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総合文化展・展示替え情報:2022年1月18日(火)からの展示

東京国立博物館・総合文化展では毎週のように展示替えを行っています。こちらのページでは最新の展示替え情報をご紹介します。
※一部継続展示のものが含まれます。

本館

 『国宝室 十六羅漢像(第三尊者)』の画像 
2室  2022年1月18日(火) ~ 2022年2月13日(日)

羅漢とは「修行を完成し、供養に値する者」を意味する古代インドの言葉「アルハット」を漢字の音を借りて表わした「阿羅漢」の省略形です。十六羅漢は中国・唐代に玄奘(げんじょう、602~664)が漢訳した『大阿羅漢難提蜜多羅所説法住記(だいあらかんなんだいみったらしょせつほうじゅうき)』(『法住記』)に登場する16人の羅漢のことです。『法住記』には、釈迦から、自分が亡くなった後、長寿を保ち、仏法を守り伝え人々を救済することを託されたと記されます。
また、住所や名前は記述がありますが、姿形や場面設定に関する記述は無いため、各時代で様々な図様が作られました。
それらの図様の多くは羅漢の長寿や神通力を強調するような異様な姿や劇的な描写です。しかし、日本で制作された十六羅漢画像の現存最古の作例で、もとは滋賀・聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)に伝来した本図は、唐代に源流をもつとみられる古様で穏やかな図様が特徴的です。
また、絹の裏から顔料を塗り、絹目を通して穏やかな色を見せる裏彩色(うらざいしき)の技法や、白みの強い柔らかく明るい色を用いて細かに描き込む画面作りは、彩色による美しさに重点をおいた11世紀の仏画の特徴をよく表しています。画面向かって右上の色紙形(しきしがた)と呼ばれる区画には、白色の地に蝶・鳥・草花の地文様を描き、平等院鳳凰堂の壁扉画(へきひが)の色紙形に近い書風で『法住記』にある羅漢の住所と名前が書かれています。
大陸の香りを残しつつ、11世紀の平安貴族の美意識が凝縮された十六羅漢像の名品です。

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