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1089ブログ

新春の風物詩「博物館に初もうで」

2017年のお正月で14回目を迎える「博物館に初もうで」(2017年1月2日(月・休)~29日(日))。
すっかり上野の新春の風物詩となりました。

初もうでチラシ
チラシのメインビジュアルは、鈴木春信筆「鶏に餌をやる男女」です



1月2日(月・休)、3日(火)は、獅子舞、和太鼓、曲独楽に落語、コンサートなど イベントも盛りだくさん。お正月気分を盛り上げます。

獅子舞 和太鼓  
 

2日(月・休)、3日(火)は、お年玉・プレゼント企画 も!

1.ミュージアムショップでは2,000円以上お買い上げのお客様、先着600名様にミュージアムグッズをプレゼント。美術図書バーゲンセールも同時開催。

2.TNM&TOPPANミュージアムシアターでは、VR作品「江戸城の天守」を無料上演。

3.レストランゆりの木では、ご利用のお客様先着150名様に伊予の水引の箸置きをプレゼント。

4.寛永寺との連携事業
根本中堂、徳川歴代将軍の肖像画(油画)、四天王像(江戸時代・元和6年(1620) 台東区登録文化財)、十二神将像(江戸時代・元禄15年(1702))を特別公開する寛永寺では、当館観覧券の半券(当日分)の提示で散華をいただくことができます。

新春特別公開では、国宝「松林図屏風」(本館2室、1月2日(月・休)~15日(日))のほか、国宝「古今和歌集(元永本) 上帖」、国宝「扇面法華経冊子」」(いずれも本館3室、1月2日(月・休)~15日(日))、国宝「舟橋蒔絵硯箱」(本館12室、1月2日(月・休)~3月20日(月・祝))、重要文化財「西湖春景・銭塘観潮図屏風」(本館7室、1月2日(月・休)~2月5日(日))などお正月を彩る華やかな名品をご覧いただけます。

松林図屏風屏風
国宝 松林図屏風 長谷川等伯筆 安土桃山時代・16世紀
本館2室(国宝室)にて2017年1月2日(月・休)~15日(日)まで展示

恒例の干支の展示は「博物館に初もうで 新年を寿ぐ鳥たち」(本館特別1室・特別2室、1月2日(月・休)~29(日))。と題し、「暁の鳥」としての鶏を、「祝の鳥」として幸運をよぶ鳥をモチーフにした作品をご覧いただけます。
また、本WEBサイトでは、ひとあし先に「トーハクの鳥ベスト12」の人気投票が始まっています。お気に入りの鳥を見つけたら、ぜひ一票を!

そして、1月2日(月・休)、3日(火)の2日間は、特集「博物館に初もうで 新年を寿ぐ鳥たち」を楽しむためのワークシートを先着3000名様にお配りします。(本館1室前にて、11:00~16:00 ※なくなり次第終了)

ワークシート
ワークシートの裏面は伊藤若冲筆「松梅群鶏図屏風」のカレンダーです。
今回は書き初めもお楽しみいただけるようになっています。


そのほか、本館では松竹梅や鶴など吉祥モチーフの作品もたくさん展示しています。展示室をめぐって探してみてください。
1月9日(月・祝)まで会期延長となった特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」も大好評開催中です。
1月17日(火)からは、特別展「春日大社 千年の至宝」も始まります。


新しい年のスタートは、トーハクから。
ぜひ、ご来館ください。

 

カテゴリ:news催し物博物館に初もうで

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posted by 奥田 緑(広報室) at 2016年12月26日 (月)

 

ほほ笑みのお猿 山雪の猿猴図

なんとも愛くるしいおサルさん。ニッコリほほ笑んだ顔がたまりませんね。
2016年1月2日開幕の特集「博物館に初もうで 猿の楽園」で本格デビューした「当館秘蔵のアイドル」です。

