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140周年ありがとうブログ

あの頃のトーハクもありがとう

トーハクで会計の仕事を担当しています日高と申します。
1988年の4月に九州から転勤してきました。翌年には昭和から平成に変わった時で、早いもので約四半世紀の私の職歴も、ほとんどトーハクにあります。

トーハクに転勤してきた頃の話になりますが、当時は、図面のような建物の配置でした。
平成館はまだなく、法隆寺宝物館も現在の建物ではなく建替え前の旧建物です。 両館とも平成11年度に現在の建物が開館しています。
東文研(東京文化財研究所)も、今とは別の場所にありました。現在の東文研が建っている場所は、大きなイチョウの木がたくさんある雑木林でした。

図面の左側には、文化庁の2階建て宿舎が2棟、博物館の戸建の宿舎も2棟あり、下の方の博物館宿舎には当時の会計課職員が住んでいました。
しばらくすると分かりましたが、そこでは週末になると泊込みで○雀をしていました。
新しいメンバーが入るのをてぐすね引いて待っており、私は久々の新メンバーとなりました。

1988年当時のトーハク(図面)
1988年当時のトーハクの図面
(クリックで拡大します)


会計課は2階建ての別館にありました。本館の材料が余ったので、ついでに建てたとの噂もありましたが、充分立派な建物でした。
当時は警備担当の職員が30人位おり、勤務が24時間体制でしたので、地階には宿直者用の銭湯のようなお風呂があり、昼休みに汗を流した職員も使うことができました。

今よりもゆったりした時代なので、忘年旅行に行ったり、飲会も頻繁にあったり、もう少し昭和が続く感じのするトーハクでした。

窓からは本館、表慶館がよく見えます
平成館にあるいまの職務室からは本館、表慶館がよく見えます

カテゴリ:2012年5月

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posted by 日高信二(本部事務局財務課 財務担当室長) at 2012年05月20日 (日)

 

様々な顔をもつトーハクにありがとう

トーハク勤務3年目の田川と申します。
主にコンピュータ機器の管理運用を担当しています。

勤務するまではトーハクを訪れたことはなく、仕事として初めて館内を巡回したのですが、そのときのことを今でも覚えています。
中でも法隆寺宝物館は衝撃的でした。
外観はとてもスッキリとした印象ですが、1Fの展示フロアに入るとかすかな光の中、たくさんのきらめく仏像達(金銅仏というそうです)が!

法隆寺宝物館 第2室
法隆寺宝物館 第2室

これにはただただ圧倒されました。
ある種の恐怖感すら覚える場所です・・・が、
慣れてくるとかわいく見えてきたりします。今では好きな場所のひとつです。

休館日や閉館後などに展示フロアを通ることがあるのですが、ここでは不思議な気分を味わえます。
作品達の中にお邪魔させてもらっているような、作品達が人間に興味を示しているような気がして、普段とは立場が逆転します。
夜だと暗い中を歩くこともあって少々怖いですが、ひとり占め感はたまりません。

話は変わって、トーハクにある数多くの樹木も見ていて飽きません。
正門正面のユリノキやヨシノシダレはもちろんのこと、本館北側の庭園が落ち着いた雰囲気で好みです。
一般には年に二度、春と秋に開放していますが、私は通勤で通るので毎日楽しみに見ています。
私よりはるかに長生きな樹木も多々あり、恐れ入ります。
ただし、お気に入りの樹木はこちらではなく西門付近にある「ゲンペイモモ」です。
これを書いている今(4月)も紅白の花が鮮やかに咲いています。

西門のそばに咲くゲンペイモモ
西門のそばに咲くゲンペイモモ


紅と白の花(よく見ると桃色も!)が1本の木にほどよく配置され咲いている様は、数ある桜の木をしのぐかもしれません。

余談ですが、ここに勤務するようになってから体重もムダに増えず体力もついたように感じます。
これは日々、本館、平成館、資料館を行き来しているからではと考えています。
このことはお客様にも多少は当てはまるかと思いますが、すべての展示を1日で見ようとすると相当な体力が要ります。
特別展に注目しがちですが、できましたら何度も足を運んでいただき、様々な顔をもつトーハクを楽しんでいただけたらと思います。

法隆寺宝物館の前で。
法隆寺宝物館の前で。

カテゴリ:2012年5月

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posted by 田川善教(情報管理課) at 2012年05月17日 (木)

 

本館にありがとう

まず、素晴らしい文化財を残し伝えた先人、博物館を創設し140年を支え続けた先輩方へ、心から敬意を表します。
そしてトーハクをご利用下さるお客様、共に働く同僚に、この機会に感謝の気持ちをお伝えしておきたいと思います。
いつも本当にありがとうございます!

