本館 特別1室・特別2室
2016年1月2日(土) ~ 2016年1月31日(日)
平成28年(2016)、今年の干支は「猿」です。われわれの祖先は、自分たちとよく似た姿の猿を、絵画や工芸品などの題材にして多くの作品を生み出してきました。そこには人間の猿に向ける多様なまなざしがあり、実に多彩な猿の表現がみられます。
この特集ではこうした猿の表現に注目して、「愛らしさ」「群れ」「毛並み」そして擬人化された猿などのテーマに分けて猿の作品を展示します。思わずほほえましくなる愛らしい姿の親子猿、賑やかな猿の群れ、緻密な筆致で描かれた毛並み、また、神の使いとしての猿や教訓を与える猿など、その切り口の多さには驚かされます。
また、猿の群れによって鐔の形を作ったものなど単純な表現を超えた巧みな発想は、猿がいかに美術工芸品の題材として親しまれていたかを教えてくれるようです。
人間と猿との長い関わりから生まれた「猿の楽園」でしばしおくつろぎ下さい。