもちろんだけど、会場内のディスプレイやいくつかの映像も見どころね。

序章が終わって、次は第1章「ポンペイの街―公共建築と宗教」だほ。

円形闘技場などの公共施設に関係する出土品や、神様さまの信仰に関する出土品を展示しているわ。

昔にこんな施設があったなんてびっくりだほ。

そのほかにも体育施設や公共浴場もあったのよ。ポンペイには今と同じ生活様式があったんだね。

すごいほ。会場バナーとかの青い空が昔のポンペイから今に続いているみたいだほ。

ちょっと何言っているかわからないわ。これは、俳優の像よ。


【左】俳優(悲劇の若者役) 1世紀後半
【右】俳優(女性役おそらく遊女) 1世紀後半

俳優ほ?テレビもないけど、どこで俳優が活躍するほ?

ポンペイには劇場があって、重要な娯楽施設だったのよ。この作品はお家の装飾として、劇場関係のテーマが流行していたことを表しているらしいわ。

これはなんだほ。東洋館でも似たような像を見たことがある気がするほ。


食卓のヘラクレス 前1世紀

作品名になじみがあるよね。この作品はアレクサンドロス大王のために制作された「食卓のヘラクレス」像のコピーなんだって。神様となった英雄も宴会に参加するのかな?人々の信仰の様子がうかがえる気がするわ。

第2章は「ポンペイの社会と人々の活躍」です。まずはこの作品から。


エウマキア像 1世紀初頭

誰だほ?

貴族ではないけど、裕福なお家の女性で、毛織物業者の組合を管理するなど活躍していたのよ。この章では当時活躍した人々を紹介したり、ポンペイは貧富の差が激しかったからそのことを示す作品を紹介したりしているわ。これはお金持ちが持っていたのかな~。


ライオン形3本脚付きモザイク天板テーブル モザイク・細部:前1~後1世紀、テーブルとしての再構成:18~19世紀

大きくてライオンの飾りがあってとっても豪華だほ。そろそろ次の章にいくほ。第3章「人々の暮らし―食と仕事」にきたほ。これはパンだほ?


炭化したパン 79年

白パンや、黒パン、油で揚げたパン、様々なパンを作っていたみたいよ。今回の展覧会グッズ売り場ではパンをモチーフにした商品もあるの。何か買ってくれないかなー。ちらっ。

ちょっと何言っているかわからないほ。これは何だほ、タコ焼き器みたいだほ。


目玉焼き器、あるいは丸パン焼き器 1世紀

これは目玉焼き器か丸パン焼き器らしいわ。ヴェスヴィオ山周辺諸都市ではブロンズ製の容器が3,000点以上発見されているんだって。機能的な日用品が昔からあるなんてすごいね。

食べ物関連の作品見ていたらなんだかおなかすいてきたほ。一休みするほ。

後編に続きます!

※所蔵表記のない作品は、全てナポリ国立考古学博物館蔵
※入館は事前予約(日時指定券)を推奨しています。詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん「ポンペイ」

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年01月20日 (木)

 

ユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」が開幕したほ!



ほほーい、ぼくトーハクくん! 1月7日から表慶館で開幕したユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」 にやってきたほ。

トーハクくん、事前予約(日時指定券)推奨だから、予約しておいたよ。

ありがとうだほ。ところでこの展覧会なんだか聞き覚えがあるほ。

それもそうよ、本来なら2020年3月10日から5月24日までの会期で開催するはずだったけど、新型コロナウィルス感染症拡大防止のために中止になったのよ。でもねその後、内容を一部リニューアルして開催することになって、1月7日から始まったんだよ。

すごいほ、復活したほ! この展覧会はタイトルの通り、日本の伝統芸能を感じることができるほ?

うん。ユネスコ無形文化遺産に登録された、歌舞伎、文楽、能楽、雅楽、組踊を集めて、芸能の美しさとそれを支える「わざ」を紹介するのよ。

実際に何かするほ?