猿猴図 猿猴図(部分)
猿猴図(えんこうず) 狩野山雪(かのうさんせつ)筆
江戸時代・17世紀


2015年7月16日付の1089ブログに、私は「応挙の子犬に胸キュン!」と題して当館所蔵の愛らしい子犬の絵をとりあげ、「無邪気に遊ぶ姿はカワイさ全開!当館のアイドル、ナンバー1(犬だけにワン!)」と書きました。

「犬」の次は「猿」。負けないくらいに、かわいい絵ですね。このおサルさんと応挙の子犬が出会ったら、きっとすぐ仲良しになって、いつまでも楽しく遊びつづけるのではないでしょうか。「犬猿の仲」なんていいますが、この子らに限っては違うようです。

じつは、このおサルさん「猿猴図」は、2013年の春、京都国立博物館で私が企画担当した「狩野山楽・山雪」展のなかで、狩野山雪の魅力的な作品として紹介した作品でもあります。狩野山雪(1590~1651)は、今から400年前、江戸初期に活躍した京都の狩野派の画家。個性的な画風が高く評価される注目の画家です。ニューヨークのメトロポリタン美術館の「老梅図襖」や重要文化財の「雪汀水禽図屏風」をはじめ数々の魅力あふれる作品をのこしました。

「猿猴図」の話に戻りましょう。描かれているのは、柏の樹の幹に腰掛け、水に映る月をとろうとする手長猿。長く垂らした右腕の下には、くるくると水面の渦巻きが描かれています。じつはこの絵、猿猴捉月(えんこうそくげつ)すなわち、猿が水中に映った月を取ろうとして溺死したという、仏教の摩訶僧祇律(まかそうぎりつ)の故事から、身のほどをわきまえず、能力以上の事を試みて失敗することのたとえとなった話が主題なのです。

猿猴図(水面部分)

でも、そんな皮肉な意味はどうでもよいと思えるほど、猿の表情は、とても愛くるしいものです。この種、手長猿の絵は、中国南宋時代末から元時代初(13世紀)の牧溪筆「観音・猿鶴図」三幅対(京都・大徳寺蔵、国宝)に描かれた母子猿が源流にあり、それを学んだ長谷川等伯をはじめ多くの日本の画家たちによって描かれました。けれども、これほど愛くるしい猿図があったでしょうか。元々、牧溪の猿図には、枯木にとまり寒さに耐えて身を寄せ合う母子、という厳しい意味があったのですが、山雪のこの絵には、そんな暗さは微塵もありません。

かわいいだけではありません。猿のふわふわとした毛並み(これもかわいさの要因ですが)の描き方に注目すると、淡い墨および中位の濃さの墨が和紙に浸透していくのを絶妙にコントロールし、そこに生まれたにじみによって、密集する毛のふくらみを見事に表わしています。そして、墨の微妙な濃淡のむらむら、わずかにみえる筆の勢いによって、胴と右膝、長く伸ばした左脚の自然なつながりが的確に映し出されています。最も濃い墨で描かれるのは、顔の真ん中にあつまる目鼻口と両耳、手足の指。手足の描写は、意外にリアルです。

猿猴図(部分) 手足の描写

画面構成をみてみましょう。柏の大きな葉から枝を通って幹に腰掛ける猿の身体、そしてわずかに湾曲しながら垂れる長い右腕、その先に水面の渦巻き、という具合に私たちの眼は、逆S字の動線に沿って上から下へとスムーズに導かれます。猿の頭部と膝は、単純化された楕円形。渦巻きも含めて、同じ形がシンクロし軽快なリズムを刻んでいます。対象を、ある種、幾何学的な形へと単純化し画面を構成している点は、山雪らしさの表われなのです。

猿猴図 

簡略ながらも、絶妙なテクニックによって描き出された猿。かわいくて、うまい。いや、かわいさは高度な技術に支えられているというべきでしょう。実力派山雪の面目躍如といってよい絵。こんな素敵な絵が、400年も前に描かれていたのです。

