開幕以来ご好評をいただいている「クレオパトラとエジプトの王妃展」は、8月10日(月)に10万人目のお客様をお迎えしました。
ご来場いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。
さて、記念すべき10万人目のお客様は、山部文子さんと石井萌さんのお2人連れ。
お2人とも大学生で、小学生の時からのお友達なのだそうです。
山部さんと石井さんには、東京国立博物館副館長 松本伸之より、記念品として特別展図録、展覧会オリジナルTシャツ、そしてマンガ『王家の紋章』とコラボした展覧会のミニガイドブックを贈呈しました。
「クレオパトラとエジプトの王妃展」10万人セレモニー
左から石井萌さん、山部文子さん、副館長の松本伸之
8月10日(月)東京国立博物館 平成館ラウンジにて
本展にいらっしゃったお友達から、「おもしろい展覧会だった」とお聞きになった山部さんが、石井さんを誘われてご来館くださったのだそう。
実は山部さん、お母様の『王家の紋章』を読んだことをきっかけに、もともとエジプトに興味をお持ちだったのだとか。
さすがは人気少女マンガ、世代を超えて多くの方に愛されているようです。
記念品のミニガイドブック、ご自宅でじっくりとご覧いただき、展覧会を思い返していただけましたら幸いです。
一方、山部さんから誘われた石井さんは、本展のヒロインであるクレオパトラについて、「美貌をいかして歴史を動かしたすごい女性」と、イメージを語ってくださいました。
恐らく、石井さんと同じイメージをお持ちのお客様は、たくさんいらっしゃると思います。
そんなお客様が、展覧会をご覧になって、改めてどのようなイメージを抱かれるか、そこが本展のポイントなのです!
10万人目のお客様をお迎えした本日8月10日(月)~8月13日(木)まで、「クレオパトラとエジプトの王妃展」では、クレオパトラウィークと題して、スペシャル企画を開催中です。
期間中は毎日16時45分からギャラリートークを開催。
17時以降は展覧会オリジナルポストカードをプレゼントします!
さらに、夏休み特別時間延長として、8月27日(木)までの火・水・木曜は18時まで開館しています。
皆様のご来館を心よりお待ちしております。
カテゴリ:news、2015年度の特別展
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posted by 高桑那々美(広報室) at 2015年08月10日 (月)
「クレオパトラとエジプトの王妃展」研究員のおすすめ作品(1)
「クレオパトラとエジプトの王妃展」のおすすめ作品として、今回は王妃イアフヘテプゆかりの作品を紹介したいと思います。
王妃イアフヘテプは、クレオパトラやハトシェプストと比べると、ほとんど知られていないのではないでしょうか。
本展に登場する王妃や女王の投票をみても、予想通り(?)王妃ティイやハトシェプスト女王の後塵を拝しています。
実はこの王妃イアフヘテプ、古代エジプト史の中で果たした役割も、人物としてのユニークさや魅力も、本展で注目している4人の王妃(クレオパトラ、ハトシェプスト、ティイ、ネフェルトイティ)に引けをとならい女性でした。
ちなみに、イアフヘテプという名前の王妃は他に数人知られており、本展のイアフヘテプは厳密にはイアフヘテプ1世となります。
王妃イアフヘテプ
新王国・第18王朝時代(前1550~前1292年頃)
ルーヴル美術館蔵
柔和な雰囲気の王妃像。この像からは、自ら陣頭に立つ「戦う王妃」の姿があまり感じられません。
イアフヘテプは本来、慈愛に満ちた女性で、息子のイアフメスに愛情を注いだ母であったと思います。
後述する、王家に訪れた危機が彼女を強くしたのではないでしょうか。
イアフヘテプは第17王朝末期のセケネンラー2世の妃でした。
当時のエジプトは国土の多くを異民族であるヒクソスに支配されていた時代。
テーベ(現在のルクソール)を拠点とした第17王朝の王たちはヒクソスとの戦いを続けました。
この戦いの最中、夫のセケネンラー2世は戦死してしまいます。
ディール・アル=バハリで見つかった彼のミイラには、戦斧によって受けた致命傷が残されており、その顔には今なお苦痛の色が浮かんでいます。
イアフヘテプの2人の息子のうち、カーメスが父王のあとを継いだが、彼も3年後にヒクソスとの戦いで戦死してしまいます。
このとき、次男のイアフメスはまだ10歳でした。
この危機に立ち上がったのが、王妃イアフヘテプです。
イアフメスの共同統治者としてエジプトをまとめ上げ、ヒクソスの圧力からテーベを守ります。
この時彼女は、自ら陣頭に立ったと考えられています。
その一方で、息子のイアフメスを立派な王に育て上げました。このイアフメス王がヒクソスをナイル流域から放逐し、古代エジプトの黄金時代ともいえる第18王朝を築いたのです。
