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140周年ありがとうブログ

心安らぐ樹木たちにありがとう

総務課の斉藤と申します。
私、トーハク職員1年生です。
大学の事務から異動して来ました。
博物館の業務はまだまだ初心者ですが、文化財の安全とお客様に楽しんでいただけるよう、日々業務を行っています。

法隆寺宝物館前にて
法隆寺宝物館前にて

私がトーハクに来て、まず初めに驚いたのは、敷地の広さと植えられている豊富な種類の樹木でした。
シンボルである大きなユリノキを始め、スダジイ、メタセコイア、キクモモ、ヤマザクラ、トウカエデ、ウメ、カリン、モチノキなどなど。

木々には植物名や分類の札が付けられていて、まるで植物園のようです。
どうも、その昔、トーハクには「天産部」という動植物を扱う部門があったから、という話です。
春と秋の時期に開放する庭園にも、オオシマザクラやショウフクジザクラ、エドヒガンシダレ、イロハモミジ・・
トーハクは植物園ではありません。
でも、お天気の日は木陰のベンチでゆっくり読書して過ごす、なんていいですね。


お勧めの休憩スポット。木陰のベンチ。

これもトーハクの楽しみ方のひとつだと思います。

カテゴリ:2012年1月

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posted by 斉藤直樹(総務課) at 2012年01月14日 (土)

 

展覧会ポスターにありがとう

こんにちは、私、トーハクの警備・お客様サービスセンターの露崎と申します。
普段は、開館・閉館時の扉の開閉や構内の巡回、宿直業務などを行っていて、この仕事30年になります。


総務課警備・お客様サービスセンター内にて

人生に出会いと別れはつきものと言いますが、30年も勤めていますと豊富に経験するものです・・・
そんな感慨は脇に置いて、展覧会ポスターの掲催期間も出会いと別れに似ているのではないでしょうか。

構内を巡回していますと、平成館と本館との連絡通路にトーハクの現在開催中の展覧会や次回開催予定のポスターと一緒に他の博物館や美術館の展覧会ポスターが掲示されています。


平成館と本館との連絡通路

時々、足を止めて眺めて見たりしますが、ポスターには、開催日時や開館時間、展示品内容など様々な情報が、提示されています。
また、展覧会に興味をもって頂き、多くの方に観覧して頂くように演出されてもいます・・・
そんなことは自明の理で、叱られそうですが、ただ、ここで申し上げたいのは、そんな使命を終えたポスターにありがとうなんです。

カテゴリ:2012年1月

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posted by 露崎茂(総務課警備・お客様サービスセンター) at 2012年01月11日 (水)

 

人生の半分を過ごしてきたトーハクにありがとう

私のお勧めは、本館1階の彫刻展示室によく出ている菩薩立像(重文)です。
たおやかという言葉がぴったり。
天衣は風にそよぐようです。


重要文化財 菩薩立像 鎌倉時代・13世紀
(~2012年2月5日まで本館11室にて展示)


また、本館前のベンチから眺める池と表慶館の風景は、百年前から変わらないかのように穏やかな時の流れを感じさせます。


本館前のベンチから眺める池と表慶館の風景

東博に勤務して27年目になります。
その間に開催された特別展は117回もありました。
25年間は会計部門で、初めはまだ算盤や手書き作業も残る、今から考えるとのどかな時代だったと思います。
経理では、時々ですがチケット売場の窓口にも座りました。
来館者が38万人あった1999年の特別展観 ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」では、窓口前も大行列となり、次々と受け取った硬貨が手元に山になって焦ったものです。


現在の所属部署、総務企画課

今は、法人本部で評価を主に担当しています。
独立行政法人の評価には、非常に多くの労力が注がれています。

一昨年の事業仕分けのために、作成した資料全部の厚さは1m以上になりました(本当です!)。
でも、博物館の努力が広く理解されたのでしょうか。
「展覧事業は拡充!」の評価でした。

人生の半分を過ごしてきたトーハクに、ありがとう!

カテゴリ:2012年1月

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posted by 吉田勝(総務企画課) at 2012年01月08日 (日)

 

博物館の礎を作ってくれた人たちにありがとう

こんにちは、保存修復室長の冨坂です。
現在、当館には100万点を超えるといわれる作品を収蔵していますが、これらの作品をメンテナンスすることを仕事としています。


館内の修理室にて

また、わたしの専門は、日本の江戸時代や明治時代の歴史を研究することです。
それらの立場から「ありがとう」と言いたいのは、この博物館の礎を作ってくれた人たちです。
次の写真をご覧ください。


上段右より織田信徳、伊藤圭介、服部雪斎、谷森眞男、廣瀬直水
下段右より小野職寅愨、久保弘道、田中芳男、町田久成、内田正雄、蜷川式胤、田中房種


この写真は、明治5年(1872)3月、東京・湯島聖堂大成殿を会場として開かれた日本最初の博覧会を催した人たちの記念写真です。
この人たちの尽力によって、その後東京国立博物館の前身が築かれたのです。
以後も多くの先人たちの努力で博物館の財産である作品が収集され、今日日本を代表する博物館になったことを思えば、そのきっかけを作ってくれたこの人たちに「ありがとう」と感謝しないわけにはいきません。

カテゴリ:2012年1月

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posted by 冨坂賢(保存修復室長) at 2012年01月05日 (木)

 

恩師にありがとう

このブログは、トーハク(東京国立博物館)140周年を期に、職員一人ひとりが感謝のメッセージを送る記念企画です。
これから1年間で140人が登場します。
その一番バッターとして、私が恩師への感謝の気持ちをつづります。

島谷副館長
副館長室にて


ありがとうございます、小松茂美先生。
大学入学直後に、当時トーハクの美術課長であった小松博士との出会いがありました。先輩の誘いを受け、夏休みの一ヶ月を、博物館の先生のもとで学ぶことになりました。ここから私の学問への道が始まる、はずでした。ところが、親元を離れて、遊びたいサカリの私には続きませんでした。
それでも、卒論を契機に、厳しく、優しい指導を受け、何とか「三条西実隆の研究」を仕上げることが出来たのです。ようやくにして、学問への歩みを始めました。生意気な私に目を掛け、書の魅力、学問の楽しみに目覚めさせ、そしてトーハクに導いてくださったのが小松先生でした。美術品は年をとったお年寄り、あるいは病人に対する気持ちで扱うこと、所有者との繋がりが大切であるなど、実に多くを教えていただきました。以来35年に渉ってご教示を受けた先生も、今は寛永寺からトーハクを見守るように眠られています。本当に、ありがとうございました。

島谷副館長と小松先生
左から島谷副館長と恩師、小松先生
一緒にトーハクに勤務していた頃の思い出の一枚。


トーハクは、折々に咲く花などの恵まれた環境もあります。もちろん、所蔵する作品もあります。加えて、先輩からの伝統も受け継いでいます。時代の移り代わりとともに親しまれ、愛されるトーハク、私の大好きなトーハクにも、ありがとう。

カテゴリ:2012年1月

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posted by 島谷弘幸(副館長) at 2012年01月01日 (日)