歌舞伎とか実演するわけではないけど、再現舞台にあがれたり、各芸能の小道具もあったりして、まるごと体感できる展示空間になっているのよ。

楽しみだほ、さっそく見に行くほ。

まずは歌舞伎の部屋よ。これは『金門五山桐』「南禅寺山門の場」の再現展示ね。


大道具「金門五山桐」南禅寺山門 現代 製作:金井大道具(株)

いいかぶきぶりだほ。衣装も舞台もきらきらして、華やかだほ。

この舞台はのぼることができるのよ。


スロープからお上がりください

登ってみると、役者気分が味わえるかもだほ。

舞台の様子を間近に見ることもできるね。

ほかにも錦絵や小道具とかも展示してあるほ!


「歌舞伎」コーナー展示風景


2階に行くよ、次のコーナーは「文楽」ね!


「文楽」コーナー展示風景

からくり人形みたいなものもあるほ。内側が見れて面白いほ。

文楽は江戸時代初期に大阪で生まれた人形を使う人形劇だけど、人形の首【かしら】にもさまざまな仕掛けがあるらしいわ。隣の部屋には再現舞台があるよ。


大道具「義経千本桜」可連法眼館の段 現代 製作:関西舞台(株)

舞台の裏側も見られて、リアルさを感じられるほ!

文楽の次は「能楽」のコーナーよ。このコーナーのおすすめはこれ!


能面(般若) 現代 国立能楽堂蔵

お面が浮いているようにしか見えないほ。どこかだほ。

お面の後ろにスペースがあるのに気づかない。顔ハメパネルのように、まるでお面をはめているのかのように写真撮影できるのよ。

なるほどだほ。あれ、ユリノキちゃん、特別展だけど撮影できるほ?

写真撮影なら一部の作品を除いてできるのよ。会場の入口に注意事項があるからまた確認しようね。

次のコーナーに行くほ。がらっと雰囲気が変わったほ。


大道具 御冠船舞台 現代 製作:金井大道具(株)

琉球で生まれた「組踊」のコーナーよ。色使いが鮮やかできれいなものが多いわ。1月15日からは特別企画 沖縄県立博物館・美術館 琉球王国文化遺産集積・再興事業 巡回展 「手わざ -琉球王国の文化-」が平成館企画展示室で開幕するからあわせてみたいね。

今年の5月3日からは沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」が平成館特別展示室ではじまるから、予習にぴったりかもだほ。

次は最後のコーナー「雅楽」よ。見て、大きな太鼓があるよ。


鼉太鼓【だだいこ】 現代 国立劇場蔵

これも何かの舞台を再現しているほ?

雅楽の曲のひとつ、「還城楽」【げんじょうらく】っていう舞台を再現しているのよ。

ほー。あっ、映像も上映されているほ。なんだかイメージがしやくなったほ。

映像は各コーナーにあるからそれを見てから、再現舞台を見るとよりイメージしやすくなるかもね。「雅楽」のコーナーで展示はおしまいよ。

再現舞台とか実際に使用されている小道具とかを間近に見ることができて、伝統芸能をまるごと体感できた気がするほ。

この展覧会は3月13日まで開催しています。展覧会公式サイトでは、伝統芸能の舞台を支える人とその技を紹介する動画も配信していますので、ご来館前の予習としてご覧いただくのもおすすめです。

ほっ!予習わすれていたほ!

※会期中一部作品の展示替えがございます

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2021年度の特別展

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年01月14日 (金)

 

2021年をふり返るほ!



