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再開にあたっての取組とお客様へのお願いを紹介するほ!

東京国立博物館は新型コロナウイルス感染防止のため2月27日から臨時休館していましたが、6月2日(火)より一部の展示施設を開館いたしました。
今回は、再開にあたり当館の感染防止の取組とお客様へのお願いをトーハクくんとユリノキちゃんが紹介します。

ほほーい、ぼくトーハクくん。一部だけど6月2日(火)から約3か月ぶりに開館したんだほ! ボクも早速トーハクに行くほ!
待って、トーハクくん。展示室がお客様でいっぱいにならないようにするから、入館の前に事前予約をする必要があるのよ。
事前予約? 前もって行く日と時間を決めておくってこと? それどこでするほ。
事前予約専用のウェブサイトがあって、行きたい日時を指定するのよ。
なるほどだほ、空き状況も確認できて便利だほ。でも、ぼく5歳だから無料で入れるのに予約の必要があるほ?
あるの。無料のお客様も含めて、全てのお客様に事前予約をお願いしているのよ。

わかったほ。予約もできたし、それじゃー行くほ!
マスクは着けた? スタッフもみんなマスクをしているから、トーハクくんも着けてね。
それと今は熱や咳は出ていないかな。元気じゃない時は無理して行かないでね。


スタッフもマスクを着けて、お客様をお迎えさせていただきます

マスクも着けたし、元気だほ! おや、何か見慣れない機械があるほ。それにあの人、透明の仮面をつけてるほ。


正門プラザのサーモグラフィで全てのお客様を検温いたします

感染防止のためにフェイスガードを着用して熱がないか確認しているのよ。37.5度以上あると入館できないの。
なるほど、念には念をなんだほ。じゃー熱も高くなかったし本館に行くほ。あれっ、列ができている。


一時的に入場制限をする場合があります

建物の中のお客様の数が多くなりすぎないように、入場を制限することもあるみたい。
そっか。でも、ちょっと待ったら、入れたほ。
入口にアルコール消毒液があるから、使用してから入りましょう。


各展示施設の入り口などに設置してありますのでご利用ください

ん? インフォメーションに透明な板があるほ。


アクリルパネルを設置しました

飛沫拡散防止のためよ。安心してスタッフとお話しできるわね。


ミュージアムショップのレジはビニールを設置しています

ユリノキちゃん見て、清掃しているほ。


ロッカーや休憩スペースなどを念入りに清掃しています

普段も清掃しているけど、今はお客様が触る場所などを特に念入りに清掃しているのよ。
お疲れ様だほ。いよいよ展示室にいくほ。あれっ、ユリノキちゃんなんで離れているほ。
トーハクくん、ほかのお客様を見て。お客様同士離れて見ているでしょ。私たちも2メートルくらい間隔を開けましょう。それと展示室は屋内だからいつも以上に会話は控えようね。
わかった、静かに見るほ。おっ、この作品はなんだか細かい模様がたくさんあるほ! そばまで近づいてみてみるほ。
ストーーップ! 床を見て。展示ケースに触らないように黒いテープがあるでしょ。このテープの外側で見ましょうね。


展示ケースに近づきすぎないよう、目安となるテープを設置しました

はーいだほ。久しぶりに作品をじっくりと見てなんだか疲れたほ。
レストランで甘いコーヒーでも飲むほ。あれ、いつもより座席が少ない気がするほ。


座席を減らし、対面とならないような配置にしています

お客様同士が近づきすぎないように座席を減らしているのよ。
それと飲食の時はマスクを外すから、会話を控えて、短い時間で出ましょうね。

今日は久しぶりに作品を見ることがとても楽しかったほ。
次は6月30日(火)から始まる、特別展「キモノ KIMONO」を見にいくほ。
事前予約を忘れないでね。

新型コロナウイルス感染症予防のためのお客様へのお願いと取組について、
ご来館前にウェブサイトでご確認いただくとともに、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
再開にあたりご来館のお客様へのお願い
 


 

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2020年06月09日 (火)

 

ザ・アール・サーニ・コレクションの名品を見るほ!(自然編)



東洋館3室で開催中の特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」
本展は「人」、「神」、「自然」の3つの展示テーマで構成されています。
「人」編「神」編と紹介してきましたが、
今回は最後のテーマ「自然」の作品をトーハクくんとユリノキちゃんが紹介します。


最後のテーマ「自然」の作品を紹介するほ!
自然がテーマだから動物をモチーフとした作品がたくさんあるわ。

鹿がたくさんいるほ!

