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1089ブログ

トーハクくんがゆく!「トラりんがやってきた!」

ほほーい、ぼくトーハクくん!
10月21日(金)、京都国立博物館からトラりんが特別展「禅-心をかたちに-」のPRもかねて遊びに来てくれたんだほ!


「禅」展 会場の平成館前でのスリーショット!

ぼくは今年の5月に初出張でトラりんに会いに行って以来の再会。ユリノキちゃんは初対面だったんだけど、2人はすぐに仲良くなったんだほ!



早速3人で展覧会会場の平成館玄関、ラウンジの写真コーナーや会場入口に登場したんだほ!



「禅」展 撮影コーナー(平成館ラウンジ)にて

トラりん人気はトーハクでもすごくって、本当にここはぼくのホーム?って思ったほ…。


トラりんの前にはたくさんの人が!

そうそう、トラりんから京都土産のお菓子(京都と言えば、というやつ)をもらったんだほ。早速食べたけどはにわクッキー並みにおいしくってびっくりしたほ。京都ってやっぱりすごいほ!トラりん、ありがほー!


トラりんからお土産をもらったほ!

トラりん、初めてのトーハクをとっても楽しんでくれたみたいでうれしかったほ。


トラりんもエスカレーターに乗って「禅」展会場入口へ

特別展「禅-心をかたちに-」は11月27日(日)までの開催だほ!国宝22件・重要文化財102件、禅の名宝がトーハクにいっぱい集まった見どころ満載の展覧会、たくさんの人に来てほしいんだほ!

さて、実は次にトラりんと会えるのはもうすぐなんだほ!11月5日(土)・6日(日)に愛媛県松山市で開催される「ゆるキャラ®グランプリin愛顔のえひめ」に3人で出場するんだほ!体調万全で思いっきり楽しんでくるほ!

カテゴリ:newsトーハクくん&ユリノキちゃん2016年度の特別展

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posted by トーハクくん at 2016年10月26日 (水)

 

【平安の秘仏】トーハクくん×研究員の仏像トーク(その1)

ほほーい! ぼく、トーハクくん!
今日は特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」を見に来たほ。
展覧会の担当研究員の西木さんと、会場入口で待ち合わせしているんだけど・・・
トーハクくん、こっちだよ!
↑西木研究員に似ているかもしれない重要文化財「観音菩薩立像(N-183)」/法隆寺宝物館第2室で展示中
あ、西木さん! こんにちは。
「平安の秘仏」展の会場は本館だよ。間違えないように注意してね。

大きな垂れ幕が目印です

さあ、展示室に行くほー!
ちょっと待って、トーハクくん。展示室に行く前に質問です。
ほ?
滋賀県といえば?
琵琶湖!
ほかには?
えーと、えーと?
滋賀県といえば、琵琶湖、T.M.Revolution、そして仏像だよ!
は、初耳だほ。
滋賀県民の常識です。
※西木研究員は滋賀県出身です。
・・・琵琶湖とT.M.Revolution(滋賀県出身のミュージシャンで滋賀ふるさと観光大使だほ。この前、展覧会を見に来てくれたほ)はわかるけど、え、仏像?
滋賀県は天台宗の総本山、比叡山延暦寺のお膝元だよ! 滋賀県には優れた仏像が多く、国宝・重要文化財に指定される仏像は奈良県、京都府についで第3位の件数なんだよ!! いわば滋賀県は仏像ワンダーランド!!!
ほとばしる滋賀県愛がまぶしいほ。
今回の展覧会は、仏像ワンダーランド・滋賀県の櫟野寺(らくやじ)につたわる、重要文化財の仏像全20体を紹介する展覧会なんだよ。
ほー。
じゃあ、さっそく展示室に行こう。