ほほーい、ぼく、トーハクくん! 2021年ももう少しで終わるほ。お正月までだらだらして過ごすほ。
トーハクくん、だらだらするだけじゃなく、2021年に何があったかふり返りましょうよ。
毎年やっているから飽きてきたほ。
じゃあー、二十四節気【にじゅうしせっき】とともにふり返りましょうか。
二十四節気?なんだほ?
今も立春など季節を表す言葉として使用している四季よりも細かい季節のことよ。今年、トーハクの公式SNSで二十四節気に関連した作品紹介してたの忘れたの?
すっかり忘れていたほ。
ま、いいか。それじゃーいくわよ。まずは2021年1月5日は「小寒」【しょうかん】、本格的に寒くなりだすころね。今年もトーハクは1月2日から開館したわ。
今年の干支「丑」にちなんだ展示、特集「博物館に初もうで ウシにひかれてトーハクまいり」には、もー心惹かれたほ。



2021年1月20は「大寒」【だいかん】、最も寒い時期ね、平成館での特別展は開催していなかったけど、表慶館で開催していた特別展「日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵」では日本の伝統建築の模型を展示していたわ。



首里城の模型もあったほ。そういえば2022年5月3日(火)からは沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」を開催するほ。

2021年2月3日は「立春」【りっしゅん】、馴染みのある言葉だと思うけど、旧暦では1年と春の始まりね。

東洋館8室で開催していた、台東区立書道博物館との連携企画第18弾「清朝書画コレクションの諸相―高島槐安収集品を中心に―」はちょうど2月2日から後期展示が始まっていたほ!



2021年2月18日は「雨水」【うすい】、降る雪が雨に変わって、氷も解けて大地が潤うころ。雨水の時期の行事はなんといっても雛祭り、特集「おひなさまと日本の人形」も2月23日から始まったわ。
2020年のおひなさまの展示は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために臨時休館になって1日しか展示できなかったほ。それを再現した展示だったから、1年越しの再開で嬉しかったほ。

2021年3月5日は「啓蟄」【けいちつ】、冬籠りしていた生き物が目覚めるころね、3月20日は「春分」【しゅんぶん】で、トーハクが春の訪れを告げる、「博物館でお花見を」も3月16日から始まったわ。



工事も完了して、パワーアップした庭園で見る桜は最高だったほ。



2021年4月4日は「清明」【せいめい】、春の光を受けて清らかで明るいころのことね。2020年夏に開催するはずだった、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」がついに4月13日から開幕して、とても明るい気分だったわ。
動く歩道で見た、国宝「鳥獣戯画 甲巻」のウサギさんやカエルさんは今にも動きそうで、とても楽しい気分になったほ。あっ、LINEスタンプも4月1日から発売したんだほ!使ったら明るい気分になれるはず?ほ。





LINEスタンプ、1セット(40種類)、120円(税込)で販売中だほ!

2021年4月20日は「穀雨」【こくう】、春の雨が降って穀物が育つ頃ね。新型コロナウィルス感染症拡大防止のために、4月25日から臨時休館が始まって、心は雨模様だったわ。
みんなからの温かい応援メッセージがあったから、再開にむけて準備することができたほ。どうもありがとうございましたほ。

2021年5月5日は「立夏」【りっか】、端午の節句と同じ日だったわ。そして、5月21日は「小満」【しょうまん】、万物が成長し満ち始める頃のことね。このころ、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」をはじめとして、「博物館で動物めぐり」としてトーハクのいろんな場所で動物をモチーフに展示していたから、SNSとかで動物の作品をたくさん紹介していたわ。

特集「鳥獣戯画展スピンオフ」親と子のギャラリー「動物のうごき」とか、子どもにも親しみやすかったと思うからたくさんみてもらいたかったほ。



2021年6月5日は「芒種」【ぼうしゅ】、稲などの穀物を植えることをさすのよ。5月30日で臨時休館が終わって、6月1日から再開したわ。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」も会期を6月20日まで延期したほ。再開に向けて種まきしたかいがあったほ。

2021年6月21日は「夏至」【げし】ね。6月22日から特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」が開幕したわ。これも2020年の夏に開催するはずだったから、この1年がとっても長く感じられたわね。
国宝「十一面観音菩薩立像」もとっても身長が高くて、迫力があったほ。



2021年7月7日は「小暑」【しょうしょ】、だんだん暑くなるころで、7月22日は「大暑」【たいしょ】で暑さが極まるころ。トーハクの熱さもすごかったよね。
7月6日からマレーシア・イスラーム美術館精選 特別企画 「イスラーム王朝とムスリムの世界」、7月13日からは聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」、東京2020オリンピック・パラリンピック開催記念 特別企画「スポーツ NIPPON」が開幕したほ。めったに出会えない作品のオンパレードだったほ。あっ、特別企画「イスラーム王朝とムスリムの世界」は2022年2月20日まで開催しているほ!