イアフメス王とその母イアフヘテプ
ブヘン出土
新王国・第18王朝時代 イアフメス王治世(前1550~前1525年頃)
ペンシルヴァニア大学考古学人類学博物館蔵
Courtesy of Penn Museum, image #174368
向かって左側に描かれているホルス神(ハヤブサの姿)にイアフメス王が礼拝しています。
その後ろに立ち、肩に手を置いているのが王妃イアフヘテプ。
共同統治者として息子のイアフメス王を支えた母の姿を見ることができます。
イアフメス王は後に、カルナクに石碑を建立し、母への感謝の言葉を残しています。
イアフヘテプの墓についてはよく分かっていませんが、彼女の豪華の副葬品の一部は残っており、現在エジプトのカイロ博物館に所蔵されています。
その中には儀式に用いたと思われるきらびやかな短剣や戦斧、武勲を称えるために贈られたとされる「黄金のハエ」(勲章のようなもの)が含まれており、「戦う王妃」としての彼女の姿を彷彿させます。
今回の展覧会でも、実は、ハエ形のペンダントがついた首飾が展示されています。
ハエ形装飾付首飾
新王国・第18王朝時代(前1550~前1292年頃)
個人蔵
(C)Peter Schälchli, Zurich
私自身も初めて中近東を訪れた際に、この地域のハエの「勇敢さ」(鬱陶しさ?)が特に印象に残っています。
日本のハエと姿かたちは似たようなものでも、荒野にいるハエはとにかくしつこかったのを思い出します。
こうした悩ましい虫を、逆に「勲章」の形としたり、お守りとしてしまうあたりは、古代エジプト人のユーモアが現われている面白い点ではないでしょうか。
カテゴリ:研究員のイチオシ、2015年度の特別展
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posted by 小野塚拓造(特別展室) at 2015年08月07日 (金)
みなさん、こんにちは。今日は展覧会の担当研究員、品川さんと一緒に「クレオパトラとエジプトの王妃展」を見に行きます。「美女作品揃いの展覧会だから、かわいいユリノキちゃんを案内するよ」ですって!
…かわいい、なんて言ったかなぁ?
あ、品川さん! こんにちは。…今、何か言いましたか?
まあ、細かいことはいいか。
じゃあユリノキちゃん、今日はよろしくね。早速、会場に行こうか。
はい!
今回は、品川研究員とユリノキちゃんの初コンビで、展覧会の見どころをご案内します
展覧会のトップを飾るのがこの作品。「クレオパトラとエジプトの王妃展」だからね、まずはクレオパトラで始めないと。
クレオパトラ
ダニエル・デュコマン・ドゥ・ロクレ作
1852~1853年
マルセイユ美術館蔵
わあ、キレイ。さすが絶世の美女!!
と、思うでしょ? だけどこの像は、クレオパトラの時代から1900年近くも後に作られたんだよ。
そんなに時代が離れているんですか? だとしたら、本当にこの像のような美女だったのかしら。
実は、歴史書には「クレオパトラが美女」ということは書かれていないんだ。
じゃあ、なぜ「絶世の美女」と言われているんですか?
それは、彼女の人生がドラマチックだったからじゃないかな。
共同統治者で弟でもあるプトレマイオス13世によって国を追い出されてしまったこと。ローマの英雄カエサル、そしてカエサルの死後はアントニウスと関係を結び、2人の後ろ盾を得て女王として君臨したこと。政敵オクタウィアヌスとの戦いに敗れて、最後は自ら命を絶ってしまったこと。彼女の死とともに古代エジプト王国は終焉を迎えること…。
とってもドラマチックだわ。
だからこそ後世の人たちも魅了されて、さまざまな脚色を加えながらクレオパトラの人生が語り継がれていったんじゃないかと思うよ。
そうやって、絶世の美女というクレオパトラのイメージが作られていったんですね。
この作品も物語上のクレオパトラがモチーフになっているんだよ。ほら、後ろから像を見てごらん。
あ、かごから蛇が顔を出しているわ。
オクタウィアヌスとの戦いに敗れた後、クレオパトラが自殺をしてしまうんじゃないかと、周りの人が警戒していたらしいんだ。だから彼女は、果物の入ったかごに毒蛇を隠して、こっそりと持ち込んだ…
と、いう物語に基づいた像なんですね。
そうそう。実際はクレオパトラが自殺したということしかわかっていないんだけど、果物かごにしのばせた毒蛇に我が身を噛ませて命を絶つ、なんて、悲劇のヒロインにふさわしい最期だよね。
展覧会には、クレオパトラと同時代の像も展示しているから、歴史上のクレオパトラと物語上のクレオパトラ、その違いを、ぜひ比べてみて欲しいな。
それが見どころのひとつなんですね。クレオパトラゆかりの作品が楽しみ!