詳細については省きますが、山雪の生涯は順風とはいえず、むしろ苦労の連続でした。このため、これまでの研究では、厳しさや苦しみ、哀しみといったものを、山雪の絵のなかに見出そうとしがちでした。けれども、こんな明るく幸せそうな絵があったのです。本当に、ほっとする。まさに癒し系の絵画。厳しさだけの山雪イメージは、もはや修正されるべきでしょう。

なお、この作品は、旧東海道の原宿(現在の静岡県沼津市)の名家、植松家に伝来していました(1978年に同家より東京国立博物館に寄贈)。そして箱書および植松季英自筆の由来書から、季英が天明2年(1782)に京に上った際、京都・妙心寺の塔頭、海福院の住職である斯経禅師より譲りうけた経緯が判明します。

植松季英は植松家第六代の蘭渓のことで、名園として知られた「帯笑園」の園主。池大雅・円山応挙・皆川淇園ら京の画家・文人たちと親しく交わり、子の季興を応挙に入門させ、季興は応令と号しました。斯経慧梁は、白隠の法を継いだ禅僧で、妙心寺の塔頭、海福院の第二代住職。原の白隠に参禅する際には植松家に投宿するほど親しい交流があったといいます。

由来書によると、この絵は元々、京都・妙心寺塔頭の海福院にあったのでした。妙心寺は、山雪ととくにゆかりの深い天球院・天祥院などの塔頭のある寺でしたので、山雪の絵が海福院にもたらされることは充分あり得たでしょう。

すばらしい水墨の技術を駆使して描き出された、すぐれて可愛い猿の絵、この満面の笑顔に会いに来ませんか? そうすればきっと、幸せな気持ちになれるはずです。展示は2016年1月31日まで。どうかお見逃しのないように。


博物館に初もうで 猿の楽園」2016年1月2日(土)~1月31日(日) 本館特別1室・特別2室
トーハクの猿ベスト12」1月31日(日) まで投票受付中!
 

カテゴリ:研究員のイチオシ博物館に初もうで特集・特別公開

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posted by 山下善也(絵画・彫刻室主任研究員) at 2016年01月08日 (金)

 

新春恒例! 博物館に初もうで

新春恒例となりました、「博物館に初もうで」(2016年1月2日(土)~31日(日))。
2016年のお正月で13回目となり、干支も2巡目に突入です。


毎年多くのお客様で賑わいをみせる1月2日(土)、3日(日)は、お正月気分を味わえる獅子舞、和太鼓、曲独楽やコンサートなどイベントも盛りだくさん

獅子舞     江戸の遊芸
 

また、2日(土)、3日(日)は、お年玉・プレゼント企画も。

1.ミュージアムショップでは2,000円以上お買い上げのお客様、先着600名様にミュージアムグッズをプレゼント。美術図書バーゲンセールも同時開催。

2.TNM&TOPPANミュージアムシアターでは、「伊能忠敬の日本図」を無料上演。

3.レストランゆりの木では、ご利用のお客様先着150名様に伊予の水引の箸置きをプレゼント。

4.寛永寺との連携企画もあります。
根本中堂、徳川歴代将軍の肖像画(油画)、四天王像(江戸時代・元和6年(1620) 台東区登録文化財)、十二神将像(江戸時代・元禄15年(1702))を特別公開する寛永寺では、当館観覧券の半券(当日分)の提示で散華をいただくことができます。


新春特別公開では、もはやお正月の風物詩ともいえる国宝「松林図屏風」(本館2室、1月2日(土)~17日(日))のほか、浮世絵の展示室では葛飾北斎づくし。名品「冨嶽三十六景」のうち「凱風快晴」「山下白雨」「神奈川沖浪裏」の三役が揃い踏みする貴重な機会です。

冨嶽三十六景
左から、凱風快晴、山下白雨、神奈川県沖浪裏
葛飾北斎筆 江戸時代・19世紀
本館10室(浮世絵)にて2016年1月2日(土)~1月17日(日)まで展示


