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2021年をふり返るほ!



ほほーい、ぼく、トーハクくん! 2021年ももう少しで終わるほ。お正月までだらだらして過ごすほ。
トーハクくん、だらだらするだけじゃなく、2021年に何があったかふり返りましょうよ。
毎年やっているから飽きてきたほ。
じゃあー、二十四節気【にじゅうしせっき】とともにふり返りましょうか。
二十四節気?なんだほ?
今も立春など季節を表す言葉として使用している四季よりも細かい季節のことよ。今年、トーハクの公式SNSで二十四節気に関連した作品紹介してたの忘れたの?
すっかり忘れていたほ。
ま、いいか。それじゃーいくわよ。まずは2021年1月5日は「小寒」【しょうかん】、本格的に寒くなりだすころね。今年もトーハクは1月2日から開館したわ。
今年の干支「丑」にちなんだ展示、特集「博物館に初もうで ウシにひかれてトーハクまいり」には、もー心惹かれたほ。



2021年1月20は「大寒」【だいかん】、最も寒い時期ね、平成館での特別展は開催していなかったけど、表慶館で開催していた特別展「日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵」では日本の伝統建築の模型を展示していたわ。



首里城の模型もあったほ。そういえば2022年5月3日(火)からは沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」を開催するほ。

2021年2月3日は「立春」【りっしゅん】、馴染みのある言葉だと思うけど、旧暦では1年と春の始まりね。

東洋館8室で開催していた、台東区立書道博物館との連携企画第18弾「清朝書画コレクションの諸相―高島槐安収集品を中心に―」はちょうど2月2日から後期展示が始まっていたほ!



2021年2月18日は「雨水」【うすい】、降る雪が雨に変わって、氷も解けて大地が潤うころ。雨水の時期の行事はなんといっても雛祭り、特集「おひなさまと日本の人形」も2月23日から始まったわ。
2020年のおひなさまの展示は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために臨時休館になって1日しか展示できなかったほ。それを再現した展示だったから、1年越しの再開で嬉しかったほ。

2021年3月5日は「啓蟄」【けいちつ】、冬籠りしていた生き物が目覚めるころね、3月20日は「春分」【しゅんぶん】で、トーハクが春の訪れを告げる、「博物館でお花見を」も3月16日から始まったわ。



工事も完了して、パワーアップした庭園で見る桜は最高だったほ。



2021年4月4日は「清明」【せいめい】、春の光を受けて清らかで明るいころのことね。2020年夏に開催するはずだった、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」がついに4月13日から開幕して、とても明るい気分だったわ。
動く歩道で見た、国宝「鳥獣戯画 甲巻」のウサギさんやカエルさんは今にも動きそうで、とても楽しい気分になったほ。あっ、LINEスタンプも4月1日から発売したんだほ!使ったら明るい気分になれるはず?ほ。





LINEスタンプ、1セット(40種類)、120円(税込)で販売中だほ!

2021年4月20日は「穀雨」【こくう】、春の雨が降って穀物が育つ頃ね。新型コロナウィルス感染症拡大防止のために、4月25日から臨時休館が始まって、心は雨模様だったわ。
みんなからの温かい応援メッセージがあったから、再開にむけて準備することができたほ。どうもありがとうございましたほ。

2021年5月5日は「立夏」【りっか】、端午の節句と同じ日だったわ。そして、5月21日は「小満」【しょうまん】、万物が成長し満ち始める頃のことね。このころ、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」をはじめとして、「博物館で動物めぐり」としてトーハクのいろんな場所で動物をモチーフに展示していたから、SNSとかで動物の作品をたくさん紹介していたわ。

特集「鳥獣戯画展スピンオフ」親と子のギャラリー「動物のうごき」とか、子どもにも親しみやすかったと思うからたくさんみてもらいたかったほ。



2021年6月5日は「芒種」【ぼうしゅ】、稲などの穀物を植えることをさすのよ。5月30日で臨時休館が終わって、6月1日から再開したわ。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」も会期を6月20日まで延期したほ。再開に向けて種まきしたかいがあったほ。

2021年6月21日は「夏至」【げし】ね。6月22日から特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」が開幕したわ。これも2020年の夏に開催するはずだったから、この1年がとっても長く感じられたわね。
国宝「十一面観音菩薩立像」もとっても身長が高くて、迫力があったほ。



