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国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ

  • 『国宝 十一面観音菩薩立像(部分) 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵』の画像

    国宝 十一面観音菩薩立像(部分) 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵

    本館 特別5室
    2021年6月22日(火) ~ 2021年9月12日(日)

    会期決定のお知らせ
    特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」は2021年6月22日(火)から2021年9月12日(日)までの会期で開催することになりました。

    新会期:2021年6月22日(火)~9月12日(日)
    旧会期:2020年6月16日(火)~8月31日(月)

    ※会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。
    ※以前お知らせしました通り、本展は新型コロナウィルス感染症の影響に伴い、旧会期の会期を変更することとしておりました。
    展覧会公式サイト

     

    仏教伝来以前の古い日本では、神は山、滝、岩や樹木等に宿ると信じられ、本殿などの建築や、神の像はつくらず、自然のままの依り代を拝んでいました。その形が現在まで続いているのが三輪山を御神体とする大神神社(おおみわじんじゃ)です。その後、国家的に仏教を興隆した奈良時代には神仏関係の接近が見られ、神に密接にかかわる寺がつくられました。大神神社にも大神寺(鎌倉時代以降は大御輪寺)が造られ、仏像が安置されました。幕末、新政府により神仏分離令が発せられると、廃仏毀釈の危機にさらされますが、大御輪寺の仏像は、同寺の住職や周辺の人々の手によって、近傍の寺院に移され、今日に至ります。
    本展では、かつて大神寺にあった国宝 十一面観音菩薩立像(聖林寺蔵)、国宝 地蔵菩薩立像(法隆寺蔵)などの仏像と、仏教伝来以前の日本の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを展示します。国宝 十一面観音菩薩立像が奈良県から出るのは初めてのことです。その比類ない美しさをこの機会にぜひご覧ください。

    作品リスト 2021.6.28更新 (616KB)

    展覧会のみどころ

    開催概要

1089ブログ 特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」

東京国立博物館資料館 特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」関連図書コーナー設置

特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」YouTube動画再生リスト

 

展覧会のみどころ

 


国宝 十一面観音菩薩立像じゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう
奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵

  

 

奈良県桜井市にある聖林寺の国宝 十一面観音菩薩立像は天平彫刻の名品で、日本を代表する仏像の一つです。法隆寺の国宝 地蔵菩薩立像などとともに、江戸時代までは同市の大神神社にありました。

大神神社は本殿を持たず、三輪山を拝む自然信仰をいまに伝えますが、奈良時代には仏教の影響を受けて神社に付属する寺(大神寺、後に大御輪寺に改称)や仏像がつくられました。

 

   

 

三輪山
三輪山
奈良盆地の東南部にある神が宿る美しい円錐形の山

三輪山信仰

日本人は古来自然に畏敬の念を抱き、神が宿る依り代として、山や滝、岩、樹木などを信仰しました。三輪山はその代表的な例で、大神神社には神をまつる本殿はなく、三輪山を御神体として礼拝します。

『古事記』の神話に、大物主大神が大国主神に、国造りに協力するから「吾をば倭の青垣、東の山の上にいつきまつれ」(私を、大和を囲む青い垣根のように連なる山々の東の山にまつりなさい)と望み、三輪山にまつられたと語られています。三輪山には人々が入ることができない禁足地があり、そこから古代の祭祀を物語る子持勾玉や、造酒に用いる器具の小さな土製模型が出土しており、古くからの信仰の存在を確認できます。

大神神社の由緒には、三輪山の頂上の磐座(神の宿所)に大物主大神、中腹の磐座に大己貴神、麓の磐座には少彦名神(すくなひこなのかみ)が鎮まるとあります。三輪山を御神体とする大神神社拝殿とその奥の禁足地の間には結界として鳥居と瑞垣が設けられています。その鳥居は、一列に3つ組み合わせた独特の形式で「三ツ鳥居」といい、中央には扉が付けられています。拝殿がはじめてつくられたのは鎌倉時代のことで、現在の拝殿は寛文4年(1664)徳川家綱が再建したものです。国宝 聖林寺十一面観音菩薩立像をかつて安置していた大御輪寺は、大直禰子(おおたたねこ)神社(若宮)となっています。

三輪山
三輪山
奈良盆地の東南部にある神が宿る美しい円錐形の山

 

 

開催概要

会  期 6月22日(火)~9月12日(日)
会  場 東京国立博物館 本館特別5室(上野公園)
開館時間 9時30分~17時00分
休館日

月曜日
(ただし8月9日(振休)は開館)

観覧料金

一般1,500円(1,400円)
大学生800円(700円)
高校生500円(400円)
中学生以下無料

( )内は前売日時指定券の料金。

混雑緩和のため、本展は事前予約制(日時指定券)を導入します。入場にあたって、すべてのお客様は日時指定券の予約が必要です。「前売日時指定券」、「当日券」の詳細は展覧会公式サイトでご確認ください。

当日券の販売および入館は、閉館の30分前までです。また、ご来館時「当日券」は販売終了している可能性があります。

中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。ただし、「日時指定券」の予約が必要です。入館の際に学生証、障がい者手帳等をご提示ください。

特別展観覧料で、特別展ご観覧の当日に限り総合文化展(「イスラーム王朝とムスリムの世界」「スポーツ NIPPON」を含む。)もご覧いただけます。 ただし、総合文化展の混雑状況によっては、入場をお待ちいただく場合があります。総合文化展の日時指定券をご予約いただく必要はありません。

聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」(7月13日(火)~ 9月5日(日))は別途事前予約(日時指定券)および観覧料が必要です。

交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、読売新聞社、文化庁、日本芸術文化振興会
特別協賛 キヤノン、JR東日本、日本たばこ産業、
三井不動産、三菱地所、
明治ホールディングス
協  賛 清水建設、髙島屋、竹中工務店、三井住友銀行、
三菱商事
カタログ・音声ガイド 展覧会カタログ(1,800円)は、平成館会場内、およびミュージアムショップにて販売しています。音声ガイド(日本語)は600円でご利用いただけます。
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト https://tsumugu.yomiuri.co.jp/shorinji2020/(展覧会公式サイトは公開を終了いたしました。)

 

 

   
日本博主催・共催型プロジェクト

 

鑑賞ガイド

特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」の鑑賞の手引きとして、鑑賞ガイド(小学校高学年・中学生向け)を制作しました。
PDFをダウンロードし、プリントアウトして事前学習や見学の際にご活用ください。
鑑賞ガイドのページへ移動

 

関連事業

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