まじめに書くと以上に尽きるのですが、この場はもう少しくだけてもよさそうです。
私が執務している部屋は、本館(日本ギャラリー)の中にあります。
この古い建造物に愛着を覚える人は多いと思いますが、私もまた、この本館を愛してやまない一人です。

大学生の頃、近代建築に興味をもっていたこともあり、瓦屋根の曲線が優雅なこの建物の佇まいや、大階段がドラマチックな全面大理石のエントランスホール、など毎日見てもうっとりします。

ただ、本館の広大な展示室は空間としては素敵なのですが、あまり大きくはない日本の工芸品の展示には向いていないと思っていました。
ところが、私が展示を担当している漆工の展示室(12室)は昨年、関係部署の皆で試行錯誤しながら展示ケースを新調したところ、工芸品の存在が映える空間になったのです。

2011年にリニューアルされた本館12室
2011年にリニューアルされた本館12室

これからも愛する本館で、日本工芸の魅力が伝わるような展示を考えて行きたいです。
私のモチベーションを高めてくれる本館。ありがとう。

近影。でないところが心苦しいのですが、中央階段は記念撮影にお勧め、ということで。
近影。でないところが心苦しいのですが、中央階段は記念撮影にもお勧め、ということで。

カテゴリ:2012年5月

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posted by 竹内奈美子(工芸室長) at 2012年05月14日 (月)

 

博物館の仕事で出会った人々に感謝

国際交流室の楊鋭と申します。中国の出身ですが、6年前に縁があってトーハクで仕事をはじめました。
トーハクでは優れた文化財の展示・研究、そして教育・情報提供などの社会的な役割を果たしているほか、海外の博物館との交流も盛んに行われています。
私は主に博物館における中国関係の業務を担当し、日常の通訳・翻訳から訪問者への対応、学術交流などの業務に携わっています。

日々の仕事から異文化の交流を通じて、他国の歴史、文化、芸術などについて異なる視点から世界の多様性を見ることができ、自分の視野も大きく広がりました。
その中で特に印象に残ったのは、文化庁とトーハクが主催した「アジア博物館研究集会」(2009年10月29日-10月31日)です。

アジア博物館研究集会 懇親会にて(右から3人目)。
アジア博物館研究集会 懇親会で記念写真。

この集会を通じてアジア各国の主な博物館の方々との交流が出来ました。さらには、お互いの国の歴史と文化を一層理解しあうことにつながりました。
博物館における国際交流の重要性を改めて感じました。

文化交流によって出会った各国の方々、いつも暖かい応援をして下さったトーハクの皆様に心より感謝いたします。

 

国際交流室の自席で仕事中にパチリ。
国際交流室の自席にて。

カテゴリ:2012年5月

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posted by 楊鋭(国際交流室) at 2012年05月11日 (金)

 

時間を越える出会いにありがとう

はじめまして。総務課の石井と申します。
主に特別展・総合文化展のアンケート集計を行っています。
お寄せいただいたアンケートはかなりの数となりますが、必ず全てに目を通しております。
温かいお言葉、厳しいお言葉、トーハクを愛してくださるお客様の声に、いつも励まされております。
トーハクの展示環境をより良くするためにも、これからも一つ一つ向き合っていこうと思います。

さて、トーハクの魅力はなんだろうと考えると、歴史と文化、過去と現在が出会う場所であるということ。
私たちのご先祖様たちが残した偉大な伝統・文化財が姿を残し、今を生きる私たちに色鮮やかに存在を示してくれます。
しかも、ご先祖様たちには想像もできないような豪華なコラボレーションで。

例えば、本館では宗達、応挙、若冲…など、時代を越えた名作が同じ空間で見られるなんてことも。
作品を残した多くのご先祖様たちは、今こうして多くの人に鑑賞されて、感動を与えているなんて想像していたでしょうか。

時代を超えて名品が並ぶ本館8室
時代を超えて名品が並ぶ本館8室

作品の前に立つと、息使いまでもが伝わるような生々しい迫力に、まるでタイムスリップしたような不思議な気持ちになります。
作品を通して出会う多くの先人たち。
今も色褪せることない感動をくれる出会いには感謝せずにはいられません。
トーハクは過去と現在が交錯する、先人たちと出会うためのタイムマシンのよう。
たくさんの出会いから、自分もささやかながら歴史の一部なのだと感じさせてくれます。

そんな時間を越えた出会いをくれるトーハクに心から「ありがとう」。

大好きな「埴輪 猿」と私
大好きな「埴輪 猿」と私
(重要文化財 埴輪 猿 茨城県行方市 大日塚古墳出土 古墳時代・6世紀 (2012年1月2日(月)~ 2012年6月10日(日)、平成館・考古展示室にて展示))

カテゴリ:2012年5月

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posted by 石井聖美(総務課) at 2012年05月08日 (火)