2021年7月7日は「小暑」【しょうしょ】、だんだん暑くなるころで、7月22日は「大暑」【たいしょ】で暑さが極まるころ。トーハクの熱さもすごかったよね。
7月6日からマレーシア・イスラーム美術館精選 特別企画 「イスラーム王朝とムスリムの世界」、7月13日からは聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」、東京2020オリンピック・パラリンピック開催記念 特別企画「スポーツ NIPPON」が開幕したほ。めったに出会えない作品のオンパレードだったほ。あっ、特別企画「イスラーム王朝とムスリムの世界」は2022年2月20日まで開催しているほ!

2021年8月7日は「立秋」【りっしゅう】で8月23日は「処暑」【しょしょ】。昔の暦では立秋の日から秋に入って、処暑で暑さが止まるという意味だけど、8月はずーっと暑かった気がするわ。
8月1日のキッズデーの日にはひさびさにみんなに会いに行ったけど、とても暑かったほ。でもようやくおもてなしができた気がするほ!



2021年9月7日は「白露」【はくろ】、秋草に霜が宿る様子を表現していて、9月23日は「秋分」【しゅうぶん】だったわ。秋が来る頃と言えば恒例の「博物館でアジアの旅」。今年のテーマは「空想動物園」で龍や麒麟など聞き覚えのあるようなものから、正体がよくわからないようなものまで、様々な空想上の動物たちが展示されていたわ。



9月4日からは表慶館で「春夏秋冬/フォーシーズンズ 乃木坂46」が始まっていたほ!展覧会がたくさん開催されていて、まさに実りの秋を満喫できたほ。

2021年10月8日は「寒露」【かんろ】で露が冷たく感じられる頃、10月23日は「霜降」【そうこう】で初霜が降りる頃のことよ。10月12日からは、伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」が開幕したわ。霜も吹き飛ばすほど、天台ゆかりの名品が勢ぞろいで会場も熱かったわ!

インド・中国・日本の天台ゆかりの人物たちを描いた、全10幅の作品が期間限定ですべて展示されていたのが思い出深いほ!



2021年11月7日は「立冬」【りっとう】で、11月22日は「小雪」【しょうせつ】。冬の訪れを感じさせる時期がやってきたわね。そういえば、11月15日には東京国立博物館創立150年記念特設ウェブサイトを公開したんだわ。
総合文化展で、創立150年記念の来年は特集が盛りだくさんで待ち遠しいほ。あと、来年秋に国宝全89件を展示する、東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」も開催するほ。会期中には展示替えがあるほ!

2021年12月7日は「大雪」【たいせつ】で、12月22日は「冬至」【とうじ】。本格的な冬の始まりで閉館時間の17時には本当に真っ暗になるよね。
冬が始まる前の庭園のもみじきれいだったほ。ドローンで撮影したほ!Twitterでも紹介したほ。



どうだったかなトーハクくん。
そういえば、二十四節気でどんな作品をSNSで紹介したのかおさらいしたいほ。
そうね。ほんの少しだけおさらいしようか。最初は、2021年3月20日「春分」の時期に展示していて、桜の開花にちなみ紹介したこちらの作品です。


維盛高野の巻 前田青邨筆 大正7年(1918)

次に2021年7月22日「大暑」で紹介した作品よ。猫たちが夕涼みをしている光景が時期的にぴったり!


猫のすゞみ 歌川国芳筆 江戸時代・19世紀

そして、2021年10月8日「寒露」で紹介した作品です。菊などの秋の気配から、霜の訪れを感じられるかも。


秋苑 寺崎広業筆 明治32年(1899)

2021年12月7日「大雪」の頃に展示していたわ。今も開催される浅草寺の年の市を描いた作品です。年末って感じね!


浅草年の市 喜多川歌麿筆 江戸時代・18世紀


ほー、季節とあわせて楽しめるほ。そろそろ締めるほ?
2021年も大変お世話になりました。2022年は創立150年を迎える年です。皆様と一緒に記念の年をお祝いできるのを楽しみにしています。
期待ガー高まりえガオーがとまらないほ!気をトラれて、トラブル起こさないように気をつけるほ。
もうこんなのばっかり・・・

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年12月24日 (金)

 

2022年は創立150年の年だほ!