左から:
リュトン 銀 中央アジア 前7~前6世紀
碗 金 中央アジア 前2300~前1800年頃
碗 金、ラピスラズリ、カーネリアンほか メソポタミア 前3300~前3000年頃または前1200~前1000年頃
リュトン 銀鍍金、ガーネット 西アジア 前1~後1世紀
リュトン 銀鍍金 中央アジア 5~6世紀
杯 金 イラン北西部 前11~前10世紀頃
リュトン ガラス 西アジア 前5~前4世紀頃
リュトン 銀 西アジア 前2~前1世紀頃


リュトンはワインなどの飲み物を注ぐための容器なの。リュトンはギリシア語の動詞「流れる」(rhien)に由来するわ。このお碗も豪華な素材が使われていてとても綺麗ね。
お碗や杯には羊やヤギ、猫みたいな動物がいるほ!
動物を模した器は、エリート層の宴会で好まれて使われたのよ。



あっ、ユリちゃん、また鹿がいるほ。

リュトン 金、カーネリアン、石 アナトリア半島 前2千年紀前半

これもリュトンなの。口から出た管が内側にもつながっていて、それが底まで伸びているのよ。
ストローみたいだほ。
もしくは点滴のような機能をもっていたとも考えられるらしいわ。
それにしてもリュトンがたくさんだほ。「自然」ではなくて「リュトン」がテーマみたいだほ。
いいじゃない。ほらリュトン以外もあるわよ。

あっ、後ろに大きい鹿みたいな動物がいるほ!

アイベックス 青銅 アラビア半島南部 前1先年紀後半


鹿じゃないの、ヤギ科の動物アイベックスの銅像よ。大きさにびっくりるすけど、保存状態もとてもよいものなのよ。
なるほどほー。動物じゃない作品はないのかほ?
ほら、あの作品はどうかな?

お酒を飲んでいる人?

サテュロス像 銀、金 アナトリア半島または中央アジア 前2世紀頃
人じゃないわ。ワインを飲んでいる精霊サテュロス像よ。
なんで「自然」のテーマに展示しているほ?「神」のテーマで展示したほうがいいほ!
右手に持っているものをよく見て。ほら、リュトンよ。
また、リュトンだほ。
いいじゃない。ほら、あの作品を見てみましょうよ。

小さい動物がたくさんいるほ!

水差し 銀 西アジア 前7~前6世紀頃

そうね。それぞれの塔にアイベックスが立っていて、その塔の柱をライオンが支えているわ。
百獣の王のライオンが支える側になるなんて、とても面白い発想だほ!

この水差しも動物がたくさんいるわ。

水差し 銀、金 西アジア 前7~前6世紀頃

なんだかこれは船みたいに見えるほ。

こっちを見て、アクセサリーがあるわよ。

腕輪 金、瑪瑙 アナトリア半島 前5世紀

僕でもわかるほ、これは腕輪だほ。これは何の動物がいるんだほ?
ヤギだわ。2頭のヤギが頭突きをしようとしているように見えるわね。

ネコさんがいるほ!

ネコ 青銅、金 エジプト 前6~前5世紀頃

ネコの青銅像は古代エジプトの小規模な彫像の中で、最もよく見られたもの1つなのよ。
なんだか実際のネコよりもネコらしさを感じるほ、とても可愛いほ。

「自然」編の作品紹介はこれでおしまいよ。どうだったトーハクくん?
ぼくは、途中から「人」を見ているのか、「神」を見ているのか、「自然」を見ているのかわからなくなりそうだったほ。
どれも密接に関係しているから、見る人それぞれの解釈次第かもしれないわね。
なるほどだほ。それじゃー締めの挨拶するほ!

ぜひ、世界各地の様々な古代の豪華な工芸品を自由にご覧いただき楽しんでくださいほ!ね!

