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館長メッセージ

2023年4月 東京国立博物館長 藤原誠

みなさま、ようこそ東京国立博物館へ

 

東京国立博物館長の藤原誠です。

当館は、明治5年に、旧湯島聖堂の大成殿で開催した博覧会を機に文部省博物館として発足し、昨年、創立150年の大きな節目を迎えました。「新しい一歩を、あなたと」という思いで、特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」をはじめとした展覧会や各種イベントなど様々な形で創立150年記念事業をみなさまにお届けしてまいりました。

新型感染症の拡大以前は、訪日外国人の数が、令和元年には過去最高の3,188万人となる中、「日本に来たら東京国立博物館へ」を合言葉に、多言語対応の充実を図り、外国人にもわかりやすい展示と解説に取り組んで来ました。また、当館の常設展示である総合文化展においては、年間300回を超える展示替えを計画的に進めながら、いつ来ても新しい作品に出会える博物館として、魅力的な特別展と合わせ、多くの来館者をお迎えして来ました。

ところが、令和2年新型感染症の拡大以降は、拡大防止のため、臨時休館、入場者数の制限、夜間開館の自粛など、これまでの博物館運営を継続することが困難な時期もあり、十分にその成果を実感いただく機会に恵まれない状況でした。

しかし、創立150年記念事業を実施する中で、新型感染症が収束傾向となりつつあり、低迷していた来館者数の増加が顕著な成果として現れ、様々なイベントの再開によって、博物館の日常が戻ってきていることを実感しております。

創立150年後の新しい歴史を作る東京国立博物館の歩みにぜひともご期待ください。

2023年4月
東京国立博物館長
藤原 誠