さーて、今日も見るほ、トーハクのウェブサイト。どんな展示があるかなほ。おや、見慣れないページがあるほ。東京国立博物館創立150年記念特設サイト

トーハクくん、忘れちゃったの?トーハクは1872年に開館したから、2022年に創立150周年を迎えるのよ。だから、その記念の年に向けて、公開した特設のウェブサイトよ。

すっかり忘れていたほ。令和にもなったし、開館した明治がかなり昔に感じられるほ。

そうね、本当に長い歴史だよね。

そうだほ。とってもおめでたいことだほ!2022年はみんなでトーハク創立150年をお祝いしたいほ。

お祝いすることも大事だけど、この長い歴史を未来に守り、伝えることもとても大事なことだよね、トーハクくん。

そうだったほ。10年後も、20年後も100年後も、いろんな文化財をみたいほ。

そういう思いは特設サイトの最初に書いてあるから、読み直してみてね。そんな思いを表現した、キービジュアルも作成して、紹介しているわ。


東京国立博物館創立150年記念キービジュアル

おっ、この創立150年記念ロゴもおしゃれだほ。なんの模様だほ?


東京国立博物館創立150年記念ロゴマーク

これも特設サイト内に説明があるけど、トーハクの作品や本館のとかの装飾に使われている「唐草文」をモチーフにつかった記念のロゴよ。

なるほどだほ、この葉っぱみたいな模様がトーハクのどこに隠れているか探してみるほ。

東京国立博物館創立150年記念動画」はもう見たかな?

気分的には150回くらい見たほ!

くるくる場面が展開して、迫力とスピードがあったわね。それと、トーハクのかっこよさを発見できるような動画のような気がするわ。

創立150年に向けて、気分があがってきたほ。あと、なにか具体的にイベントとかするほ?

イベントやコラボレーショングッズの制作など計画中よ。今後、特設サイトで紹介されるから、楽しみに待とうね。イベントもいいけど、トーハクといったらやっぱり総合文化展や特別展が大きい見どころだよね。

そうだほ! もしかして特別な展示をするほ?

そうね。総合文化展では、創立150年記念の特集を23件実施予定よ。研究員が特にイチオシする作品を紹介する特集や、普段なかなか展示する機会がない作品を紹介する特集などいろいろあるわ。


見返り美人図 菱川師宣筆 江戸時代・17世紀
特集「未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品―」にて展示予定。展示時期未定

見たことがない作品はもちろんだけど、見たことがある作品でも何だかわくわくして見ることができそうだほ。

そして、2022年の秋には東京国立博物館創立150年記念「国宝 東京国立博物館のすべて」を開催するよ。

タイトルすごいほ。本当にすべて見られるほ!?

そうよ。展示替えはあるけど、現在所有する国宝89件をすべて展示して、ほかにもトーハク150年の歴史を関連する作品や再現展示などで紹介するのよ。


国宝 檜図屛風 狩野永徳筆 安土桃山時代・天正18年(1590)
 
国宝 檜図屛風 狩野永徳筆 安土桃山時代・天正18年(1590)




重要文化財 鷲置物 鈴木長吉作 明治25年(1892)

すべて見られるような気がしてきたほ。

公式Twitterとかでも隔週木曜日に歴史や古写真を紹介する企画を始めたから、予習にちょうどいいかも! #TBT にご注目ください。

特設サイトや公式SNSなどで今後も最新情報をお届けするほ。ご期待くださいほ!

 

 

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん東京国立博物館創立150年

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年11月24日 (水)

 

特別展「ポンペイ」見どころを紹介するほ!


