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1089ブログ

「クレオパトラとエジプトの王妃展」~王妃ティイのレリーフの墓を求めて~

早稲田大学の近藤二郎です。
7月11日(土)に開幕する「クレオパトラとエジプトの王妃展」の監修を務めています。
エジプト学が専門で、1976年11月以来、約40年間にわたり、毎年、エジプトで調査研究を続けています。
新王国・第18王朝のアメンヘテプ3世時代の研究を中心としており、これまでマルカタ南遺跡、マルカタ王宮址、王家の谷・西谷のアメンヘテプ3世王墓(KV22)などの発掘調査や修復作業を手がけてきました。
現在でもエジプトの5つのプロジェクトに参画し、最近でも年に4回から5回ほどエジプトで調査にあたっています。


今回は、本展覧会の注目作品のひとつ、「アメンヘテプ3世の王妃ティイのレリーフ」にまつわるお話をご紹介します。

本作品は、アメンヘテプ3世時代を代表するレリーフ作品で、穏やかな王妃の姿を高い技術で見事に表現しています。


アメンヘテプ3世の王妃ティイのレリーフ
新王国・第18王朝時代
アメンヘテプ3世治世(前1388~前1350年頃)
ブリュッセル・ベルギー王立美術歴史博物館蔵
(C)Royal Museums of Art and History, Brussels


レリーフは、古代エジプトの王都が置かれたテーベ(現在のルクソール)の西岸に造営されたアメンヘテプ3世時代のウセルハトという人物の岩窟墓に施されていたものでした。
ウセルハトは「王の後宮の長官(監督官)」、「王妃ティイの家令」、「王宮の印綬官の監督」などの称号を持つアメンヘテプ3世治世後期の高官です。
ウセルハトの岩窟墓は、1902~1903年にかけての冬に、当時のクルナ村の村長によって発掘調査がおこなわれ、調査後、ハワード・カーターが、1903年の『エジプト考古局年報(Annales du Service des Antiquités l’Égypte Vol.4(1903))』に、この発掘の概要について報告しています。
(※ハワード・カーターはツタンカーメン王墓の発見で知られる、エジプト考古学の有名人です。当時はエジプト考古局の査察官でした。ツタンカーメン王墓発見の約20年前のできごとです。)

この報告にはウセルハト墓内部の壁面に施されていた王妃ティイのレリーフの写真が掲載されていました。


『エジプト考古局年報 1903年』掲載のレリーフの写真

しかしながら、その後、ウセルハト墓は堆積のため近づくこともできない状況のまま、歳月が経過していきました。
そして、このカーターが墓内部で撮影した壁面の王妃ティイのレリーフは、国外に持ち出され、ブリュッセル・ベルギー王立美術歴史博物館に収蔵、展示されることになります。

私は何としてもこの墓の再調査をしたいとかねてより願っており、その機会をずっと待っていました。
約30年間待ち続けて、チャンスがめぐってきたのは2007年のことです。
ウセルハト墓が位置すると目されていた付近の、民家の移動が行われたことで、2007年12月に念願であった発掘調査を開始します。


2007年の発掘調査の様子

そして、翌年の2008年12月の第2次調査で墓の入口部分を検出し、約100年ぶりにウセルハト墓を再発見することができました。

墓の入口上部に施されたレリーフは、これまで未報告で、太陽神のラー・ホルアクティ神、アトゥム神などの神々を礼拝するウセルハトの姿が表現されていました。

 


ウセルハト墓の入口上部に施されたレリーフ

ウセルハト墓は、前室の天井の大部分が崩落しており、発掘は難航し、壁面の多くは未装飾で碑文もレリーフも見つけられませんでした。
少し諦めかけていたところ、前室の奥壁(西壁)の南側部分で美しい文字列の碑文が見つかり、掘り進めると美しい聖蛇の並ぶキオスク(亭)が姿を現わしました。
そして、ついにその下から王妃ティイの王冠の二枚羽根が…!
ティイの顔の部分を切り取った跡も見つかり、レリーフがかつてあった場所を確認することができました。
発掘していて感動する瞬間です。