さあ、いよいよ第1章が始まるよ。第1章「王(ファラオ)をとりまく女性たち」では、王妃がどうやって権力を獲得していったかを紹介しているんだ。
女性たちでも権力をもつことができたんですか?
そうなんだ。古代エジプトでは女性の地位は総じて高く、王妃も同様で、王妃に与えられる称号がいくつもあったんだよ。
称号???
いちばん古くに登場する称号が「王の母」。王妃は次代のファラオを産むことを期待され、「王の母」になることで権力を得たんだろうね。
そして、時代がくだるにつれて「偉大なる王の妻」など称号の種類が増えていく。それだけ王妃の役割が増えていった、と考えられているんだ。
展覧会では「王の母」の代表として、王妃ヘテプヘレスを紹介しているよ。
展示室では王妃ヘテプヘレスの寝室を再現しています
王妃ヘテプヘレスの天蓋と収納箱、肘掛椅子、寝台、枕、輿(全て複製)
肘掛椅子はボストン美術館蔵、それ以外はグリマルディ・フォーラム蔵(原品:カイロ・エジプト博物館蔵)
ヘテプヘレス…初めて聞きました。
ギザにある大ピラミッドは知っているでしょ? ヘテプヘレスはそのピラミッドを建てたクフ王のお母さんだよ。
息子がファラオになったことで、ヘテプヘレスは「王の母」の称号を得たんですね。
輿(写真右)にはヒエログリフ(聖刻文字)で「支配者の指導者」と刻んであるんだよ。
つまり、ヘテプヘレスは支配者であるクフ王の指導者だったということですか?
そうなるね。きっと、息子をビシビシ教育した強いお母さんだったんだろうなぁ。
そういわれてみると、調度品のシンプルで重厚なデザインはヘテプヘレスのイメージにぴったり!
トーハクくんを厳しく指導しているユリノキちゃんにも称号が必要だね。「偉大なるトーハクくんの姉」とか?
そ、そんなに厳しくしていないわ!!
まあまあ、そんなに怒らないで、ほら、第2章を見てみようか。
第2章は「華やかな王宮の日々」ですね。
そう。調度品や装飾品、そして王宮に仕えた人々を通して、きらびやかな王宮の様子を紹介しているよ。
腕輪
テーベ出土か
新王国・第18王朝時代(前1550~前1292年頃)
ヒルデスハイム博物館蔵
きれいな腕輪!
金の板をよーく見てごらん。
あ、何か彫ってあるわ。
これはメスのカバで、タウレト女神という安産の神様なんだ。女性の装身具によく登場するんだよ。
お守りみたいね。華やかでステキ。
金のほかに紅玉髄やガーネット、ラピスラズリを使っているんだよ。
・・・ええと、ユ、ユリノキちゃんに似合うと思うなぁ。
うれしい!! 棒読みなのが気になったけど・・・。
よし、ユリノキちゃんの機嫌が直ったところで、第3章「美しき王妃と女神」に移動するよ。この章では、王妃が果たした宗教的な役割を紹介しているんだ。
ハトホル女神をかたどった柱頭
バステト神殿出土
第3中間期・第22王朝時代 オソルコン1世~オソルコン2世治世(前925~前837年頃)
大英博物館蔵
わ、大きい!
神殿の柱の一部なんだけど、残っている部分だけで高さ2mはあるからね。実際は、相当大きくて立派な柱だったんだろうな。
この顔がハトホル女神なんですか?
そのとおり。ほらここを見て。これはある動物の耳なんだけど…わかるかな?
ええと、ええと…あ、ウシじゃないかしら?
正解! ハトホル女神はウシの耳や角、そして独特の髪型で表されるだけど、同じ表現が王妃の像に見られることがあるんだ。
人間なのに神さまの表現がされるんですか?
