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東京文化財ウィーク2013に参加します!

文化の日(11月3日)を中心とし、東京都内全域の文化財の公開や文化財に関わる様々な企画を行う「東京文化財ウィーク2013」が開催されます。

特別公開期間は10月26日(土)~11月4日(月・休)の10日間。
講演会などさまざまなイベントが開催されるのは、10月1日(火)~11月30日(土)の2ヶ月間です。
(参加施設によって多少期間の幅があります。)

今年は、トーハクも初めて参加。

東京都指定有形文化財に指定された「虫豸帖(ちゅうちじょう)」 の公開(本館8室にて10月1日(火)~11月10日(日)まで展示)、
東京文化財ウィークの企画「旧江戸城を歩いてみませんか」に関連し、特集陳列「江戸城」(本館16室、10月22日(火)~12月23日(月・祝))が対象となっています。


「虫豸帖(ちゅうちじょう)」 は、伊勢長島藩第六代藩主、増山雪斎(ましやませっさい、1745-1819)の描いた博物図譜です。
雪斎は詩や絵を得意とし、木村蒹葭堂(きむらけんかどう)、太田南畝(おおたなんぼ)など文人たちとの交流でも知られています。
この精緻な写生図に描かれている虫のほとんどは巣鴨にあった下屋敷で採集されたもので、19世紀初頭の江戸の昆虫などの生息状況を知ることができる、貴重な資料です。

虫豸帖
東京都指定有形文化財 虫豸帖(部分) 増山雪斎筆  江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵

トーハクの近くにある、寛永寺境内には、雪斎の写生の様子などが刻まれた「虫塚」があります。
写生した昆虫を供養したいという雪斎の遺志により、1821(文政4)年に建てられました。
こちらもあわせて足を運んでみてはいかがでしょうか。

虫塚
寛永寺境内の虫塚



特集陳列「江戸城」は、家康・秀忠・家光の徳川三代にわたる普請によって築かれた壮大な江戸城の往時の姿を、最新の発掘成果も交え、御殿内の装飾下絵や建築指図、古写真などで振り返るものです。

忠臣蔵でおなじみの松の廊下にはこんな障壁画が描かれていたのですね。

松の廊下
江戸城障壁画 本丸松廊下 伺下絵(部分) 狩野探淵・住吉弘貫筆 江戸時代・弘化2年(1845) 東京国立博物館蔵

松の廊下跡は現在、皇居東御苑内に石碑が残っていますので、展示とあわせて、往時の江戸城に思いを馳せながら散策するのもよいのでは?


また、通年公開の文化財として、旧東京帝室博物館本館(現在の本館)表慶館
旧因州池田屋敷表門(黒門)、旧十輪院宝蔵の4つの建築物もエントリーしています(いずれも重要文化財)。


平成館ラウンジ自販機前のカウンターにガイドブックを用意していますのでご利用ください。
(数に限りがあります。無くなり次第配布終了となります。)

ガイドブック


10月26日(土)~11月4日(月・休)はエントリーした建築や「虫豸帖(ちゅうちじょう)」 の解説カードもインフォメーションなどで配布します。
都内各所の文化財を訪ねてカードを集める方もおられるとか。

文化の秋。連休の行楽はトーハクで文化財に触れてみませんか?

 

カテゴリ:news催し物

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posted by 奥田 緑(広報室) at 2013年10月06日 (日)