 
白く切り取られた部分に、かつて「アメンヘテプ3世の王妃ティイのレリーフ」がありました。
印をつけた部分には王冠の二枚羽根(写真右)が残っています


展覧会公式サイトでは、早稲田大学発掘隊が昨年末から今年初めにかけて行った、ウセルハト墓の最新の発掘調査の様子を公開しています。
事前にご覧いただければ、本物をご覧いただく楽しみが一層増すことと思います。

ウセルハト墓の調査を開始した翌年、私はこの王妃ティイのレリーフをブリュッセルの王立美術歴史博物館に見に行きました。
その素晴らしいレリーフが、今回なんと日本で見ることができるなんて、私自身とても楽しみでなりません。

「クレオパトラとエジプトの王妃展」に、そして王妃ティイのレリーフにご期待ください。

カテゴリ:研究員のイチオシ2015年度の特別展

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posted by 近藤二郎(早稲田大学教授) at 2015年05月04日 (月)

 

「インドの仏」の見どころ(1)~ダイナミックな仏教の変化~

ゴールデンウィークを迎え、特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」もいよいよ終盤にさしかかってきました。

平成館では特別展「鳥獣戯画―京都 高山寺の至宝―」が始まりましたが、高山寺中興の祖である鎌倉時代の明恵上人が望んでついに叶わなかったのが「天竺(インド)」行きでした。
しかし、800年を経て、図らずも明恵上人像とインドの仏教美術が時を同じくしてトーハクに揃うというのも何かの因縁でしょうか。
上人も果たせなかったインドの仏を、いともたやすく間近に見られる現代の私たちの幸せは如何ばかりかと!

「インドの仏」展の大きな特徴は、古代初期から後期密教までの千年を超える展開、そして周辺諸国に伝播した上座部仏教までを網羅する幅の広さでしょう。
ミャンマーの美術まで含めれば2千年近い歴史を一望できるわけです。
これだけの時代の間に仏教そのものも大きく変化していることは、展示からもよく感じ取っていただけていると思うのですが、ここではさらに興味深い例をご紹介してみましょう。

私たちはお寺で仏像を拝むのが当たり前、と思っていますが、インド古代初期のバールフットが造営された時代(前2世紀頃)には、ブッダを偶像表現する習慣はまだなかったことは、今回の展示でもご紹介しています。


法輪の礼拝
バールフット出土 シュンガ朝・紀元前2世紀頃
photograph(c)Indian Museum, Kolkata


仏教徒は法輪、樹木、足跡などさまざまな象徴物、そしてブッダの舎利をおさめたストゥーパ(仏塔)を通して、その存在を感じていたのです。
これだけでも目からウロコかも知れませんが、驚くことはまだあります。
悟りを開いたブッダに対して、修行を求めて修行するものを「菩薩」と言います。菩薩は釈迦の前生の呼称でもありますが、私たちにとっても観音菩薩、文殊菩薩、弥勒菩薩など身近にさまざまな菩薩の存在を感じる機会は間々あります(そうでない人もおられるかと思いますが、まあそこはゆるやかに)。
そうすると、菩薩というのもインドでごく初めから信仰されていたようについ思ってしまいがちです。

しかし、実はそうではないのです。

バールフット遺跡から出土したストゥーパの建築材には、さまざまな説話や華麗な蓮華文、動物文などが浮彫されているだけでなく、古代インドのブラーフミー文字を用いた数多くの銘文が刻まれています。

  
バールフットの浮彫彫刻に見られる文様

この銘文を読んでいくと、ブッダのことを指す「世尊=bhagavat」の語はみられるものの、「菩薩=bodhisattva」という言葉はどこにも記されていないのです。

つまり、バールフットには菩薩がいない!?