※作品は全て、ザ・アール・サーニ・コレクション所蔵
会期は2020年2月9日(日)まで

 

特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」

東洋館 3室
2019年11月6日(水) ~ 2020年2月9日(日)

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2019年度の特別展

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2020年01月10日 (金)

 

ザ・アール・サーニ・コレクションの名品を見るほ!(神編)



東洋館3室で開催中の特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」
本展は「人」、「神」、「自然」の3つの展示テーマで構成されています。
前回のブログでは「人」のテーマの作品を紹介しました。
今回は「神」のテーマの作品をトーハクくんとユリノキちゃんが紹介します。

皆様おまちかね「神」のテーマの作品を紹介するほ!
トーハクくんはどれを見るのが楽しみだった?
これだほ、入り口の看板にも使われているこの作品!

女性像「スターゲイザー」 大理石ほか アナトリア半島西部 前3300~前2500年頃

とても上品な小像だね。小さいけど存在感がすごいわ。
見上げているけど、何か見ているんだほ?
空を見上げるような姿から現代では「スターゲイザー(星を見る人)」の愛称が使われているのよ。
ほー。宇宙人みたいにも見えるほ。いったい何を表しているほ?
実は、人間を表現したのか、神を表現したのか、あるいは両者をあわせた何かを表現したのか、よくわかっていないの。
何を表現したのかわからないところも魅力の一つかもしれないほ、もしかしたら神様かもしれないほ。

続いてこちらの瓶よ。

瓶 瑪瑙 地中海地域 150年頃

ほー、なんだか硬そうな瓶だほ。
そうよ、硬いわ。古代ギリシアや古代ローマでは、浮彫の像が彫られた硬質石材製の容器は、最も貴重な製品の一つだったわ。
あっ、瓶の外側に人がいるほ!
これは英雄ヘラクレスが若いサテュロスに1杯のワインを勧められている様子なの。英雄ってなんだか神様に近い存在に感じるわね。

あっ、髭のおじさんがいるほ!

精霊像 銅合金、骨 ザクロス山脈または中央アジア 前3千年紀


よくみて!角もあるわ。呪術的な修行の準備として動物の一部を纏った人間、呪術師を表したのかもしれないらしいわよ。
呪術の修行?神様を呼ぼうとしたほ?
わからないわ。あるいは、呪術を修行することで神様に近づこうとしたのかもしれないわ。色々想像できるわね。

銀の容器があるほ!

容器 銀 アラビア半島南部 2~3世紀

この容器は、古代ギリシア・ローマでとても人気があった、オリンポスを責め立てた巨人族と神々との戦いの様子が装飾されているの。
銀自体もきれいだけど、装飾も豪華でとてもきれいな容器だほ。今度は小さくてかわいらしい像があるほ。

左:人形容器 金 コロンビア 5~6世紀
右:石斧 翡翠 メキシコ 前9~前5世紀


左の人はなんだほ?スクワットでもしているほ?
よく見てごらん、椅子の上に座っているのよ。
そうだっだほか。よく見ると穏やかな表情だほ。お祈りしているみたいだほ。
この作品と似ているものはほかにもあるの。その一部には、人間の遺灰が入っていたらしいわ。
なんで入れていたほ?
死者の力と権威を伝えるための儀式に使用されていたかららしいわ。

右のもなんだほ?石に人の顔が描かれているほ!
トウモロコシの神様らしいわ。
なんでトウモロコシの神様が描かれているほ?
まず、メキシコではかつてトウモロコシが食糧以上の存在で、人間はトウモロコシから創造されたと考えられていたらしいわ。
次に、斧だけど、材料に貴重な翡翠が使われいて、皮をむいていないトウモロコシの形に似ているのよ。やがて、翡翠製の斧が豊かさなどの象徴になっていったのよ。
トウモロコシと斧が密接に関係しているほか?
そうよ、神様みたいなトウモロコシと斧の関係は深かったのよ。だから、斧にトウモロコシの神様を描いたのかもしれないわね。

「神」のテーマの作品紹介はこれで終わりだほ!
最後の「自然」編に続くわよ!

※作品は全て、ザ・アール・サーニ・コレクション所蔵
会期は2020年2月9日(日)まで

 

特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」

東洋館 3室
2019年11月6日(水) ~ 2020年2月9日(日)

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2019年度の特別展

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2020年01月07日 (火)

 

2019年もありがほー


8月4日(日)に実施したキッズデーに登場した時の写真だほ!とても暑い日だったほ!