特別展「ポンペイ」ポスター

ほほーい!ぼく、トーハクくん。博物館ニュースはこれからの展示や今の展示を知るのに便利だほ。おっ、これはなんだほ、2022年1月14日(金)から4月3日(日)まで特別展「ポンペイ」っていう展覧会が開催するほ。「ポンペイ」ってなんだほ?
「ポンペイ」はイタリアの南のほうにあった、古代都市の名前よ。
古代都市!?どれくらい昔ほ?
約2000年前くらいにあった都市だわ。でもね、紀元後79年にポンペイの近くのヴェスヴィオ山が噴火して、町は地中に埋まってしまったの。
・・・(絶句だほ)
でもね、その埋まってしまったものの発掘は18世紀ごろからはじまって今も続いているの。発掘した膨大な遺物をコレクションしているのがナポリ国立考古学博物館。そのナポリ国立考古学博物館の至宝約150点をこの展覧会で紹介するのよ。
長い間埋まっていたなら、ボロボロになっていると思うほ。展示できるものがあるほ!?
見てごらん。


通称「青の壺」

とてもきれいだほ。細かい模様もあってすごいほ!
カメオ・ガラスと呼ばれる技法で制作された容器で、完全な形のまま残っているのはとても貴重らしいわ。
どんな作品がくるかわくわくしてきたほ。こういうポンペイの人たちが使っていた作品を展示するほ?
ポンペイの街にあった施設に関係するものや、暮らしや仕事ぶりがうかがえるもの、ポンペイが栄えた歴史を示すものなどが展示されるのよ。
ポスターに書いてある「そこにいた。」ものを見つけられそうな気がしてきたほ。ユリノキちゃん、ほかの作品も教えてほ!
じゃあ、いくわよ!まず、ポンペイの街の施設に関係する作品よ。


辻音楽師

チラシに載っている作品だほ。まん中の人はカスタネットみたいなものもっているほ。
喜劇の仮面をかぶって、楽器を演奏する小さな楽団が、どこかの家を訪問している場面らしいわ。今の日本だと想像しにくい場面だけど、ポンペイがあった地方は演劇が盛んだったのよ。
ほー。ということはなんだほ?
演劇の会場となる劇場が賑わう様子を想像できない!? 次は、ポンペイの人びとに関係する、こちらの作品よ。


書字板と尖筆を持つ女性(通称「サッフォー」)

女の人の絵だほ。何かメモしようとしているほ?
そうね、筆をもっているし、何か考えているような表情だわ。ナポリ国立考古学博物館で最も有名な肖像の一つなのよ。
とてもかしこそうにもみえるほ。頭の髪飾りも金に見えて、豪華だほ。
次は暮らしに関係する作品よ。


パン屋の店先


炭化したパン

パン屋さんとこれはパン?2000年前にもパン屋さんがあったなんてびっくりだほ。
当時も主食はパンだったのよ。この絵に描かれたものと似た形のパンを発掘できたから、あわせて展示するの。最後はポンペイが栄えた歴史に関係する作品よ。


踊るファウヌス

誰だほ?
牧神ファウヌスとされるブロンズ像よ。ポンペイで最も大きくて、とっても古い家から発見されたの。この像があったからこの家は「ファウヌスの家」と名づけられたのよ。ほかにも「竪琴奏者の家」、「悲劇詩人の家」っていう、ポンペイが栄えた歴史を示す家に関連した作品や、その頃の家の様子の一部を会場内に再現するのよ。
すごい気合の入れようだほ。
すごいのよ。「ポンペイ」展は日本、そして世界のいろいろな博物館で開催しているけど、特に「ファウヌスの家」に関連した作品がナポリ国立考古学博物館を出て、まとめて展示されることがとても珍しいの。最大の見どころだと思うわ。
ユリノキちゃん、なんか今回はいつにもまして詳しいほ。なんかずるしているほ?
あれ、トーハクくんは10月18日(月)に開催した報道発表会に行かなかったの?私はそこに行って予習したのよ。
がーんだほ。見逃したほ。
展覧会公式Twitterでも作品を紹介しています。皆様そちらもぜひご覧くださいね。

※所蔵表記のない作品図版はすべてナポリ国立考古学博物館蔵 Photos©Luciano and Marco Pedicini
※日時指定券は2022年1月5日(水)より販売開始予定。
「日時指定券」の事前のご購入・ご予約(オンラインのみ)をお勧めしています。会場でも当日券をご購入いただけますが、混雑状況により入場をお待ちいただく場合や、当日券の販売が終了してている場合があります。
詳細は展覧会公式ウェブサイトでお知らせします。

 

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2022年度の特別展

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年10月29日 (金)

 

「春夏秋冬/フォーシーズンズ 乃木坂46」開幕したほ!