バールフットに「菩薩」の文字がみられない理由はいくつか考えられます。
たまたま菩薩という語を使用しなかったか、あるいは菩薩と書いた部分は既に散逸してしまった。
これに対して、当時まだ菩薩の語が存在しなかったとも考えられます。
その場合、菩薩の概念自体は形成されてきているが、まだそれがきちんと定義できるところまで熟成していない状況も想定されます。

ちょっと難しい話になってしまいましたが、少なくともバールフットから100年ほど経ったインドでは菩薩の存在はきっちりと認識され、古代の銘文にも「bodhisattva」の語が現れています。
つまり紀元前後頃のインド仏教にとてつもなく大きな変化が生じていたことになります。

今回の展示でも、ガンダーラのイケメンの弥勒菩薩をはじめとしてたくさんの菩薩像が勢ぞろいしています。


弥勒菩薩坐像
ロリアン・タンガイ出土 クシャーン朝・2世紀頃
photograph(c)Indian Museum, Kolkata


しかし、バールフットが造られた前2世紀頃には、こうした仏たちへの信仰ははっきりとした形で世に生まれていなかったのです。
バールフットのストゥーパをお詣りした仏教徒たちは、ブッダの舎利をおさめたストゥーパを前に、一体何を思い、祈ったのでしょう・・・?

このように、本展の作品には仏教の変化が色濃く投影されています。
作品をつぶさにご覧いただき、背景にあるダイナミックな仏教の変化を感じ取ってみてください。

 

カテゴリ:研究員のイチオシ2015年度の特別展

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posted by 小泉惠英(企画課長) at 2015年05月01日 (金)

 

「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」開幕!

特別展「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」がいよいよ開幕!
一般公開に先立って、27日には報道内覧会・開会式が行われました。


 
修理後の「鳥獣戯画」が、東京では初披露となる本展覧会。
300人を超す報道関係者が集まり、その注目度の高さが伺えました。

同じく初公開となったリニューアル後の平成館企画展示室。
キャッチコピーである「鳥も 獣も 人間も ますますいきいき」どおり、
照明や展示ケースなどが改装された展示室内では、作品の魅力をよりいっそういきいきと感じとることができます。

 

報道内覧時に行われたギャラリートークでは、
国宝の「明恵上人坐像(樹上坐禅像)」や「華厳宗祖師絵伝 義湘絵」など、
「鳥獣戯画」だけではない本展覧会のもうひとつの魅力を
展覧会を担当した土屋研究員からご紹介しました。


「明恵上人坐像(樹上坐禅像)」には、明恵を樹上から見つめるリスが描かれています。
アナタは見つけられますか?


また、平成館前庭では、池を利用してパネルで再現された「鳥獣戯画 甲巻」の名場面がお客様をお迎えします。

 
通称「池ポチャ」。愛らしい姿に胸がキュンとします。

さらに、ラウンジ内には明恵が手元に置いて愛玩したとも言われる「子犬」のレプリカと記念撮影ができるコーナーも!


展覧会の記念に1枚!

さて、これだけ注目の展覧会ともなると、GW中も混雑は必至。
「行きたいけど、どのくらい待つのかしら?」と不安視される方も多いかもしれません。
来場前にどのくらい混んでいるか知りたい方は、ツイッターアカウント@chojugiga_uenoをチェック!
情報はリアルタイムで更新していますので、おでかけ前にご確認ください。

まだまだ見どころ満載!
「鳥獣戯画」だけを見に来ては非常にもったいない、そんな本展覧会をまるごと味わうポイントは、今後随時、1089ブログご紹介していきますのでどうぞお楽しみに!
 

カテゴリ:news2015年度の特別展

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posted by 田村淳朗(広報室) at 2015年04月28日 (火)

 

「インドの仏」表慶館でヨガ体験

さる4月11日(土)、12日(日)、特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」関連イベントとして、「インドの仏とヨガ」が開催されました。12日(日)の回を取材しました。


ヨガは日本では2000年代以降に大きな広がりをみせ、教室などに通うヨガ人口は100万人を超えているといわれています。そのことは知識として、なんとなく知ってはいましたが、実際の様子を目の当たりにしたことはありません。恥ずかしながら、「ヨガ」と聞いて私がいつも連想していたのが、小学生のころTVで見ていた特撮ヒーローの「レインボーマン」。(主題歌の歌い出し、“インドの山奥で~修行して~♪”が印象的)ウルトラセブンの「太陽の光」、アイアンキングの「水」のように、レインボーマンにとっては、「睡眠」が活力源。エネルギーが切れると、強制的に「ヨガの眠り」が訪れます。主人公のヤマトタケシは、「眠っちゃダメだ・・」と睡魔に抗いながら、次の場面では定印結跏し、体を真っ白にして瞑想に入るのでした。
もちろん眠りではなく、心と体を活性化させるのがヨガ。とは知りつつ、今回が私にとっては初めて目にする機会で、ちょっとドキドキします。