そうだよ。例えばこの「王妃の頭部」はハトホル女神と同じ髪型をしているでしょ。
(左)王妃の頭部
中王国・第12王朝時代(前1976~前1794年頃)
ブリュッセル、王立美術歴史博物館蔵
独特の巻き髪はハトホル女神の典型的な表現方のひとつです。ユリノキちゃんの髪型とも似ている…?
古代エジプトの王妃の像は、額に聖蛇ウラエウスをつけているけど、これも元々は神様の表現の一部なんだ。もう一度ハトホル女神を見てごらん、ちゃんと蛇がついているよ。
王妃のレリーフ
末期王朝時代(前664~前332年)
MIHO MUSEUM蔵
「ハトホル女神をかたどった柱頭」に表された蛇
王妃と神さまはほぼ同一視されていたんですね。
そういうことになるかな。神様の神性を借りて、王妃は人を超えた存在として権威を高めていったんだね。
第4章は「権力を持った王妃たち」。ついに王妃が権力を手にしたんですね!
古代エジプトのなかでも、第18王朝は特に王妃が活躍した時代なんだ。本来ファラオには男性しかなれないのに、女性のファラオが登場したのもこの時代だよ。
女性がファラオに?
ハトシェプスト女王だよ。展覧会で注目の王妃として、これまでにも紹介したでしょ?
あ、男装の女王!
さすが、ユリノキちゃん。ハトシェプストは息子トトメス3世の共同統治者として国を治め、後に自らファラオを称したんだ。でも、本来ファラオには男性しかなれない。だから、男装、つまり本来の正しいファラオの姿をとることで、自分の権威を高めようとしたんだね。
ハトシェプスト女王
ハトシェプスト女王葬祭殿出土
新王国・第18王朝時代 ハトシェプスト女王治世(前1473~前1458年頃)
ブリュッセル、ベルギー王立美術歴史博物館蔵
そこまでしないといけないほど、異例のことだったのね。
だけど、やっぱり女性のファラオは認められなかった。彼女の死後、女王の像は息子トトメス3世によって徹底的に破壊され、王名表からも名前が削除されてしまう。
まあ…。
女王になる前の像は残されているから、女王としてのハトシェプストをなかったことにしたかったんだ。
「ハトシェプト女王」も大きく破損しています
こんなに否定されちゃうなんて、ハトシェプストが女王だった頃もきっと大変だったんじゃないかしら。
確かに、男性のファラオと同じようにはできなかったと思うよ。たとえば、戦争で男性のように勇ましく戦うことはできなかった。だから彼女は戦争以外の方法を選択したんだ。
戦争以外の方法?
交易を進めたんだ。女王だからこその政策だね。他にも王都テーベの都市レイアウトを完成させるなど、第18王朝繁栄の基礎を築いたと評価されているよ。
やり手の女王だったのね。かっこいい!!
そして、展覧会の締めくくりが第5章「最後の女王クレオパトラ」。タイトルのとおり「クレオパトラとは?」を紹介する章だよ。
この章の見どころは何ですか?
それはやっぱり、さまざまなクレオパトラの像でしょう。冒頭のクレオパトラは物語のヒロインとしての姿だったけど
この章には歴史上の人物としてのクレオパトラの像も展示されているよ。
クレオパトラ
左:プトレマイオス朝時代(前1世紀中頃) トリノ古代博物館蔵
中央:プトレマイオス朝時代 クレオパトラ7世治世(前51~前30年) ヴァチカン美術館蔵
右:プトレマイオス朝時代(前200~前30年頃) メトロポリタン美術館蔵
あら? 今まで見てきた彫像とは感じが違うわ。まるでギリシア彫刻みたい。
鋭いね、ユリノキちゃん。ギリシア彫刻みたいで当然なんだ。なぜなら、彼女が生きたプトレマイオス朝という王朝は実はギリシア系の王朝だからだよ。彼女自身も、ギリシア系の顔立ちの女性だったはずだよ。
この像だけでも、だいぶイメージが変わったわ。
そうそう、そういう発見をしてもらえるとうれしいな。
冒頭でも言ったとおり、ぼくたちが抱いているクレオパトラのイメージは、後世に作られた物語のなかのクレオパトラなんだ。そのイメージだけでなく、彼女の生きたプトレマイオス朝時代の作品を通して、新しいクレオパトラを見つけてください。
今日はたくさんの美女に出会えて楽しかったです。ありがとうございました。
美女たちのパワーをもらって、今日1日でさらにキレイになった気がするわ。
…………じゃあ、ぼくはこれで。
ちょっと、品川さんっ!?