ほほーい! ぼくトーハクくん9月4日(土)から表慶館で「春夏秋冬/フォーシーズンズ 乃木坂46」が開幕したほ!
早速見に行こうよ、トーハクくん。事前予約はしておいたわ。

ありがとうだほ、ユリノキちゃん。表慶館エントランスホールにきたほ。ユリノキちゃん、ところでどんな展覧会だほ?


表慶館エントランスホール

春夏秋冬の花が表された7点の日本美術を乃木坂46のメンバーと重ね合わせて紹介する展覧会なのよ。
ほ?具体的にどうやってほ?
メンバー一人ひとりを日本美術の花に見立て、それに基づいて行ったパフォーマンスの映像を流すのよ。映像の近くには関連する日本美術の複製品があって、複製と映像のある展示空間そのものを作品とみなしているわ。
会場では複製の作品のみ展示しているほ?
そうよ。だけど、これまでトーハクでは見たことのないような展示が体験できて、今まで文化財に興味がなかったような人にも、文化財の魅力を感じていただけると思うわ。
ぼくはもともと文化財が大好きだほ!だけど、この展示もなんだかわくわくしてきたほ。さっそく展示室にいくほ。屛風と大きなモニターがあるほ。


複製作品:国宝 花下遊楽図屛風 狩野長信筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
パフォーマー:齋藤飛鳥

「花下遊楽図屛風」に描かれた桜を連想させるようなパフォーマンスが映し出されているのよ。このモニターの前にはスリットカーテンがあって、まず、そのカーテン越しにパフォーマンスを見るわ。
「花下遊楽図屛風」にかいてある幕の間から宴会を覗く人の気分で見れるみたいだほ。

トーハクくん、ほら「夏秋草図屛風」の複製があるわよ。


複製作品:重要文化財 夏秋草図屛風 酒井抱一筆 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵 
パフォーマー:(左)山下美月、(右)久保史緒里

僕も見たことあるほ。右側はにわか雨にうたれる夏草、左は強い風に吹かれている秋草がかかれていると聞いたことがあるほ。
季節の移り変わりと自然の何気ない一瞬が感じられるわね。パフォーマンスからもそれが感じられるわよ。

2階にも行くほ。同じ動きが繰り返されている映像が流れているほ。


複製作品:重要文化財 秋草図屛風 俵屋宗雪筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵 
パフォーマー:生田絵梨花

屛風に描かれている秋草がぐるぐるつながっているようにも見えるのを、表しているのかもしれないね。

あっ、こっちには、小さいモニターがたくさんあるほ、なんだほ?


複製作品:重要文化財 四季花鳥図屛風 伝雪舟等楊筆 室町時代・15世紀 東京国立博物館蔵 
パフォーマー:星野みなみ、与田祐希

ゴーグルとかをかけなくても裸眼で3Dの映像を見ることができるのよ。様々な場面で変わっていく季節が順に表現されているわ。


3D映像のミニジオラマ

屛風にかいてある四季が体験できるみたいだほ。
そうね。ちなみに9月28日(火)から11月7日(日)まで、本館3室では複製のもとになった作品が展示されるわ。ほかには「夏秋草図屛風」が10月5日(火)から10月17日(日)まで、「秋草図屛風」が10月5日(火)から11月14日(日)まで本館8室で展示されるわ。表慶館のあと、本館に行って実際の作品も楽しんでもらいたいわ。

ユリノキちゃん、ほかにも花が描いてある作品がみたいほ。

会期中に本館で展示している花をテーマにした日本美術15件を公式サイトのこのページでも紹介しているわ。表慶館の中にもその紹介パネルがあって、QRコードから作品情報を見られるようにしているのよ。


パネルイメージ

四季を「いま」見られるなんて、すてきだほ!紹介はもう終わりにするけど、このほかにも展示はまだまだあるほ。僕たちが見た日はあいにくの雨だったけど、ほかの展覧会よりも雨を意識しながら見れた気がして、なんだか新鮮だったほ。
表慶館には自然光が差し込む場所もあるからかもしれないね。晴れの日に行ったらまた違う雰囲気かもしれないから、それも楽しみだわ。
ユリノキちゃん、11月28日(日)まで開催しているからまた行くほ!