時間は朝の8時15分からの1時間。参加者は女性ばかりかと勝手に思い込んでいたのですが、男性の方も結構いらっしゃいます。別室で着替えを済ませて、会場の表慶館エントランスホールに集合です。


ヨガの様子
 

講師は渡辺美保さん。会場では先生を前に、参加者の皆さんが色とりどりのマットを足下に集結しています。そして目の前には、インドの仏像。柱やタイルなど円形の空間の中に、さまざまなポーズをとりながらヨガを実践する皆さんの姿は、あたかも立体的な曼荼羅を見るかのようです。時おり先生の指導の声がホールに響き渡り、森厳な雰囲気をかもしだしていました。

講師 渡辺美保さん
講師の渡辺美保さん






立体曼荼羅のようです


参加者の皆さんたちは緩やかな動きで、ポーズをひとつひとつ決めていきます。呼吸と体の動きとの調和にたっぷりと時間が取られ、静かに時間が流れていきます。ヨガを行う皆さんの心に去来しているものは?それとも座禅のように、無心の境地? 最初は、1時間って結構長いのでは、と思っていたのですが、終わる頃には、むしろこのくらいの時間は必要なのだと納得しました。
「インドの仏」会場でのヨガ体験、いかがだったでしょうか。


みんなでポーズ!

特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」は5月17日(日)まで絶賛開催中。“空に架けたる虹のゆめ”-虹のように多彩なインドの仏たちが、会場でお待ちしています!
 

カテゴリ:催し物2015年度の特別展

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posted by 伊藤信二(広報室長) at 2015年04月16日 (木)

 

トーハクくんがいく!~「インドの仏」バースデー記念~

ハッピバースデー ディア おしゃか様~♪
トーハクくん???
ハッピバースデー トゥー ユー~♪
なあに? いきなりどうしたの?
今日、4月8日はおしゃか様の誕生日なんだほ!
ああ、灌仏会(かんぶつえ)ね。そういえば、特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インド仏 仏教美術の源流」の会場では、先着100名様にポストカードをプレゼントしていたわ。


緻密で美しい「仏伝『誕生』」のポストカード

ぼくはこれから表慶館に行くんだほ。バースデー記念に、「インドの仏」展を担当している小泉さんが、展覧会を案内してくれることになったんだほ!
トーハクくんだけなんて、ずるいじゃない!
もう約束しちゃったほ。行ってくるほー!(ダッシュ)
もー、トーハクくんってば!



ユリノキちゃんに怒られる前に表慶館にやってきたトーハクくん。
さて、どんな展覧会なのでしょう?
なお「インドのイム」ではありません。「」です


小泉かちょー! 今日はよろしくお願いします。
やあ、トーハクくん。よく来たね。
でも・・・実は「インドの仏教美術」って、よく知らないんだほ。わからないことだらけだほ。
まあ、そういう人は多いよね。
今回の展覧会、なにがそんなにスゴイんだほ?
やっぱり、バールフットの作品が見られることかな。完全にボクの趣味だけど、これを日本で見られるのはスゴイ!
バールフット???
古代初期を代表する仏教遺跡ね。
基本的にはコルカタ・インド博物館に行かないと見られないものだから、これがトーハクに来るなんて夢のようだよ!!


