このページの本文へ移動

博物館に初もうで ウシにひかれてトーハクまいり

  • 『重要文化財 駿牛図断簡 鎌倉時代・13世紀』の画像

    重要文化財 駿牛図断簡 鎌倉時代・13世紀

    本館 特別1室・特別2室
    2021年1月2日(土) ~ 2021年1月31日(日)

    あけましておめでとうございます。令和3年は丑(うし)年です。牛は古くから人の生活を支えてきた身近な存在でした。本展にならぶ多彩な≪描写された牛の姿形≫には、そんな牛に対する人々のさまざま想いが反映されています。

    牛に聖性をみる古代インドの信仰は、東アジアにまで広がり、ときには神の乗り物や、仏教における悟りの象徴ともみなされました。このように≪牛にまつわる信仰史≫は多様ですが、その背景には、日常における≪牛と共同した暮らし≫がありました。力強く従順な牛は、重要な労働力として輸送や農耕に活躍していたのです。さらに平安時代には、貴族の乗り物「牛車」が登場します。華やかな≪牛車と王朝の様式美≫は、現代にいたるまで長く憧憬の対象となりました。

    なお本展のタイトルは、「牛に引かれて善光寺参り」という諺(ことわざ)を基にしたもの。「身近に起こった出来事に導かれて、思いがけない縁が結ばれること」の例えです。こんな状況だからこそ、展示作品との思いがけない出会いを通して、改めてトーハクと縁を結んでいただきたい。そんな想いが込められています。本展が、今後の新たな日常を支えていく、ささやかなきっかけとなれば幸いです。

     

    担当研究員の一言

    1:牛にまつわる信仰史」「2:牛と共同した暮らし」「3:牛車と王朝の様式美」「4:描写された牛の姿形」という章立てにより、様々な牛の造形を紹介します。各章立てタイトルには【うし】という言葉が隠されているので、ぜひお探しください。/高橋真作


 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 阿弥陀如来および両脇侍立像(善光寺式) 鎌倉時代・建長6年(1254)
国宝 片輪車蒔絵螺鈿手箱 平安時代・12世紀
重要文化財 駿牛図断簡 鎌倉時代・13世紀

 

パンフレット

博物館に初もうで ウシにひかれてトーハクまいり パンフレットの画像
特集 博物館に初もうで ウシにひかれてトーハクまいり

会期中、本館インフォメーションにて配布しています。
※なくなり次第、配布は終了します。

PDFPDF, 1.8MB)