※入館は事前予約制です。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。

カテゴリ:催し物トーハクくん&ユリノキちゃん

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年09月13日 (月)

 

聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」開幕したほ!



ほほーい! ぼくトーハクくん、7月13日(火)から開幕した聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」を見にいくほ!
事前予約はしたかな。日時指定券の予約が必要だから、忘れずにね.。
ばっちり予約したほ。ところで、聖徳太子といえば、みんなも冠位十二階、憲法十七条、遣隋使などの言葉と一緒に一度は聞いたことがある人は多いと思うほ。
そうだね。聖徳太子は政治制度を整えて、仏教を深く研究して、日本の文化を大きく飛躍させたのよ。
そして、その聖徳太子が創建したのが法隆寺だほ。
世界最古の木造建築があって、建築・美術・文学などあらゆる分野において、日本を代表する文化財を守り伝えてきたわ。
看板とかに書いてある言葉「和を以て貴しとなす」、これも聞いたことあるほ。
憲法十七条の1つ目の言葉だわ。仏教の教えよりも先にこの言葉がくることからも、聖徳太子の人柄が想像できるような気がするわ。

さっそく会場に行くほ。これは聖徳太子だほ?


重要文化財 如意輪観音菩薩半跏像(にょいりんかんのんぼさつはんかぞう) 平安時代・11~12世紀 奈良・法隆寺蔵

聖徳太子が創建した大阪の四天王寺のご本尊を模刻した作品よ。もともとのご本尊は今はないけど、平安時代以降、聖徳太子を観音の化身とする信仰があって、その模刻像が多数つくられたのよ。
これも聖徳太子のイメージの一つってことほか。だから最初にあるのかもほ。

トーハクくん、これはわかるかな。


聖徳太子二王子像(模本)(しょうとくたいしにおうじぞう もほん) 狩野<晴川院>養信筆 江戸時代・天保13年(1842) 東京国立博物館蔵

見覚えあるほ!聖徳太子と聞くと、これをイメージするほ。
御物「聖徳太子二王子像」の模本なのよ。幕末の幕府御用絵師、狩野<晴川院>養信が模写したわ。昔のお札でもこのイメージが使用されていて、長い間みんなに親しまれてきたのよ。

これはなんだほ。どこにも聖徳太子がいないほ。


夾紵棺断片(きょうちょかんだんぺん) 飛鳥時代・7世紀 大阪・安福寺蔵

これは聖徳太子の棺(ひつぎ)かもしれない作品よ。
なんでだほ?
ポイントは横幅らしいわ。この横幅は夾紵棺としては最大の大きさで、大阪の叡福寺(えいふくじ)の北古墳にある、聖徳太子の石製の棺台が唯一設置することが可能な大きさと指摘されているのよ。
ところで、夾紵棺ってなんだほ?
織物を漆で固めて作った棺のことよ。この夾紵棺断片は45層もの絹が貼り重ねられているらしいわ。

これはいつもは法隆寺宝物館で展示している国宝の「灌頂幡」だほ。


国宝 灌頂幡(かんじょうばん) 飛鳥時代・7世紀 東京国立博物館蔵

ほかにも普段は法隆寺宝物館に展示されている作品がこの展覧会で展示されているわ。特別展会場に展示されていると、普段とは違った見方ができるかもしれないわ。
見終わったら、法隆寺宝物館の展示室に行くのもおすすめだほ。『8Kで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」2021』を実施しているほ!あっ大きい布があるほ。


国宝 天寿国繡帳(てんじゅこくしゅうちょう) 飛鳥時代・推古天皇30年(622)頃 奈良・中宮寺蔵 8月9日(月・休)まで展示

聖徳太子が亡くなった後に行くことになった国と伝えられる「天寿国」の様子が緻密な刺繍で表されているわ。聖徳太子周辺の信仰が絵画的表現として反映されている貴重な作品よ。

あっ、かわいらしいお像があるほ。


聖徳太子立像(二歳像)(しょうとくたいしりゅうぞう にさいぞう) 鎌倉時代・徳治2年(1307) 奈良・法隆寺蔵

聖徳太子が数えで二歳の時に、「南無仏」(なむぶつ)と唱えた伝説上の姿を表しているわ。
2歳には見えない、キリっとした眉毛と鋭い目だほ。これも聖徳太子だほ?