そして、こちらも恒例、干支の展示。
2016年は「博物館に初もうで 猿の楽園」(本館特別1室・特別2室、1月2日(土)~31日(日))と銘打ち、トーハク所蔵のかわいらしいおサルさんたちの作品を展示します。

この特集に関連し、本館特別1室では先着1万名様にカレンダー付ワークシート「キミはなに猿?&狩野山雪の猿カレンダー」を配布します。2日(土)、3日(日)は、おサルのスタンプコーナーも設置。自分だけのオリジナルワークシートを作ることができます。

 羊が何匹?ワークシート
ワークシートの裏面が狩野山雪のかわいい猿のカレンダーになっています

WEBサイトでは、「トーハクの猿ベスト12」の人気投票が始まっています。
こちらでお気に入りの猿を見つけて、お正月は展示室でぜひ実物をご覧ください!


そのほか、松竹梅や鶴など吉祥モチーフの作品もたくさん。
もちろん、特別展「始皇帝と大兵馬俑」も大好評開催中です!
お正月に兵馬俑(レプリカ)と記念撮影はいかがですか?
 

新年のお出かけ初めはぜひ、トーハクへ!

 

カテゴリ:news催し物博物館に初もうで

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posted by 奥田 緑(広報室) at 2015年12月24日 (木)

 

博物館に初もうで~ひつじと吉祥~

年の瀬も押し迫ってまいりました。この時期、みなさん共通の懸案事項といえば、そう、年賀状です!2015年は未(ひつじ)年ですが、みなさんどんなデザインをご用意されていますでしょうか?

さて、今のわたしたちが思い浮かべるヒツジは、ふわふわ、もこもこした豊かな毛で全身を覆われた、かわいらしい姿ではないかと思います。では、そのイメージはいつから来たのでしょうか?お正月のトーハクでは、「博物館に初もうで~ひつじと吉祥~」(1月2日(金)~12日(月・祝))と題して、地中海から東アジアまでの遺物を通じてヒツジ(羊)とお正月にふさわしいおめでたい作品の数々をご紹介いたします。

展示風景
展示風景

紀元前より人類にとって最も身近な動物のひとつだった羊。宗派や東洋、西洋の別を超え、神への最適な捧げものとして考えられてきました。古代メソポタミア文明ではすでに紀元前7,000年ごろから羊を家畜化していた跡がありますし、古代中国ではそれ以前から羊とともに暮らしていた痕跡もあるといわれています。肉や乳、脂肪は人々の大事な栄養源になりましたし、皮や毛は衣類だけでなく羊皮紙などにも加工され、人類発展の歴史においてなくてはならない存在でした。

「羊頭部形垂飾」地中海東岸又はカルタゴ出土、紀元前7~ 6世紀、個人蔵
羊頭部形垂飾 地中海東岸又はカルタゴ出土 紀元前7~ 6世紀 個人蔵

やがて「よきもの」の意を備えるようになり、このうち古代中国では、青銅器などに羊文が表わされたほか、「美」「善」「祥」といった言葉にも羊の字が使われるようになります。

「饕餮文鼎(とうてつもんてい)」中国 殷時代・前13~前11世紀、東京国立博物館蔵(TJ-4443)
饕餮文鼎(とうてつもんてい)  中国  殷時代・前13~前11世紀 東京国立博物館蔵

「青玉筆洗」中国 清時代・19世紀、東京国立博物館蔵(TG-1701、神谷傳兵衛寄贈)
青玉筆洗 中国  清時代・19世紀  東京国立博物館蔵(神谷傳兵衛氏寄贈) 

羊に対する吉祥イメージはアジア全域に広がり、日本でも『日本書紀』によれば推古天皇7年(599)、百済より「駱駝一疋驢一疋羊二頭白雉一(ラクダ1匹、ロバ1匹、ヒツジ2頭、白キジ1匹の意)」が贈られたとあるのをはじめとして、『百練抄』ほか、異国からの献上品としての記載が散見できます。正倉院宝物にも、羊文を表わした白綾や、羊を描いた臈纈(ろうけち)屏風が存在しています。

