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1089ブログ

列品解説「東大寺山古墳出土大刀群と金象嵌銘文の世界」 補遺2

前回のブログ「補遺1」に続き、特集陳列 「よみがえるヤマトの王墓―東大寺山古墳と謎の鉄刀―」(~2011年8月28日(日)まで)のハイライト・金象嵌銘大刀を含む、5本の大刀に付けられた青銅製環頭にまつわる大刀改造の謎について、関連する常設の考古展示室の展示品をご紹介しつつ補足したいと思います。

花形飾・家形飾環頭大刀
花形飾・家形飾環頭大刀 (奈良県天理市東大寺山古墳出土)[東大寺山古墳展]


「抜刀(ばっとう)」という言葉がありますが、ご承知の通り、剣道の竹刀(しない)や日本刀でも刀は手で柄(つか)部を握って操作します(もちろん“刃物”ですので他は素手では触れません…)。
弥生・古墳時代の大刀は柄の長さが最大でも約15㎝程で、両手では持つことができないため、片手で抜刀し刀身を収める鞘はもう一方の手で支えていたようです。 中国・三国志の戦闘シーンなどでおなじみの利き腕を使った片手持ちの戦闘スタイルは、この大刀の構造から生まれたものです。

すると、普段は刀身を収めた鞘と柄・先端の把頭しか見えないため、実用性第一の刀剣では(命掛けなので当然ですが…)、機能最優先の刀剣身や柄は装飾を施すことが難しい部分です。 反面、常に見えている柄頭は抜刀時の滑べり止めとして、(野球のバットと同じく)一廻り大きく造る以外にさしたる機能がないため、刀剣装飾(拵(こしら)え)の関心事が集中することになります。
結果、柄頭はバラエティに富んだ様々な形状・装飾が工夫される独壇場となり、いわば刀剣のもつ性格・意義(ステイタス)を示す大切な部分となった訳です。

古墳時代の大刀
古墳時代の大刀(各種大刀・模式図[4~7c])[小林行雄1951]

5本の青銅製環頭大刀は、金象嵌銘大刀を含むため中国製品を改造して日本列島製の柄頭に付け替えた特別な大刀と考えられています。
ちなみに、東大寺山古墳出土大刀群のうち、7本の素環頭大刀は中国製の中国式、8本の木装大刀は刀身の製作地は判りませんが日本列島独自の拵えを装着していたとみられます。



次に、青銅製環頭の意匠に注目してみましょう。
環頭上部には花形飾と家形飾があり、いずれも環頭の内側基部には植物の若芽のような形の装飾をもち、中国の三葉環頭をモデルとしたことが判ります。

家形・花形飾環頭(左)・三葉環頭(右)
家形・花形飾環頭(左)・三葉環頭(右)(左:東大寺山古墳,右:福島県会津大塚山古墳[4c])
[左:東大寺山古墳研究会他2010,右:八日市市教育委員会他編1990]


環頭部には弥生時代に起源をもつ日本列島独自の直弧(ちょっこ)文が施され、側面には不思議な形の各種装飾突起が付きます。 とくに、家形飾環頭の耳のような形の装飾は、家形・靫形埴輪や鍬形石などの碧玉製石製品などに付けられる鰭(ひれ)形飾りと呼ばれるものです。4世紀後半頃に直弧文から発達し、日本列島で流行した独自スタイルの装飾です。


靫形埴輪模式図
靫形埴輪模式図 [東大寺山古墳展:展示パネル]

直弧文やその起源となった旋帯(せんたい)文は、考古展示室(平成館1階)で展示中の直弧文鏡(奈良県広陵町新山古墳出土[4c]:宮内庁蔵)や模造の旋帯文石(原品=岡山県倉敷市楯築神社 伝世[3c])でご覧になれますので、是非比べてみてください。



一方、家形飾環頭の装飾は、今回比較展示している模造の家屋文鏡(奈良県河合町佐味田宝塚古墳出土:原品=宮内庁蔵)の文様と実によく似ています。

家屋文鏡文様
家屋文鏡文様(奈良県佐味田宝塚古墳・模式図[4c])[堀口捨巳1948]