 2019年がいよいよ終わるほ!
令和最初の年越し前に、トーハクの1年の振り返りと2020年の展覧会を紹介するほ!

 年明けは、毎年恒例の正月イベントで幕開けしたわ。干支にちなんだ猪の作品が展示されていたわね。
そして2019年の特別展は「顔真卿 王羲之を超えた名筆」から始まったわ。

 同時期に台東区立書道博物館との連携企画「王羲之書法の残影―唐時代への道程―」も開催されていたほ!書の世界を満喫できたほ!

 今年の春はなんだか盛り沢山だったほ。毎年恒例の「博物館でお花見を」と、特別展はなんだったほか?

 特別展 御即位30念記念「両陛下と文化交流」特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」を春に開催したわ!

 そうだったほ!今年の6月には群馬古墳フェスタに行ってきたほ!キレキレのダンスを披露したほ!

 またトーハクくんだけ。じゃあ私はこれ飲んじゃうわ。

 それ、なんだほ?

 今年大流行のタピオカミルクティーよ。その流行に負けていなかったと思うのが、暑い夏に開催された、熱い展覧会、日中文化交流協定締結40周年記念 特別展「三国志」だわ。内容も厚かったわね。

 猛暑の中大勢のお客様がきたほ!関羽像の迫力もすごかったほ。

 夏の「親と子のギャラリー 日本のよろい!」も思い出深いわ。よろいがもっと好きになったわ。
それと特別企画「奈良大和四寺のみほとけ」の国宝「十一面観音菩薩立像」の美しいお顔も夏の素敵な思い出だわ。

 そのあとは夏の終わりとともに毎年恒例の博物館でアジアの旅。今年のテーマは「LOVE♡アジア(ラブラブアジア)」だったほ。

 愛を題材とした多彩な作品が紹介されていたわね。そして秋の展覧会も盛り沢山だったわね、覚えているかなトーハクくん。

 まだ時期が近いから覚えているほ!住友財団修復助成30年記念 特別企画「文化財よ、永遠に」御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」特別展「人、神、自然―ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る世界―」だほ!

 特別展「人、神、自然―ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る世界―」は2020年2月9日(日)まで開催中だわ。
まだ見ていない方、何回でも見たい方、お待ちしております!

チラシの作品を展示室で探すと意外と小さかったり、大きかったりとびっくりするわよ

 12月22日(日)から始まった特別公開「高御座と御帳台」も2020年1月19日(日)まで開催中だほ! まだ見ることができるほ! 
展覧会のほかにも「トーハク BEER NIGHT! 2019」「トーハクキッズデー」「博物館で野外シネマ」などイベントもたくさんあったほ。
続いて2020年の展覧会を紹介していくほ!2020年の「博物館に初もうで」では干支のトップバッター、ねずみの作品を展示するほ、要チュー目だほ!

ほ! ね!

 2020年の台東区立書道博物館との連携企画は「生誕550年記念 文徴明とその時代」だわ。文徴明の書と画に要注目ね。そして、2020年の特別展は日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」から始まるわね。私は通期展示される国宝の七支刀が楽しみでしょうがないわ!

天下の書法!?なんだか気になるわね


島根県と奈良県の名品が集まるわ!

2020年の春の特別展は「法隆寺金堂壁画と百済観音」「きもの KIMONO」、”そりゃもう街は大騒ぎさ!“ 間違いないほ!

国宝「観音菩薩立像(百済観音)」が23年ぶりに東京で公開だほ!



尾形光琳直筆のきもの、通称「冬木小袖」が出るほ!  

毎年恒例の「博物館でお花見を」とあわせて楽しみたいわね。夏は何を開催するのかな?

2020年の夏はギガ熱い展覧会、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」を開催だほ。
 
先行チラシは両A面のビジュアルだほ!どっちのバージョンが好きだほ?

ユリちゃんそろそろ終わりの挨拶をお願いするほ。 

 2019年もご来館いただき誠にありがとうございました。2020年も「博物館に初もうで」を1月2日から開催します。皆様お待ちしております!