一方、羊の生息しない日本では、薬師如来の眷属で時を司る十二支のひとつとして、もしくは異国の動物として認識されていました。しかし羊自体を吉祥図様として扱うことは定着しなかったようで、現代人がその姿をみるとまるで山羊! 明治時代に本格的に羊が飼育されるようになるまで、日本人は羊と山羊の区別はついておらず、いずれも半ば想像上の動物に近い存在として表現されていたことがうかがえます。

「十二支図」渡辺南岳筆、江戸時代・18世紀、東京国立博物館蔵
十二支図  渡辺南岳筆  江戸時代・18世紀  東京国立博物館蔵
右:羊部分拡大

今回の「博物館に初もうで」では、I「アジアの羊」、II「十二支」、III「日本人と羊」、IV「吉祥模様」という4つの切り口から、地中海から東アジアまでの遺物を通じて、羊と人との関係を探ります。また、1月2日(金)~1月12日(月・祝)には、トーハク内のあちこちに展示されている羊を訪ね歩く「羊めぐり~羊が何匹?」という企画も行っております。このほか、お正月にふさわしい作品の数々をご紹介いたしますので、新年はぜひ上野のお山へお越しください。


 

カテゴリ:博物館に初もうで特集・特別公開

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posted by 金井裕子(特別展室研究員) at 2014年12月26日 (金)

 

めでたいふくさ

「袱紗(ふくさ)」といえば、一般に思い浮かべますのは、慶事や弔事に金封を包む紫縮緬でできた袷(あわせ)仕立ての四角い包み袱紗でしょう。また、茶道の心得のある方ですと、茶碗の下に敷いたり、懐中して使用したりする小袱紗を思い浮かべるかもしれません。今日、ここでお話しますのは、贈り物の上にかぶせて相手に持っていった「掛袱紗(かけぶくさ)」というものです。袷仕立てでほぼ正方形に作られています。もともとは贈り物に埃が付かないように、上に被せて運ぶためのものでした。

江戸時代になると、武家や裕福な町人たちの間で、お祝い事にふさわしい華やかな模様がデザインされた美しい掛袱紗が使われるようになりました。表地には繻子や綸子といった光沢のある絹織物が、裏地には紅で染めた縮緬が用いられ、四隅に房がつけられます。表には日本の伝統的な吉祥模様や古典文芸にちなんだみやびやかな模様が刺繍(ししゅう)や友禅染で美麗に装飾されるようになります。この袱紗も、おそらくは、お祝い事にちなんだ贈り物に掛ける袱紗として使われていたものでしょう。

袱紗 紺繻子地鯛模様
袱紗 紺繻子地鯛模様 (ふくさ こんしゅすじたいもよう)
江戸時代・18~19世紀 アンリー夫人寄贈
2月23日(日)まで本館8室にて展示


この袱紗には、2尾の鯛が向かい合わせにデザインされています。大きな目の「目出鯛」が向かい合わせで「夫婦仲良くおめでたい」、という意味が込められています。2尾の鯛を結わえる綱の端を扇のように開いて熨斗のように見せるデザインの面白さが、この袱紗の一番の魅力でしょう。
模様はすべて刺繍(ししゅう)で表わされています。鯛の部分は、撚りのない絹糸でボリュームたっぷりに刺繍され、綱の部分は金糸で刺繍されています。絹の光沢を生かした立体感のある刺繍は日本刺繍の大きな特色です。

江戸時代にはこのように華やかな刺繍で彩られた掛袱紗がたくさん作られました。贈る人に思いを馳せて、華やかな袱紗で贈り物を飾り、ともに祝うという美しい日本の慣習が袱紗のデザインに表われています。
 

関連事業

 博物館に初もうで
   2014年1月2日(木) ~ 2014年1月26日(日) 











カテゴリ:研究員のイチオシ博物館に初もうで

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posted by 小山弓弦葉(工芸室主任研究員) at 2014年01月19日 (日)