強い王妃をもったファラオもこんな気持ちだったのかなぁ。
女性(ユリノキちゃん)は強し。ファラオに思わず同情してしまう品川研究員なのでした
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posted by ユリノキちゃん at 2015年07月30日 (木)
「クレオパトラとエジプトの王妃展」キッズデーを開催するほー!
パンパカパーン!
みなさんにスペシャルなお知らせがあります。
あります! だほ。
お子さんのミュージアムデビューにぴったり、夏休みの自由研究にもお役立ち、そんなイベントを「クレオパトラとエジプトの王妃展」で開催します。
開催します! だほ。
そのイベントとは…
イベントとは…
7月27日(月)のキッズデーです!
トーハク初なんだほ!
7月27日(月)は、本来は休館日ですが、キッズのために特別に開館することになりました。
中学生以下のお子さんとその保護者、付添いの方限定の開館日です。小・中学生だけの参加もできますよ。
ぼくも参加できるんだほ。
※トーハクくんは永遠の5才です。
有料の託児サービスも行っています。事前予約制ですが、余裕があれば当日申込みもできます。
託児室は正門プラザに設置されています
当日は「クレオパトラとエジプトの王妃展」がご覧いただけます。そのほか、特別展のショップは開いていますが、総合文化展(平常展)や常設のミュージアムショップ、レストランは閉まっているのでご注意ください。
平成館1階のラウンジなら、お弁当やおやつを食べたり、ジュースを飲んだりしてもOKなんだほ。
館の外で召し上がる方のために、当日に限り再入館もできます。
キッズデーだけのお楽しみ企画もあるんだほ。
ぼくはギャラリートーク「古代エジプトのなぞ ミニ探検」が楽しみなんだほー!
ギャラリートークでは、研究員がわかりやすく、楽しく、おもしろく作品の解説をします。
研究員と一緒に、古代エジプトのなぞに迫ります
ワークシートもあるんだほ。
「クレオパトラ新聞」ね。展覧会を見て気がついたこと、わかったことをシートの空欄に記入していくと、自分だけの新聞ができあがります。
夏休みの自由研究になるんだほ。
トーハクくんに、夏休みの宿題はないけどね。
はっ…!
ご来館の記念に、撮影スポットにも、ぜひお立ち寄りください。
古代エジプトのお姫さまの髪かざりや王さまの頭巾があるんだほ。身につけて写真が撮れるんだほー!
毒蛇に我が身を噛ませて自害したというクレオパトラにちなんで、蛇のぬいぐるみもご用意しています
※決して蛇に襲われているわけではありません
トーハクくんの大好きなぬりえコーナーもあるのよ。
古代エジプトのお姫さまのぬりえなんだほ。
ひとあし先に、トーハクくんはクレオパトラのぬりえに挑戦しました
※ぬりえのデザインは変更する場合があります
まあ、わたしにそっくりだわ。トーハクくん、ありがとう。
……だけど、ぬりえの方が美人なんだほ(ボソッ)。
聞こえてるわよ。
…!
授乳スペースやおむつ替えの環境も整っています。ベビーカーでのご観覧もできるので、小さなお子さん連れでも、展覧会をお楽しみいただけます。
7月27日(月)、待ってるほー!
トーハク初のキッズデーです。ご来館をお待ちしています!
さてと。キッズデーの紹介も終わったことだし、トーハクくん、ちょっと東洋館裏に来てちょうだい。
!!!
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posted by トーハクくん at 2015年07月22日 (水)
「あらまあ、あの軍団が来るの? 炊き出しはあるのかしら?」
奥さん、違います。石○軍団ではありません。
その軍団は、永遠を守る軍団なのです。
「永遠? 裕○郎さんの?」
…奥さん、一旦そこから離れましょうか。
紀元前221年、初めて中国を統一した「始皇帝」。
その永遠を守る軍団「兵馬俑」がトーハクにやってくるのです。
梅雨の中休みとなった、7月10日(金)。
トーハクでは、特別展「始皇帝と大兵馬俑」(10月27日(火)~2016年2月21日(日))の報道発表会が行われました。
今から約2200年前に「最初の皇帝」を名乗り、中国大陸に統一王朝を打ち立てた秦の始皇帝。
始皇帝の肖像 秦始皇帝陵博物院蔵 ※参考画像。展覧会には出品されません
その陵墓のほど近くに埋められた「兵馬俑」は、20世紀の考古学における最大級の発見のひとつと謳われ、
出土以来、新しい知見と驚きをもたらし続けています。
1号兵馬俑坑(中国・陝西省)
本展は、バリエーション豊かな兵馬俑と始皇帝にまつわる貴重な文物を一堂に紹介し、
始皇帝が空前の規模で築き上げた「永遠の世界」の実像に迫る展覧会です。
当日は、展覧会ワーキンググループのチーフを務める、川村佳男主任研究員から展覧会の概要について紹介がありました。
あまり知られていませんが、日本で初めて兵馬俑を展示したのは実はトーハク!