 (今年は働きすぎたから、僕たちはお正月休みをいただくほ・・・)

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2019年12月31日 (火)

 

ザ・アール・サーニ・コレクションの名品を見るほ!(人編)



ほほーい、ぼくトーハクくん。今日は、東洋館3室で開催中の特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」を見に行くほ!
トーハクくん、これはカタール国の王族のシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アール・サーニ殿下が収集した、ザ・アール・サーニ・コレクションの名品を紹介している展覧会よ!
「人」、「神」、「自然」の3つの展示テーマで構成されています!
どれもテーマが壮大だほ!
テーマに負けず、豪華で綺麗な作品、造形が興味深い作品などがたくさんあるわ!早速見にいきましょう!

まずは「人」がテーマの作品だほ、これは人の頭かほ?

男性像頭部 珪岩 メソポタミア 前2050年頃

そうね、人の頭ね。使用されている石がメソポタミアでは採れないものだから、遠い場所から輸入する必要があったみたい。
わざわざ遠くから手に入れたんだほ。作らせた人は偉い人かもしれないほ。
うん、統治者の権力を思わせるわね。


見てみてトーハクくん、また人の頭があるわよ。

王像頭部 赤碧玉 エジプト 前1473~前1292年頃

また人の頭だほ、色は違うけど、何が違うんだほ?
さっきはメソポタミア地域のものだけど、これはエジプト地域のものなのよ。
エジプトといえば、ピラミッドだほ。もしかしてエジプトの王様の頭ほ?
そうね、古代エジプトの君主「ファラオ」を表しているみたい。
ふーん。それにしても綺麗な赤色だほ!

また人の頭だほ。DJみたいだほ。

男性像頭部 粘土 ナイジェリア 前5~後5世紀

これはナイジェリアのノク文化に関連する作品よ。鼻と口が特徴的で興味深いわね。

おっ、人の頭以外もあったほ、一番右の作品はなんだほ?〝百人乗っても大丈夫!”って聞こえてきそうだほ。

左:飾り板 金、ラピスラズリほか 中央アジア 前4世紀頃
中:ペンダント 翡翠輝石 メキシコ 前10~前7世紀(銘文:前1~後2世紀)
右:戦車兵像 青銅、エレクトラム、鉄 西アジア 前6世紀頃


これは4頭の馬が横一列に並ぶ戦車兵像っていうの。戦車は移動や狩猟、戦闘のために使用したけど、最も重要なのは権威を誇示することだったらしいわ。
戦車を持っているようなところとは戦いたくないほ。


こっちにはツボがたくさんだほ! ツボったほ!

左から
渦巻型クラテル 陶器 イタリア南部 前330~前300年頃
アンフォラ 陶器 イタリア南部 前350~前300年頃
ルトロフォロス 陶器 イタリア南部 前350~前330年頃
渦巻型クラテル 陶器 イタリア南部 前340~前320年頃
萼型クラテル 陶器 イタリア南部 前330~前300年頃
渦巻型クラテル 陶器 イタリア南部 前330~前300年頃


そうね、たくさんね。これらの陶器はワインを保存したり、あるいは宴会の際にワインと水を混ぜるのに使用したりしたものらしいの。
こんなに大きな陶器でほ!?古代ギリシアの人達は宴会好きだったほ?
古代ギリシアでは来世でも宴会が永遠に続くと考えられていたから、こういった陶器がお墓に納められていたのよ。
大きさもびっくりするけど、陶器に描かれた様々な絵もぜひ見てほしいわね。

今度は仮面がいっぱいあるほ! 舞踏会でも始まるほか?

仮面 翡翠、貝 グアテマラ 3~6世紀


仮面展示コーナー


そんなの始まらないわよ。この仮面は埋葬用の仮面よ。翡翠が使われている仮面が多いわね。
とっても豪華だほ!

みなさん、「人」のテーマの作品紹介はここまでです。2020年にはぜひ見に来てくださいね。
次回の「神」編に続くほ!

※作品は全て、ザ・アール・サーニ・コレクション所蔵
会期は2020年2月9日(日)まで

 

特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」

東洋館 3室
2019年11月6日(水) ~ 2020年2月9日(日)

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2019年度の特別展

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2019年12月26日 (木)