東京国立博物館・東博コレクション展の最新情報をご紹介します。
(注)一部継続展示のものが含まれます。
紺色に染められた紙に、大きな金色の塔がそびえたっています。この塔をよく見てください。小さな文字がびっしりと記されていることに気付きます。これは『金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)』という経典の文字を写したもので、文字の連なりによって塔の形を表わしているのです。塔の周囲には、金泥(きんでい)に赤や緑、白などの様々な絵の具を使って、経典の内容が細やかに描かれています。
このように経典の文字を連ねることで塔を表わした作品を「宝塔荼羅(ほうとうまんだら)」と呼んでいます。巻物に経を写すのではなく、このような大画面に経典の内容を絵画化したところに大きな特徴があります。
『金光明最勝王経』は国を守護する経典とされ、全十巻から成ります。この宝塔曼荼羅は、一つの画面に一巻のお経をあてた全十幀すべてが現存している大変貴重な作例です。本作の伝わった大長壽院は、岩手県平泉の中尊寺の支院です。中尊寺は平安時代後期、東北地方を支配下におさめていた奥州藤原氏によって再興されました。本図は平安時代後期、平泉における仏教文化の水準の高さを示す作例です。
江戸時代の庶民の姿を描いた浮世絵は、江戸時代初期には絵師自身の手になる肉筆画のみでしたが、後には大量生産が可能な版画が生み出され、さらに彫りと摺りに工夫を凝らして多色摺りの錦絵が誕生しました。
今回の展示では、葛飾北斎の「千絵の海」や歌川広重の「山海見立相撲」といった風景画シリーズを中心に、海や山、滝のある大自然の風景と旅人たちの姿が描かれた作品を紹介します。
20世紀初頭にシルクロードを探検した大谷探検隊の将来品を中心に展示を行います。
今回は、ホータンの如来像頭部をはじめ、クムトラ石窟の鬼神像などを展示し、シルクロードの文化を紹介します。