聖徳太子像(孝養像)(しょうとくたいしぞう きょうようぞう) 室町時代・弘治2年(1556) 奈良・法隆寺蔵 8月9日(月・休)まで展示

聖徳太子が16歳の時に、お父さんの用明天皇が病気になった時、治るようお祈りしていたというお話にもとづく肖像画よ。
ユリノキちゃん、こっち、こっち、とても立派なお像があるほ。


国宝 聖徳太子および侍者像(しょうとくたいし じしゃぞう) 平安時代・保安2年(1121) 奈良・法隆寺蔵

これは真ん中にあるのは聖徳太子のお像で、周りには聖徳太子の子どもの山背大兄王(やましろのおおえのあに)や聖徳太子の仏教の先生の恵慈法師(えじほうし)などがいるわ。聖徳太子はきりっとした表情だけど、周りの人はどこかユーモアのある表情に見えるわね。
いろんな年齢の聖徳太子が見れたほ。ほかの人は、例えば肖像画だとおじいちゃんの時のみとかで、いろんな年齢の姿をあらわした作品は少ないと思うけど、どうしてだほ?
うーん、想像だけど、様々な年での伝説や実績が語り継がれてきたからじゃないかしら。そういった様々な伝説や実績が、作品としての表現につながったのかもね。
ほー。さすが、日本の歴史上での有名人物だほ。お、塔の上に水晶がのっているほ。なんだほ?


南無仏舎利(なむぶつしゃり) [舎利塔]南北朝時代・貞和3~4年(1347~48) [舎利据箱]鎌倉時代・13世紀 奈良・法隆寺蔵

聖徳太子立像(二歳像)の作品で、聖徳太子が二歳の時に「南無仏」と唱えた伝説があるって話したけど、続きがあって、その時に聖徳太子の手からこぼれ落ちたのが、お釈迦様の遺骨と伝えられていて、それが納められているのよ。

すごい伝説だほ! あっ、こっちには大きな鈴みたいなものがあるほ。


重要文化財 五大明王鈴(ごだいみょうおうれい) 中国 唐・8~9世紀 東京国立博物館蔵

聖徳太子ゆかりの7種の宝物のひとつで、密教の法具らしいわ。8月11日(水)からの後期展示ではこの7種の宝物すべてをみることができるのよ。

楽しみだほ。こっちにはおみこしみたいなものがあるほ。


舎利御輿(しゃりみこし) 室町時代・15~16世紀 奈良・法隆寺蔵

聖徳太子がお亡くなりになった日、旧暦の2月22日には法隆寺で聖霊会(しょうりょうえ)という儀式をするんだけど、このおみこしは十年に一度とかの大きな儀式で使用されるものよ。
周りにあるお面は何か関係あるほ?仮装大会でもするほか?
このおみこしをかつぐ人たちがレプリカのお面をつけるわ。儀式の様子をイメージして展示したのよ。

ポスターとかで見たことあるお像だほ。


国宝 薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう) 飛鳥時代・7世紀 奈良・法隆寺蔵

めったに法隆寺の外に出ることがない、今回大注目の作品よ。優しく微笑んでいるような表情、台座にまで垂れている衣、光背の唐草模様、見どころ満載だね。

これもすごいほ、お像が中から飛び出ているみたいだほ。


国宝 伝橘夫人念持仏厨子(でんたちばなぶにんねんじぶつずし) 飛鳥時代・7~8世紀 奈良・法隆寺蔵

もともとは厨子の中にある阿弥陀三尊像を別々に展示しているのね。このお像は、とても薄い銅で作られているみたいで、その技術が生み出す曲線の美しさに要注目ね。

ふー、たくさん見たほ。あらためて聖徳太子って凄い人だなって思ったほ。そして、その聖徳太子ゆかりの宝物を守り伝えてきた法隆寺も凄いお寺なんだと思ったほ。
聖徳太子に思いを寄せることで、今の世界、未来の世界を生きるヒントが見つかるかもしれないわ。


※会期は9月5日(日)まで、会期中展示替えがあります。
※入館は事前予約制。詳細は展覧会公式サイトにてご確認ください

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2021年度の特別展

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年07月19日 (月)