家屋文鏡には4棟の入母屋(いりもや)造伏屋建物(A棟)・切妻(きりづま)造高床倉庫(B棟)・入母屋造高床住居 (C棟)・入母屋造平屋住居(D棟)が表されますが、A・C棟には高貴な人物の存在を表す蓋(きぬがさ)の表現があり、特殊な性格の建築であることを示しています。
いずれも草葺屋根の日本列島独自の建物を表現したもので、家形飾のモデルは縄文から平安時代まで使われていた伝統的な竪穴(たてあな)住居で、当時の人々にもっとも身近な建物が表現されていたことが解ります。
比較展示している重要文化財の子持家形埴輪(宮崎県西都原古墳群出土:当館蔵)は、主屋とみられる中心の入母屋造伏屋建物と周囲の開放的な入母屋・切妻造付属建物4棟からなり、機能差をもつ建物群の構成を示していると考えられます。当時の集落や有力者の居宅の情景を一体的に表現した傑作です。

子持家形埴輪
子持家形埴輪(左) (宮崎県西都市西都原古墳群出土[5c]) [東大寺山古墳展]

同様な構成は家形埴輪群にも典型的に見られるもので、考古展示室で展示中の家形埴輪群(群馬県赤堀茶臼山古墳出土:当館蔵)とも是非、比較して頂きたいと思います。

家形埴輪群
家形埴輪群 (群馬県伊勢崎市赤堀茶臼山古墳出土[5c])[考古展示室]


さて、東大寺山古墳出土の青銅製環頭は中国製三葉環頭をモデルにして、これでもかと云わんばかりに日本列島生まれの意匠を加えて造っていたことがお解り頂けたと思います。
これは東大寺山古墳出土大刀群のうち、この5本の大刀には特別な意義を認められていた証拠といえます。その理由は金象嵌銘文から考えると、大刀の意義を理解して大変気に入っていたからに違いありません。
いわゆる魏志倭人伝とよばれる三国志『魏書』東夷伝倭人条には、3世紀の邪馬台国では「使訳(使節と通訳)通ずる所三十国」とありますから、かなり正確に知ることができたことでしょう。

しかし、はるばる運ばれてきた舶来の貴重な大刀の“顔”である環頭を取り除き、わざわざ青銅製環頭に改造するということは、少々不可解で相当な覚悟があったはずです。
少なくとも金象嵌銘文の意味する世界観だけで満足していた訳でもなかったことが窺われ、当時の人々にとって「X:満足した部分」と「Y:満足できなかった(?)部分」があったということを予測させます。Xは幸いなことに金象嵌銘文に含まれている可能性が高く、前回分析した銘文A~C部分のいずれかにあることは容易に推測できますし、Yは改造した青銅製環頭の意匠で補われたと考えられます。

この大刀改造の謎の背景(Y)については、5世紀以降に同じく独自の表現を加える日本列島で製作された刀剣銘文に謎を解くヒントが隠されているといえそうです。


今回も長くなってしまいましたので、新たな第2の謎はまた(補足×2の…)補足3でお話できればと思います。

カテゴリ:研究員のイチオシ考古

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posted by 古谷毅(列品管理課主任研究員) at 2011年08月16日 (火)

 

「空海と密教美術」展の楽しみ方  シリーズ(2)-2 絵画

「空海と密教美術」展の魅力を知り尽くした、展覧会の担当研究員に直撃インタビュー。題して、「空海と密教美術」展の楽しみ方。 シリーズ(2) 絵画の前半インタビューにつづく、後半をご覧ください。

 

『唐での表現 日本での表現』

広報(以下K):展示の中で、沖松さんが「ここは面白いから注目してほしい」という部分がありましたら教えてください。 

沖松(以下O):肖像画という観点から展覧会を見てみると、少し違った面白さが浮かび上がってきます。当時の肖像画とはどういうものだったのか、画家たちは人物をどのようにとらえたのか、そういうトピックは研究員としてはとても興味深いものです。特に前期に展示される僧侶像は、古い時代の良い作品が一気に見られます。

国宝「弘法大師像」(作品No.2 展示期間:展示中~8月28日(日))、
国宝「勤操僧正像(ごんぞうそうじょうぞう)」(作品No.13 展示期間:展示中~8月21日(日))、
国宝「真言七祖像」(作品No.14 展示期間:龍智・金剛智・不空 展示中~9月4日(日)、一行・恵果 9月6日(火)~9月25日(日))

