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初物尽くし!「手塚治虫のブッダ展」

特別展「手塚治虫のブッダ展」(~ 2011年6月26日(日)まで )が 現在、本館特別5室にて好評開催中です。

 トーハクの長い歴史の中でも、漫画を展示するのは今回がはじめてのことです。
しかも、漫画と仏像とを並べて展示するのは、他の博物館でもあまり例のないことですから、今回の展覧会は、まさに初物尽くしともいえますね。

会場では、まず手塚治虫の原画に注目。漫画は、印刷されてしまうと平板な感じに見えがちですが、それが原画となると、細部の描写や微妙な陰影まで、くっきりと目にすることができます。原画を間近でみつめていると、まるで手塚治虫の息遣いが聞こえてくるようです。

 仏像も、粒よりの傑作がそろっています。中でも、東京調布市にある深大寺の釈迦仏倚像は、教科書にも載るような白鳳仏の傑作です。奈良国立博物館の出山釈迦像は、とても珍しい作例で、展覧会関係者の中でもこの仏像のファンになる人がたくさんいるんですよ。

  会場全体は、森林をイメージした、さわやかな緑色で統一して、周囲の壁面には、葉や木が揺らいでいる様子も表現しています。
どんな手法を使っているのか、そんなところにも着目してみてください。

ブッダ展会場風景1   ブッダ展会場風景2

カテゴリ:研究員のイチオシnews2011年度の特別展

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posted by 松本伸之(学芸企画部長) at 2011年05月09日 (月)

 

表情豊かな埴輪を楽しむ展示「古墳時代の人々」

特集陳列「古墳時代の人々―人物埴輪の表情と所作―」(2011年7月31日(日)まで)がおすすめです。

ユーモラスな表情でこちらを向いている埴輪の一群。
展示されている埴輪のほとんどは欠けたり部分が欠落しているものです。
ですが、顔の表情や髪型、装飾品や手つきなどをじっくり見ると色々なことがわかってきます。

特徴的な表情をしているのは「笠を被る男子頭部」(古墳時代・6世紀 )。
 

当館の埴輪の代表選手「踊る人々」(古墳時代・6世紀)とそっくりの表情です。

似ているのも道理で、同じ埼玉県熊谷市野原字宮脇 野原古墳から出土したものです。
口を丸くあけているのは、何か声を発しているそうです。
歌っているようにも見えます。
このような形で口をあけている埴輪は少なく、この古墳で発見される埴輪の特徴です。


下の写真で見られる、頭に四角い板を載せたような埴輪たち。

これは、女性をあらわす埴輪です。
四角い板のようなものは何かというと髷を結った髪です。
古墳時代の女性は頭のてっぺんで髪の毛を束ねていたのですね。


最後にご紹介するのは広報室員の間で密かに話題になっているこの埴輪(画像中央)

円筒形の上に目鼻がついていて、シルエットはまるでエリンギ茸。
この埴輪は「盾持人(群馬県伊勢崎市安堀町出土 古墳時代・6世紀 )」といって盾を体の前において防護している人を表しているそうです。
盾の部分はどこで表現しているのでしょうか。
実は、円筒形の本体からはみ出しているロケットの羽のような部分が盾を表しています。
まるで人と盾が一体化したようなデザインです。

埴輪は、最初にシンプルな円筒形のものがつくられ、その後、家、器財(盾、靫、蓋、大刀など)、動物などの埴輪が加わり、最後に人物の埴輪が出現しました。
人物埴輪は服装や髪型、所作などで性別や仕事まで区別がつくように作り分けられていました。


それぞれの特徴に目を凝らして、古代の人々の生活を想像するもよし、
やさしげな表情に癒されるもよし。子どもから大人まで、多くの方にお楽しみいただけます。


特集陳列「古墳時代の人々―人物埴輪の表情と所作―」は7月31日(日)まで
平成館考古展示室にて展示中です。

カテゴリ:news

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posted by 広報室室員 at 2011年05月07日 (土)

 

明日5月1日 「写楽」開幕!