「なんでこんなに大きいの?」

重要文化財 十一面観音菩薩坐像
平安時代・10世紀
滋賀・櫟野寺蔵


!!!
櫟野寺のご本尊です。
お、大きい・・・。
像高約3.2m、台座と光背も含めると5mを超えるという、重要文化財に指定される十一面観音菩薩坐像では日本一の大きさだよ。
なんでこんなに大きな仏像をつくったんだほ?
これが仏像の理想のサイズなんだ。「仏様に願いを叶えてもらうには、決まった形・大きさで作らないといけない」って、経典に書いてあるんだよ。
こんなに大きいのが理想?
昔の単位で高さ一丈六尺。このサイズでつくられた像を丈六仏(じょうろくぶつ)と、言います。
一丈六尺?
立った状態、つまり立像で4.8m、坐像だと2.4mだね。
ほ? 2.4m?? さっき西木さんは、この観音様は3.2mって言ってたほ。
あ、気がついた? トーハクくん、鋭いね。
ふふん♪
仏像にはさまざま冠の形や髪型があるから、高さがそれに左右されないように、髪の毛の生え際ではかるんだよ。

あ、髪の毛の生え際だと約2.4mだほ!
ね、この像はまぎれもなく丈六仏でしょう?
と、いうことは、この観音さまにお祈りすれば、ぼくのお願いごとも叶えてもらえるってことだほ?!
叶うといいね(笑)。

「大好きなはにわクッキーをおなかいっぱい食べられますように」

いやはや、いくら理想のサイズとはいえ、つくるのにお金も時間もかかって、きっと大変だったんだほ。
実際のところ、かなり大変だったと思うよ。
我々も、運んで展示するのにかなり苦労したからね。観音の大きさを身をもって知ったよ・・・。
ああ、西木さんが遠い目をしているほ。
この像がお寺の外に出るのは、二度とないと思うよ。並大抵のことじゃないからね・・・。

「一木造の大観音」
こんなに大きなご本尊だけど、この像は一木造、つまり頭と胴体を1本の木から彫り出しているんだ。
ほー!
横から見ると元となった木の太さ、大きさが想像できるんじゃないかな。

きっと、とっても立派な木だったんだほ。
台座と光背を除いても740kgもあります。
ユリノキちゃんの体重の何倍かな・・・なんてことをしゃべったら、ユリノキちゃんに呼び出されるところだったほ。危なかったほ。
トーハクくんも、苦労しているんだね(苦笑)。
この一木造ならではの重量感も、この像の魅力だと思うんだ。

「大観音は誰がつくったの?」

現在の櫟野寺本堂(滋賀県甲賀市)

こんなに大きな観音様を、一体誰がつくったんだほ?
うーん、実は記録が残っていなくて、よくわからないんだけど、「最澄(さいちょう)がイチイの大木に仏像を刻んだのが寺の始まり」と、櫟野寺に伝わっているんだ。
最澄さん、よく聞く名前だほ。
日本に天台宗を広めた、平安時代初期のお坊さんだね。
この観音像は、最澄の頃から150年ほどくだった10世紀中頃につくられたものだけど、この時期に延暦寺が、櫟野寺のある滋賀県・湖南地域で布教をしていたようなんだ。だから、この観音像も布教の過程で、延暦寺に関係のある工房でつくられたんじゃないかな。


それにしても、穏やかできれいなお顔だほ。ほっとするほ~。

お顔に注目するとはお目が高い! じゃあ、次は仏像のお顔について話そうか。
ほー!

~【平安の秘仏】トーハクくん×研究員の仏像トーク(その2)に続く~

カテゴリ:研究員のイチオシトーハクくん&ユリノキちゃん2016年度の特別展

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posted by トーハクくん at 2016年10月21日 (金)

 

特別展「禅―心をかたちに―」開幕!

臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 特別展「禅―心をかたちに―」が、ついに10月18日(火)に開幕しました!
開幕に先立ち、10月17日(月)に開会式・内覧会を行い、多くのお客様にご出席いただきました。


開会式には、こんなにたくさんのお客様にご出席いただきました

本展は、鎌倉時代から江戸時代にいたる日本における禅の歴史を、禅宗寺院に花開いた禅の美術で辿る展覧会です。
作品数はなんと計239件! 国宝22件、重要文化財102件を含む、禅の名宝がトーハクに集まります。


まずは禅の初祖達磨さんがお出迎え

会場は5章構成になっています。
第1章・2章では禅の歴史について、第3章では戦国武将と禅僧の関係について、それぞれ作品を通してご紹介します。


第3章 左は「織田信長像」 狩野永徳筆 安土桃山時代 天正12年(1584) 京都・大徳寺蔵
11/6(日)まで展示

第4・5章では仏像や仏画、茶の湯、水墨画、障壁画など、禅宗寺院にまつわる禅の美術をご覧いただきます。


第4章展示風景


第5章展示風景


第5章 重要文化財「南禅寺本坊小方丈障壁画のうち 群虎図」 狩野探幽筆 江戸時代 17世紀 京都・南禅寺蔵
場面替えあり。この場面は11/6(日)まで展示

なかには、禅の教えを分かりやすく示した作品や、近世禅画を代表する白隠の作品もあります。
「禅なんて難しそう…」という方も、会場を出る頃には「禅についてもっと知りたい!」と思われるのではないでしょうか。


第3章展示風景 白隠の作品が並びます

臨済・黄檗両宗15派の全面協力のもとに実現した、過去最大級の禅の展覧会です。
まさに「禅宗美術展の決定版」といえます。

また、会期中はお坊さんによる「禅トーク」や、禅語を書く「写禅語」、「尺八コンサート」など、禅を体感できるイベントが盛りだくさんです。

会期は10月18日(火)~11月27日(日)です。
*会期中、一部作品、および場面の展示替を行います。作品リストはこちらです。
この秋、トーハクで禅の美を堪能してください!

カテゴリ:news2016年度の特別展

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posted by 宮尾美奈子(広報室) at 2016年10月20日 (木)

 

独占取材!平安の秘仏展ができるまで(作品輸送編)

櫟野寺(らくやじ)→トーハク、大観音の旅に密着だほ
開催中の特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」の注目は、なんといっても3mを超える像高を誇る、櫟野寺の本尊、十一面観音菩薩坐像。


台座と光背も合わせると5mを超える大きさです!

重要文化財の坐像の十一面観音では日本最大という仏像を、果たしてどうやってトーハクまで運んだの? どうやって展示室に入れたの? 
ギモンの尽きない皆さまのため、トーハクくんが大観音の旅を取材してきました。


【1日目~4日目:本尊を解体】


ほ!? 観音さまを解体??
観音さまの腕と脚は、体とは別につくられているから、実は取りはずせるんだほ。
大きな観音さまだから、お堂から安全に運び出すためにはできるだけコンパクトにすることがポイントだほ。

【2日目~6日目:本尊の点検】




解体作業と一緒に、仏像にトラブルがないか、出発前の最終チェックもするんだほ。
そうしたら、台座の中から箱が発見されたほ!
研究員さんによると「明治時代に本尊を修理した時、納めた箱だよ」って。
ほほー。

気になる箱の中身は籾(もみ/脱穀する前のお米のことだほ)だったことが、後日の調査で判明したほ。
お米がたくさんとれますようにって、籾を仏像の中に納めることもあったらしいほ。
再び研究員さんによると、「いつの段階で納めたものかはわかりませんが、仏像の中にあった籾を明治時代の修理の時に一度取り出して、箱に入れて、台座の中に納め直したのだと思います」って。
ほほー。

【5日目:いよいよお堂から搬出】


パーツの取りはずしがおわったら、傷がつかないように、観音さまは布でぐるぐる巻きに。
その後、さらに頑丈な箱に納めて、旅支度は完了☆
お堂から慎重に運び出していくほ。

【9日目:第1便が出発!】


とにかく大きな観音さまだから、2便にわけて東京へ。
この大きな箱のなかに、腕と脚を除く、本尊の本体が納められているんだほ。
揺れを抑えた美術品専用のトラックにのって、観音さまの本体が第1便としてしゅっぱ~つ!
その6日後、台座と光背を載せた第2便も出発したほ。

