このページの本文へ移動

1089ブログ

特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」報道発表会

来春、トーハクでは、特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」(2016年3月23日(水)~5月15日(日))を開催します!
開催に先立ち、11月17日(火)に報道発表会を行いました。

本展覧会担当研究員・松嶋雅人より「展覧会趣旨」の説明を、東京文化財研究所・山梨絵美子より「黒田清輝、その人と作品について」解説いたしました。

 
(左)当館 松嶋研究員、(右)東京文化財研究所 山梨企画情報部部

皆さんは「黒田清輝」と聞いて、どの作品を思い浮かべますか?
やはり有名な「湖畔」でしょうか。


重要文化財 湖畔 黒田清輝 1897年(明治30) 東京国立博物館蔵
切手や教科書で親しまれています

日本近代洋画の巨匠と呼ばれており、日本の美術界に偉大な功績を残した黒田ですが、その人生は意外にも葛藤に満ちています。封建的な明治の日本社会で、世界に認められる洋画を目指すことは、並大抵のことではありませんでした。

今回の総作品数は約240件(黒田作品200件以上)!
当館の所蔵品に加え、国内外27箇所の機関および個人の方からご出品いただく作品が、トーハクに集まります。
黒田清輝の初期から晩年までの作品を通して、黒田が歩んだ苦闘の道のりを感じていただけることでしょう。

 
(左)木かげ 黒田清輝 1898年(明治31) 公益財団法人ウッドワン美術館蔵
(右)野辺 黒田清輝 1907年(明治40) ポーラ美術館蔵

さて、本展の見どころはそれだけではありません!
黒田が学んだ同時代のフランス絵画を展示。黒田作品のルーツをたどります。


羊飼いの少女 ジャン=フランソワ・ミレー 1863年頃 オルセー美術館蔵
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay)/Michel Urtado/distributed by AMF
オルセー美術館より特別出品!


フロレアル(花月) ラファエル・コラン 1886年 オルセー美術館蔵(アラス美術館寄託)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay)/Hervé Lewandowski/distributed by AMF
黒田の師、コランの代表作

報道発表会では、本展ゲストキュレーター東京大学・三浦篤教授に説明していただきました。


東京大学 三浦教授

三浦教授の「日本における黒田ではなく、世界における黒田を見直す良い機会」という言葉が印象的でした。

他にも、日本の近代洋画の展示など、まさに黒田清輝生誕150年にふさわしい展覧会です!
観終わった後、あなたの黒田清輝像が変わるかも・・・。


黒田清輝ポートレート

特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」、どうぞお楽しみに!

 

 

カテゴリ:絵画2016年度の特別展

| 記事URL |

posted by 宮尾美奈子(広報室) at 2015年11月24日 (火)