私が注目するのは、国宝「勤操僧正像」の袈裟の表現。
国宝 勤操僧正像
ドレープが流れるように描かれており、質感・量感豊かで、まだ形式化されていない自由な表現を読み取ることが出来ます。

K:お顔も、熱心になにかを語りかけられているようで、親しみやすさがありますね。

O:そうですね。表情だけでなく手つきからも熱弁ぶりがうかがえます。勤操僧正は、空海の先輩にあたる僧侶です。最澄や空海のもたらした新しい仏教にも理解を示したと伝えられています。生命力あふれる勤操僧正のキャラクターがよく表れていますね。

国宝「真言七祖像」は、その名の通り真言密教の基盤をつくった7人の僧の肖像です。そのうちの2枚、龍猛(展示期間終了)と龍智の像だけが日本で作られています。一般的に、唐でつくられた5作品に比べて平板な表現になったとも言われますが、それが日本人の画家の技術の問題なのか嗜好の問題なのか難しい問題です。画家も日本人ではなく中国大陸や朝鮮半島からの渡来人かも知れませんし、そうなると事はなおさら複雑になります。


今回は、唐の作品とそれを元に描いた日本の作品とを同時に比較できるよう、隣り合わせに展示しました。一幅ずつだったら分からないことが見えてくるはずです。こんな貴重な体験、滅多に出来ないんですよ!!唐の作品のどこを引き継いで、どこが変わったのか、その目で確かめてみてください。

K:唐でつくられた作品との違いと共通点をよむ、そういう楽しみ方があったのですね。なるほど!

O:展示室のキャプションにも書いてあるんですけどね。

K:えっ…!(汗) すみません、そこまで読み取れず。

O:いえいえ、かなりマニアックな目線ですから。
たとえば密教の経典を最初に唐に伝えたという不空の描写は、とても写実的で人物をよく写しています。耳毛なんかもリアルですよ。

K:本当ですね!ここまで描くか!という細かさですね。

O:ちなみに空海は不空の亡くなった年に生まれたので、不空の生まれ変わりとも言われています。

もうひとつの比較ポイントは、第一章から三章までと、第四章との違いです。
第三章までは、密教の原点(インド)のものを求めていくという、空海の明確な意識が見てとれます。空海が収集したと考えられる図像によってもその方向性が分かるでしょう。いわば源流志向といえるものです。
しかし空海以後、その源流志向が正確に受け継がれるというわけではありません。貴族階級など、当時の日本人の好みに合った表現も取り入れられていくわけです。
そういう違いを見るのも面白いかもしれませんね。

K:ポイントがそんなにたくさん散りばめられている展覧会だったとは!「空海と密教美術」展を、そういう視点でもう一度見直してみようと思います。なんだかだんだん密教美術にはまってきました。いえ、かなりはまりつつあります!
沖松さん、どうも有難うございました!
 

沖松研究員

専門:絵画 所属部署:学芸企画部特別展室
東博でも希少なパティシエ系研究員
「得意なお菓子はシュークリームです。最近は忙しくてつくれていないですけど。」


次回のテーマはいよいよ「彫刻」です。どうぞお楽しみに。

カテゴリ:研究員のイチオシnews2011年度の特別展

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posted by 小島佳(広報室) at 2011年08月15日 (月)

 

スクールプログラム教員特別研修会

東博で、こんな風景を見たことはありませんか?

20室ガイダンス風景
これは、学校団体(小・中・高校)を対象に行っているスクールプログラムの一場面。
年間150校ほどが参加する、人気プログラムなんです。
(でも学校限定。おとなの皆様、ごめんなさい!)