バールフットの作品は、最初の展示室に展示されています


バールフットの浮彫彫刻に前のめりな二人
※今日の小泉課長はテンション高めです


(大興奮なんだほ・・・)古代初期ってことは古いんだほ?
そうだね、紀元前2世紀頃のものだから・・・埴輪よりもざっと500年から600年は古いね。
!!!
バールフットの作品には、仏教美術の最初の造形が見てとれる。世界で最初の仏教美術、まさにここが源流だね。ボクなんかは、ズバリインドっぽい造形が魅力だと思っているよ。
あと、この作品にも感動しちゃったなー。


仏伝「出家踰城(しゅっけゆじょう)」
ロリアン・タンガイ出土 クシャーン朝・2世紀頃


しゅっけゆじょう・・・? む、むずかしいほ。
これは、出家を決意したシャカが住んでいた宮殿を抜け出した時の様子を表した作品だよ。
感動ポイントがわからないんだほ・・・。
そうだなぁ、教科書で見た作品を実際に見たときの感動に近いかなぁ。
というのはね、この作品はボクたち仏教美術を研究している者にとっては、超有名な作品なんだ。それほどの作品をトーハクで見られる日がくるなんて! しかも自分で展示しちゃったよ! これはもう感動するね。


仏教美術では有名だという本作品。お見逃しなく!

(ますます大興奮なんだほ・・・。)
他にも、お経はなかなかおもしろいと思うよ。獅子王が描かれた作品は、ストーリーがおもしろくて、ボクは好きなんだよね。


大乗荘厳宝王経(だいじょうしょうごんほうおうきょう)
バレンドラ・ブーミ派 14世紀頃


どんな物語なんだほ?
主人公の獅子王と彼が率いる隊商が嵐に遭って難破しちゃうのね。そこを童女たちが助けれてくれるんだけど、実は童女の正体は羅刹女(らせつにょ)という人喰いなんだ。それに気がついた獅子王たちは逃げ出そうとする訳なんだけど・・・。まあ、続きは展示室でのお楽しみにしておこうか。


羅刹女に食べられてしまった人のがい骨に、トーハクくんもびっくり!


展示室の解説パネルで、お経に描かれたストーリーを紹介しています

いやあ、女の人はこわいんだほ(しみじみ)。
トーハクくんもわかっているじゃない(しみじみ×2)。
それはさておき、解説パネルといえばこっちのパネルも見て欲しいな。



アミダくじ?
そうそう、「五護陀羅尼経(ごごだらにきょう)」に登場する如来と明妃(みょうひ)を、できるだけ身近に感じてもらいたくて、アミダくじにしてみたんだ。
トーハクくんはどれに当てはまる?
えーと、「やっぱり長生きしたい」、「虫にさされやすい」、「ヘビにかまれたくない」・・・(なかなか強引だほ)。
あ、「実は意志がヨワい」! これだほ!
たどっていくと・・・トーハクくんにふさわしいのは阿閦如来(あしゅくにょらい)だね。何事にも打ち勝つことを意味する印を結んでいるんだ。
あしゅく如来さん、よろしくっす! だほ。



楽しんでもらえて良かったよ。
いやー、実はお客様に引かれたらどうしようって内心ドキドキだったんだよね。でも、蓋を開けてみたら好評でほっとしたんだ。
ほかの解説パネルもわかりやすかったほ!


どうかな、展覧会のスゴさ、これでわかった?
ほー! インドの仏教美術おもしろいほー!
ずいぶんざっくりとまとめたね。
でも・・・でも・・・いろんな作品が登場しておもしろかったほ。
いまトーハクくんが言ったとおり、展覧会には時代を超えたいろんな作品が展示されているからこそ、仏教美術の流れをたどるができるんだ。
「仏教美術の源流」だほ!
そうなんだけど、何も仏教美術が単独で変化していったわけじゃないからね。その背後には仏教の変化、流れがあって、さらにその背景には社会のダイナミックな流れがあるんだよ。
それを、仏教美術を通じて知ることができるのも、この展覧会のスゴイところかな。
(いやはや、ずいぶん壮大な話になったもんだほ)
まあ、展覧会を通じて「インドの仏教美術」っておもしろいなって思ってもらえるのが一番かな。トーハクくんみたいにね。
小泉さん、今日は「インドの仏」展を案内してくれて、ありがほーございました。
帰る前に、ユリノキちゃんに何かおみやげを買っていくといいんじゃない? 何せ、女の人はこわいからね。
ほー・・・。


ポスターやグッズも話題の「インドの仏」展。
「ご来館を待ってるほー」
※くどいようですが「イム」ではありません。「」です

カテゴリ:研究員のイチオシ2015年度の特別展

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posted by トーハクくん at 2015年04月08日 (水)