1976年3~5月に開催した「中華人民共和国古代青銅器展」で3体の兵馬俑が展示されました。
その後も兵馬俑の出品される展覧会は数多くありましたが、
トーハクで催される「兵馬俑の展覧会」は、今回が初めてです。
本展で展示される兵馬俑は全10体。
「将軍俑」をはじめとする軍人の俑だけでなく、馬飼いの「馬丁俑」、芸人の「雑技俑」などバラエティーに富んでいます。
百戦錬磨の武将
将軍俑 秦時代・前3世紀 秦始皇帝陵博物院蔵
鋭い眼光の射手
跪射俑 秦時代・前3世紀 秦始皇帝陵博物院蔵
謎の巨漢
雑技俑 秦時代・前3世紀 秦始皇帝陵博物院蔵
兵馬俑は約8千体もあるといわれており、単体ごとの魅力もさることながら、
それらが並んで出土した発掘現場「兵馬俑坑」の迫力は圧倒的。
本展ではトーハクならではのスケール感で、軍団としての兵馬俑の迫力を感じていただくために、実物の兵馬俑とともに、約70体の精巧なレプリカで兵馬俑坑を再現します。
展覧会場(画像はイメージです)
これまでとは違った兵馬俑の魅力に出会うことができそうです。
「まあ、こちらの軍団もタレント揃いなのね。…特殊車両とかはないのかしら? ほら、西○警察みたいな。」
奥さん…それは…少しマニアックなところを持ち出してきましたね…。
しかし、よいご質問です。
特殊車両、ではありませんが、実は
始皇帝が実際に乗ったとされる馬車を青銅で細部まで再現した「銅車馬」も本展注目の作品なのです。
今回出品されるのは、残念ながら原品ではなくレプリカですが、
約6千もの部品と完全に写し取られた彩色の文様はまさに圧巻!
(左)【複製】1号銅車馬 (右)【複製】2号銅車馬 (原品)秦時代・前3世紀 秦始皇帝陵博物院蔵
1号銅車馬の御者は、ライフル…ではなく、弩(クロスボウ)を装備
複製とはいえ、2両を同時にご覧になれる機会は大変貴重です。
始皇帝の愛車(!?)を是非ご覧ください。
また、これらの兵馬俑、銅車馬に加えて、始皇帝の陵墓を中心とする陵園や始皇帝が暮らした咸陽(かんよう)宮殿遺跡から出土した作品からは、始皇帝の夢見た「永遠の世界」を垣間見ることもできます。
権力の重さ?
両詔権 秦時代・前3世紀 秦始皇帝陵博物院蔵
高度なインフラ技術
取水口/L字形水道管/水道管 戦国~秦時代・前3世紀 秦咸陽宮遺址博物館蔵
さらに、今回の展覧会では秦のサクセスストーリーにも迫ります。
従来からの春秋・戦国時代における他国との争いという視点だけでなく、
西方や北方に暮らしていた「西戎(せいじゅう)」、「匈奴(きょうど)」といった民族との関係を示す文物も登場し、
秦のダイナミックな歴史を感じることができる展示をお楽しみいただけるのではないかと思います。
秦初期の歴史を伝える鐘
秦公鐘 春秋時代・前8~前5世紀 宝鶏青銅器博物院蔵
北方草原とつながる豪華な短剣
玉剣・金剣鞘 春秋時代・前8~前7世紀 梁帯村文菅所蔵
さあ、いかがでしょう!?
奥さん、いえすべての皆様注目の展覧会はこの秋開催です。
本展覧会をより楽しんでいただくための情報満載のブログも計画中。
どうぞお楽しみに!
写真はすべて (C)Shaanxi Provincial Cultural Relics Bureau & Shaanxi Cultural Heritage Promotion Center
カテゴリ:news、2015年度の特別展
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posted by 田村淳朗(広報室) at 2015年07月17日 (金)