【19日目:会場への運び込み完了!】


ついにトーハクに到着!
さっそく会場に…と、言いたいところだけどだけど、作品を運び込むためにいつも使っているルートが、観音さまが大きすぎて今回は使えなかったんだほ。
なんて大きさだほ!!
「会場に運び込むのが一番大変でした」と、研究員さん。
運び込んだあとは、会場内で展示作業。観音さまの展示だけで5日もかかったんだほ。


1体の仏像を運ぶのに約20日間もかかった、まさに一大プロジェクトだったんだほ!
みんなの力を結集して開幕した特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」、ぜひ見にきてほー。
 

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2016年度の特別展

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posted by トーハクくん at 2016年09月22日 (木)

 

「平安の秘仏」展、開幕!

特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」が、9月13日(火)、待望の開幕を迎えました。



今回の主役は、滋賀県にある櫟野寺(らくやじ)の仏像たち。
このお寺には、重要文化財に指定される平安時代の仏像が20体も伝わります。
その20体すべてが寺外で揃う初めての機会、それが本展覧会なのです!



これだけでも大興奮ですが、まだまだすごいポイントが目白押し。
本展の最大の見どころである櫟野寺の本尊は、重要文化財の十一面観音菩薩坐像では日本最大です!
像高3.12m、台座・光背もあわせると約5.3mという大きさ。
お客様の小さな驚きの声が、展示室のそこかしこから聞こえてきます。


重要文化財 十一面観音菩薩坐像
平安時代・10世紀
滋賀・櫟野寺蔵



開幕前の展示室。人と比べると大きさがわかります

この像は、頭と胴体が1本の木から彫り出されているというのですから、元となった木の大きさを想像して2度びっくりです。

この大観音、これだけの大きさですからお寺から出るのは今回が初めて!
平安時代・10世紀につくられた像なので、1000年以上の時を経て、初めての旅にお出ましです。
旅の様子は、後日1089ブログでご紹介します。

本尊のまわりには19体の仏像が展示されています。
ぜひ、それぞれの顔をじっくりじっくりご覧ください。
何となく似通った特徴をもちながらも、非常に個性的な顔立ちの仏像ばかりで、お気に入りの1体を見つけるのも、本展の楽しみ方のひとつです。

  
左から:観音菩薩立像(5)、観音菩薩立像(6)、観音菩薩立像(7)

 
左から:観音菩薩立像(12)、十一面観音菩薩立像(17)

※すべて重要文化財、滋賀・櫟野寺蔵
※( )内は展示番号


10月3日(月)~31日(月)には、「個性派ぞろい 櫟野寺のみほとけたち」と題して当館ウェブサイトで投票企画を行います(9月30日(金)までは「博物館でアジアの旅 上海博物館の名品」の投票受付中)。
まずは展示室で実物をご覧いただき、皆様の心をとらえた仏像に、ぜひ愛の1票を!

ここまで、本展の見どころを紹介してきましたが、そもそも「櫟野寺…? 知らないし、読めないんだほ」と、トーハクくんと同じことを思った方、ご安心ください。
そんな皆様のため、仏像ファンでお馴染みのあの二人、みうらじゅんさん、いとうせいこうさんが立ち上がりました!
名づけて『「櫟(ラク)」普及委員会』
みうらじゅんさん、いとうせいこうさんのお二人が会長を務め、「ルビをふらなくても、誰もが「らくやじ」って読めるようにしよう」と、いうコンセプトのもと、櫟野寺の魅力を発信するのが委員会のミッション。
お二人には、展覧会オフィシャルグッズの制作のほか、音声ガイドでもご協力をいただきました。
こちらもぜひチェックしてください。


開幕の前日に行われた開会式には、櫟野寺のご住職、みうらじゅんさん、いとうせいこうさんも出席されました

1人でも多くのお客様が櫟野寺の仏像に会いにきてくださるよう、そして櫟野寺=らくやじと読めるよう、今後も1089ブログで本展の魅力を紹介していきます。
どうぞお楽しみに!

カテゴリ:news2016年度の特別展

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posted by 高桑那々美(広報室) at 2016年09月16日 (金)