特別展「写楽」が、いよいよ明日、5月1日(日)に開幕します。

準備はすべて整いました。
今回は平成館入り口から会場までのデザインにもご注目ください。
今か今かと出番を待つ役者の緊張感と、芝居小屋のざわめきが感じられるようなアプローチになりました。

会場の入り口はこんな感じです。

あとは、皆様のご来場を待つばかり。

震災の影響で短縮していた開館時間も、明日からは通常通りに戻ります。


平日:午前9時30分~午後5時。
土・日曜日、祝日:午前9時30分~午後6時。

ただし、金曜日の夜間開館は実施しませんので、どうぞご注意くださいませ。

カテゴリ:news2011年度の特別展

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posted by 小林牧(広報室長) at 2011年04月30日 (土)

 

おすすめコンテンツ 第2回『トーハク動画ナビ』

いよいよゴールデンウィーク。本館前のユリノキの若葉がまぶしい季節となりました。
トーハクは修学旅行の学生さんたちで賑わう時期でもあります。


さて、リニューアルしたウェブサイトでは、
トーハクに一度もいらしたことがない方々に向け、トーハクとはどんなところかがひと目でわかるようなコンテンツ作りを心がけました。

その一つが、トーハク動画ナビ
館全体を紹介するダイジェストムービーのほか、各展示館や庭園・茶室など、それぞれ約3分ほどの動画をご用意しました。
トーハクでは、6つの展示館(東洋館は休館中)で、約11万件の所蔵品のうち、展示替えをくり返しながら国宝や重要文化財を含む約2000~3000件の作品を常に展示しています。
動画では、各館がどんな建物なのか、どんな作品を展示しているのかなどを紹介しています。

これから修学旅行などで来館される学生のみなさんの事前学習にもお役立ていただければ幸いです。

また、「トーハクは特別展にしか足を運んだことがない」というお客様も多くいらっしゃると思います。
そんなみなさんもきっと、
ブッダ展の鑑賞後には、「もっといろいろな時代の仏像を見たい! 仏教に関する作品をみてみたい!」
写楽展のあとは、「ほかの浮世絵師の作品はどうなっているんだろう?」…と思うことでしょう!

特別展鑑賞の際にも、気になるジャンルの作品はどの建物でどんな風に展示されているのか、トーハク動画ナビでチェックしてからお出かけください!


また、英語版もありますので、海外からのお客様やお友達へトーハクを紹介するときにはぜひご利用ください。
ちなみに、この英語版の動画、英語学習にも最適なのでは?と密かに思っております。

トーハク動画ナビは当館ウェブサイトのほか、Youtubeでもご覧いただけます。
 

カテゴリ:newsウェブおすすめコンテンツ

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posted by 広報室Web担当 at 2011年04月28日 (木)

 

手塚治虫のブッダ展いよいよ開幕!

特別展「手塚治虫のブッダ展」が本日開幕いたしました!
手塚治虫の『ブッダ』のオリジナル原画と、仏像そのものを同じ空間に展示するという日本初の試みで、
幅広い世代に、そして仏像ファンにも漫画ファンにも楽しんでもらえる今までにない新しい展覧会になりました。

昨日行われた、開会式と報道関係者向けの内覧会の様子をお伝えいたします。
主催者を代表して当館館長の銭谷眞美、東映代表取締役社長の岡田裕介様、TBSテレビ常務取締役の信国一朗様、
協力をいただいた手塚プロダクション代表取締役社長の松谷孝征様、
そして5月28日に公開される映画「手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-」で女盗賊ミゲーラを演じる水樹奈々さんによるテープカットの瞬間です。
 
午前中に行われた報道内覧会と合わせると、約90名もの報道関係者が駆け付け、この展覧会の注目の高さがうかがえます。
水樹さんの挨拶時には膨大な数のフラッシュがたかれ、水樹さんの人気を改めて確認しました。
「非常に癒される空間で、生きるエネルギーをもらった」
との感想を水樹さんからいただきましたが、緑色の照明に彩られた展示室内はまるで生命力に溢れたパワースポットのようです。
水樹さんにはブッダ展の音声ガイドのナレーションに初挑戦していただきましたので、
ご来館の際はぜひ音声ガイド(300円)もご利用ください。

『仏像×漫画』の異色のコラボレーションの様子がこの写真からも分かると思いますが、
私は普段なかなか見る事のない漫画のオリジナル原画の美しさに心奪われました。
また手塚治虫も仏像を参考にしながら原稿を執筆していたのかもしれないと思うと、
両者が並んで展示されている光景に対して、歴史や文化を繋ぐパワーのようなものを感じます。

もちろん様々な関連グッズも取り揃えてありますよ。

人気専門店との限定コラボ商品もお見逃しなく!

手塚治虫のブッダ展は、
本日より本館 特別5室にて6月26日(日)まで開催していますので、
是非とも足をお運びくださいませ。
 

カテゴリ:news2011年度の特別展

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posted by 広報室Web担当 at 2011年04月26日 (火)