8月10日(水)、このスクールプログラムに関する教員研修会を実施しました。
どんなプログラムがあるのか、どんな活用方法・実績があるのかを映像やデモンストレーションを通じて
先生方に体験してもらいます。

じっくり見る東博」というコースでは、対話をしながら、ひとつの作品をじっくりじっくり見ます。
焔、インタビュー
焔 上村松園筆
大正7年(1918)
東京国立博物館蔵
※現在展示していません


先生、この女性の表情をみてどう思います?
――うーん、なにか恋わずらいでもしているような・・・
なるほど、なんでそう思ったんですか?
――表情というか、髪をかんでいて・・・ 恨めしそうな感じもしますね
こうやって作品の世界に入ってみるんです。


一番人気のコース「はじめての東博」のデモンストレーション。
こどもたちに話すときと同じように、クイズを出したり、絵を描いてもらったり・・・
レクチャーだけど参加してもらいます!
居眠りなんてさせません!
 大講堂


最近はキャリア学習の一環での利用も増えています。
私が中学生の頃にはキャリア学習なんてなかったな・・・
博物館のお仕事や展示の裏側に先生方も興味津々。
質問もたくさんいただきました。
キャリア学習プログラム


つくる体験が見る体験に活きるように、というワークショップは美術部に大人気。
この夏休みも予約でいっぱいです。
先生方も生徒の気分で楽しんでくれました。



今回の研修では熱心に、そして率直にご意見をお寄せいただきました。
東博だからできること、東博でこそできる学び。
先生方からのご意見をもとに、探していきたいと思っています。
暑い中、ご参加いただきました全国の先生方、本当にありがとうございました。
そして、これからのスクールプログラムにどうかご期待下さい!

学校団体や、先生方へのお知らせは TOP教育学校の先生方へ にアップしていきます。
こちらもぜひ、チェックして下さい!
 

カテゴリ:教育普及

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posted by 川岸瀬里(教育普及室) at 2011年08月13日 (土)

 

「空海と密教美術」展の楽しみ方  シリーズ(2)-1 絵画

密教美術初心者代表・広報室員が、専門の研究員に直撃取材する『「空海と密教美術」展の楽しみ方』。
第2回目のテーマは「絵画」です。今回は、絵画が専門の沖松健次郎研究員にインタビューしました。


『貴重づくしの高雄曼荼羅』

密教美術におけるキーワード、「曼荼羅」。ジュニアガイド「曼荼羅って何だろう」によると、「集まったもの」「満ち足りていること」「聖なる空間」などの意味があるそうです。今回ご紹介する国宝「両界曼荼羅図(高雄曼荼羅)」(作品No.41)は、胎蔵界(展示期間終了)と金剛界(展示期間:展示中~8月15日(月))の2枚がセットになった両界曼荼羅。大日如来を中心とする密教の宇宙を表しています。

広報(以下K):この作品は、見られる機会がほとんどないとうかがいましたが。
 

国宝 両界曼荼羅図(高雄曼荼羅)金剛界
沖松(以下O):そうです、関東で見られる機会は今後ないのではないでしょうか。
一つには場所の問題があります。サイズが約4m×4mと大きいため、天井が高くてそれなりの設備がある会場でなければ掛けることが出来ません。
もう一つは保存状態の問題です。とても繊細でもろいため、そうそう出すことが出来ません。今回は特別に許可をいただき、出品がかないました。

K:そんなに貴重な展示だったとは!心して拝見いたします。
となると、輸送にも相当気をつかったのではないですか?

O:もちろんです。今回は輸送用に二重の箱をつくりました。
まず外箱は、木箱の中にアートソーブ(調湿機能を持つ緩衝剤)を入れ、湿度を一定に保てる環境をつくります。次に、トライウォール(板ダンボールを強化したもの)で内箱をつくり、海外輸送時にも用いられるアルミシート(防湿用)を内側に貼ります。二重構造で完全装備。最上級に気を使った輸送です。縦横約 4mの軸ですから、重さもかなりのものです。

K:そんな苦労があったなんて知りませんでした。こうして目の前で拝見できるのは有難いことですね。


『綾地に輝く金銀泥』

K:両界曼荼羅図は、どのような時に使われたのですか?

