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上野の山で動物めぐり~ツノのある動物~

「国際博物館の日」(5月18日)を記念して、恩賜上野動物園と国立科学博物館と連携して行う、「上野の山で○○めぐり」も今年で13回目。
3館園それぞれの持ち味を生かした上野ならではの大人気イベントです。

これまではサルやゾウなど、特定の動物をテーマにしてきましたが、今年はガラッと見方を変えて、動物がもつ特徴に焦点を当てたテーマでツアーを実施しました。

今年のテーマは・・・動物の「ツノ」!
5月12日(日)にツノのある動物をテーマに上野動物園→国立科学博物館→東京国立博物館(トーハク)の順にめぐりました。
【今年のツアー日程はコチラ


参加者への説明の様子

まずは上野動物園。動物解説員の小泉祐里さんと「生きている動物のツノ」を観察します。


上野動物園でエゾシカを観察

エゾシカ(シカ科)のツノは毎年春に生え変わります。今年は3月30日に抜け落ちました。頭をみると新しいツノがすこしのび始めている様子がわかります。このツノは秋までのび続けるそうです。


上野動物園でカモシカを観察

いっぽう、カモシカはシカという名前がついていますが、実はウシの仲間(ウシ科)です。ウシ科のツノは生まれたときから生え変わらないのだそう!


上野動物園でシカのツノの生え方について解説中


バーバリーシープやクロサイのノの標本を実際に触ってみます

ひとことで「ツノ」といってもさまざま。動物たちそれぞれにいろいろな特徴があり、ツノの太さや硬さ、枝分かれの数、重さや形のちがいなどをじっくり観察していき、続いて国立科学博物館へゴー。

国立科学博物館 研究員の藤田祐樹さんに「絶滅動物のツノ」をテーマに、お話を伺いました。


国立科学博物館でジャイアントバイソンの標本を見学

動物園で観察した、今も生きている動物たちと絶滅した動物のツノを見比べてみたり、骨格を見ながらどのようにツノを使っていたか探っていきます。


国立科学博物館でアルシノイテリウムの標本を見学

次にトーハクへ移動し、平成館企画展示室で展示中の親と子のギャラリー「ツノのある動物」(~2019年5月26日(日)まで) を教育講座室の阿部楓子さんが紹介しました。

美術工芸品や道具に使われたツノや、恐ろしさや神聖なものの象徴としてのツノ、ヒトが想像した空想の動物など、ツノはいろいろな姿で登場します。


トーハクでヒトがそうぞうしたツノについて解説中


東京国立博物館で展示室内を見学

最後は本館地下みどりのライオンに移動して、参加者のみなさんに3つの施設で見たツノをヒントに「こんなツノがあったらいいな」と思うツノをグループごとに描いてもらいました。


理想のツノを描画中

カラフルに装飾されたツノ、重厚なツノ、日除けのように広がったツノ、はたまた植物が生えたツノなど、新たなアイディアや発見を取り入れた、楽しいツノがたくさん発表されました!
解説を担当してくださったみなさんもあっと驚くような楽しいワークショップとなりました。


まとめの様子

多くの文化施設が並立する上野ならではのこのツアー。さて来年のテーマはどうしましょうか。
平成館企画展示室で展示中の親と子のギャラリー「ツノのある動物」(~2019年5月26日(日)まで) では会場のアンケート欄にて来年のテーマを募集中です。
みなさんの斬新(ざんしん)なアイディアをお待ちしております!
来年もどうぞお楽しみに。

 

カテゴリ:教育普及催し物

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posted by 竹下みき(教育講座室) at 2019年05月16日 (木)