2021年8月7日は「立秋」【りっしゅう】で8月23日は「処暑」【しょしょ】。昔の暦では立秋の日から秋に入って、処暑で暑さが止まるという意味だけど、8月はずーっと暑かった気がするわ。
8月1日のキッズデーの日にはひさびさにみんなに会いに行ったけど、とても暑かったほ。でもようやくおもてなしができた気がするほ!



2021年9月7日は「白露」【はくろ】、秋草に霜が宿る様子を表現していて、9月23日は「秋分」【しゅうぶん】だったわ。秋が来る頃と言えば恒例の「博物館でアジアの旅」。今年のテーマは「空想動物園」で龍や麒麟など聞き覚えのあるようなものから、正体がよくわからないようなものまで、様々な空想上の動物たちが展示されていたわ。



9月4日からは表慶館で「春夏秋冬/フォーシーズンズ 乃木坂46」が始まっていたほ!展覧会がたくさん開催されていて、まさに実りの秋を満喫できたほ。

2021年10月8日は「寒露」【かんろ】で露が冷たく感じられる頃、10月23日は「霜降」【そうこう】で初霜が降りる頃のことよ。10月12日からは、伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」が開幕したわ。霜も吹き飛ばすほど、天台ゆかりの名品が勢ぞろいで会場も熱かったわ!

インド・中国・日本の天台ゆかりの人物たちを描いた、全10幅の作品が期間限定ですべて展示されていたのが思い出深いほ!



2021年11月7日は「立冬」【りっとう】で、11月22日は「小雪」【しょうせつ】。冬の訪れを感じさせる時期がやってきたわね。そういえば、11月15日には東京国立博物館創立150年記念特設ウェブサイトを公開したんだわ。
総合文化展で、創立150年記念の来年は特集が盛りだくさんで待ち遠しいほ。あと、来年秋に国宝全89件を展示する、東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」も開催するほ。会期中には展示替えがあるほ!

2021年12月7日は「大雪」【たいせつ】で、12月22日は「冬至」【とうじ】。本格的な冬の始まりで閉館時間の17時には本当に真っ暗になるよね。
冬が始まる前の庭園のもみじきれいだったほ。ドローンで撮影したほ!Twitterでも紹介したほ。



どうだったかなトーハクくん。
そういえば、二十四節気でどんな作品をSNSで紹介したのかおさらいしたいほ。
そうね。ほんの少しだけおさらいしようか。最初は、2021年3月20日「春分」の時期に展示していて、桜の開花にちなみ紹介したこちらの作品です。


維盛高野の巻 前田青邨筆 大正7年(1918)

次に2021年7月22日「大暑」で紹介した作品よ。猫たちが夕涼みをしている光景が時期的にぴったり!


猫のすゞみ 歌川国芳筆 江戸時代・19世紀

そして、2021年10月8日「寒露」で紹介した作品です。菊などの秋の気配から、霜の訪れを感じられるかも。


秋苑 寺崎広業筆 明治32年(1899)

2021年12月7日「大雪」の頃に展示していたわ。今も開催される浅草寺の年の市を描いた作品です。年末って感じね!


浅草年の市 喜多川歌麿筆 江戸時代・18世紀


ほー、季節とあわせて楽しめるほ。そろそろ締めるほ?
2021年も大変お世話になりました。2022年は創立150年を迎える年です。皆様と一緒に記念の年をお祝いできるのを楽しみにしています。
期待ガー高まりえガオーがとまらないほ!気をトラれて、トラブル起こさないように気をつけるほ。
もうこんなのばっかり・・・

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年12月24日 (金)