O:灌頂と呼ばれる重要な儀式などの時だけ、堂内の壇の左右に掛けられました。灯明の明かりのもとで見るので、より神秘的な感じがしたことでしょう。

K:儀式の時だけですか…。確かに前に立つと、厳かな雰囲気に圧倒されます。
しかし…、「よく見えなくて分からないわ」という声が会場内から聞こえてきました。近づいてみるとうっすらと仏様のお姿が見えるのですが、確かにはっきりと見ることは出来ません。
どのようなところに注目したら良いのでしょうか。

国宝 両界曼荼羅図(高雄曼荼羅)アップ

O:これは、文様を織り出した絹の綾地の上に、金銀泥と呼ばれる金と銀の絵の具で描かれています。現在では、銀色は酸化してしまってほとんど見えません。
綾地とは、生地の織り目が斜めに走っている織物のことで、ツイードやデニムなどと同じ織り方です。でこぼこした綾地の上に描くと、筆の引っかかりが大きく、滑らかな線を引くのは相当難しいといわれます。濃い目の金泥でなめらかな線を描けたということは、よほど技術があった人が描いたのだろうと思います。

また、金泥の線にご注目ください。箔のような光沢がありますよね。純度が高く厚塗りをしたものをさらに磨いているのでしょう。磨くだけでも大きな手間です。

もうひとつ。高雄曼荼羅は、空海が中国から持ち帰った曼荼羅図あるいはその1回目の転写本をお手本にして写していると考えられるため、唐の宮廷画家が描いた原本にとても近い図だろうと言われています。唐代の画壇の優れた画風を現代に伝える作品としても、非常に価値の高いものなのです。

(インタビューは後半は近日公開します。どうぞお楽しみに)
 

カテゴリ:研究員のイチオシnews2011年度の特別展

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posted by 小島佳(広報室) at 2011年08月12日 (金)

 

根付作りに挑戦!

「こどもたちのアートスタジオ」では、小学生3・4年生から中学生の生徒さんを対象にしたワークショップをおこなっています。
このワークショップは、生涯学習ボランティアの有志の皆さんが集まってガイドツアーなどをおこなう、自主企画グループの活動の一つとしておこなっています。
 

プログラムは、「勾玉(まがたま)作り」と「根付(ねつけ)作り」の二つ。
今回は「根付作り」(2011年8月7日(日) 開催)の様子をご紹介します!
 

このプログラムでは、熱を加えると固まるFIMOという粘土を使って、根付のストラップを作ります。
準備はまずこの粘土をやわらかくすることからはじまります。

 お湯で温めたり、

 手で温めたり(保護者の皆様、ご協力ありがとうございました)。

粘土が少しやわらかくなってきたところで、アートスタジオの開始です。
 

まずはじめに、「江戸時代のおしゃれ」のレクチャーです。

  スライドを使ったおはなしです。

 レクチャーで使うオリジナルのワークブック。

 実際に浴衣を着て、おしゃれを体験。 赤い矢印のところに根付が。

印籠(いんろう)や煙草(たばこ)入れを下げた時に帯から落ちないようにするための物だったんですね。

 拡大してみてみると 矢印の先の黄色い部分が根付です。
蘆亀蒔絵印籠
江戸時代・19世紀
クインシー・A.ショー氏寄贈
2011年10月10日(月・祝)まで本館10室で展示

 

次に、みんなで本館2階10室に展示されている、さまざまな形の根付を見学します。

  単眼鏡で、じっくりと。
 

じっくり見学した後は、いよいよ制作です。
いろいろな色の粘土で好きな形を作ります。

 型で抜いたり、

    長く伸ばしたり、

 ヘラを使ったり。形も色の組み合わせも十人十色。

  形ができました!

 ストラップ用の金具をうめ込んで、ホットプレートで焼きます。

120℃で待つこと20分ほど、、、固まったら完成です!
 

 なまずとプリンの根付ができました。
 

「どこを工夫しましたか?」「できあがった作品のどこが一番好きですか?」

みんなでできあがった作品の報告会をして、根付作りは終了です。
 

 

 「こどもたちのアートスタジオ 根付作り」では、

 展示品をモチーフにしたもの、

 身近なものをモチーフにしたもの、

 動物をモチーフにしたものなど、 オリジナルの根付ストラップをお作りいただけます。

機会がありましたら、是非ともご参加ください。
アートスタジオは事前申込制(応募者多数の場合は抽選)です。
今後の予定や申込方法などの詳細は、当館ウェブサイトワークショップ のページや 博物館ニュースをご覧ください。

カテゴリ:教育普及

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posted by 田島夕美子(ボランティア室) at 2011年08月11日 (木)