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特別展「きもの KIMONO」

特別展「きもの KIMONO」 / 平成館 特別展示室   2020年6月30日(火) ~ 2020年8月23日(日)

  
重要文化財 小袖 黒綸子地波鴛鴦模様 江戸時代・17世紀
会期変更のお知らせ

特別展「きもの KIMONO」の開幕を延期しておりましたが、会期を下記の通り変更いたします。
新会期:2020年6月30日(火)~8月23日(日)
旧会期:2020年4月14日(火)~6月7日(日)
※会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。

開館時間について
本展の開館時間は、午前9時30分から午後6時です。
なお、総合文化展は午後5時までとなります。夜間開館は実施いたしません。

事前予約制(日時指定券)の導入
混雑緩和のため、本展では事前予約制(日時指定券)を導入します。入場にあたって、すべてのお客様はオンラインでの日時指定券の予約が必要です。詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。

展覧会公式サイト

 

日本の美意識を色と模様に表わした「きもの」。その原型である小袖(こそで)は、室町時代後期より、染や刺繡、金銀の摺箔(すりはく)などで模様を表わし、表着(おもてぎ)として花開きました。きものは、現代に至るまで多様に展開しながら成長し続ける日本独自の美の世界を体現しています。
本展では、信長・秀吉・家康・篤姫など歴史上の著名人が着用したきものや、尾形光琳(おがたこうりん)直筆の小袖に加え、きものが描かれた国宝の絵画作品、 さらに現代デザイナーによるきものなど約300件の作品を一堂に展示。800年以上を生き抜き、今なお新たなファッション・シーンを繰り広げる「きもの」を、現代を生きる日本文化の象徴として展覧し、その過去・現在・未来を見つめる機会とします。

前期展示
6月30日(火)~7月26日(日)
後期展示
7月28日(火)~8月23日(日)

会期中、上記の日程で展示替えを行います。また一部の作品は前期後期に関係なく展示期間が設定されています。詳細は作品リストをご確認ください。

作品リスト(1.53MB)

展覧会のみどころ

開催概要

東京国立博物館資料館 特別展「きもの KIMONO」関連図書コーナー設置

 

展覧会のみどころ

当初展示を予定しておりましたメトロポリタン美術館ならびにボストン美術館の所蔵作品は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により不出品となりました。 また、奈良・大和文華館蔵「国宝 婦女遊楽図屛風(松浦屛風)」の新たな展示期間は、6月30日(火)~7月5日(日)となります。

 

 第 1 章 : モードの誕生

慶長〜元和期、日本に滞在したスペインの貿易商人、アビラ=ヒロンは、日本人の衣服は「すばらしい布地にきれいに色どりして、金をちりばめ、美々(びび)しく刺繡をほどこした絹地でできている」と『日本王国記(にっぽんおうこくき)』に記しました。室町時代から江戸時代初期にかけて描かれた女性の肖像画や風俗図屛風、安土桃山時代の小袖の数々を通して、当時の華やかなファッションを再現します。

前期展示
重要文化財
縫箔ぬいはく 白練緯地四季草花四替模様しろねりぬきじしきくさばなよつがわりもよう
安土桃山時代・16世紀 京都国立博物館蔵
全身を4つに区切った大胆な構成は「四替(よつがわり)」と称され、安土桃山時代を象徴する流行デザインの1つでした。梅模様が春、藤の花房が夏、紅葉が秋、雪持笹が冬を表わします。地を埋め尽くすように、黄緑や紅といった明るい色調の絹糸で刺繡しています。

 

 

前期展示
重要文化財
縫箔ぬいはく 紫練緯地段花菱円草花模様むらさきねりぬきじだんはなびしえんくさばなもよう
安土桃山~江戸時代・16~17世紀 静岡・平野美術館蔵
京都・桂女の家に伝えられました。やや茶色に変色した深い紫地に、刺繡と金箔、絞り染で細やかな模様をちりばめたシックなデザインは、慶長期の特色です。
(部分)
後期展示
国宝
観楓図屛風かんぷうずびょうぶ
狩野秀頼筆 室町〜安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵
当時の人々が酒や茶を嗜みつつ、紅葉狩りに興じる様子が描かれています。宴会を楽しむ男女はともに、色とりどりのデザインの衣装を着用しています。当時の流行ファッションをうかがう上でも興味深い絵画です。

 です

 第 2 章 : 京モード 江戸モード

江戸時代、第2代将軍徳川秀忠(とくがわひでただ)の娘・和子(まさこ)が入内すると、京都に移ったファーストレディのファッションに注目が集まり、きものの流行が京都から発信されるようになりました。その一方で、数多く描かれた「寛文美人図(かんぶんびじんず)」からは、島原や吉原にいた遊女がモードを牽引する役割を担っていたことがうかがえます。江戸時代中期には、尾形光琳のような著名な絵師に模様を描かせた小袖や菱川派をはじめとする浮世絵師たちの描く美人画がファッションに影響を与えるようになりました。江戸幕府が庶民の贅沢を禁じたことで、洗練・簡素をよしとする「いき」な美学も生まれます。京と江戸を中心に発信される、めくるめく流行の変遷をご覧いただきます。

重要文化財
小袖こそで 黒綸子地波鴛鴦模様くろりんずじなみおしどりもよう
江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
腰部分を空けて弧を描くような躍動的なデザインが、町方の経済力を背景に寛文期(1661-1673)に流行しました。大胆に孤を描く網干(あぼし)模様は、波のようにデフォルメされ、また筍のようにも見える、遊び心を感じさせるデザインです。

 

 

後期展示

小袖こそで 白綸子地滝菊模様しろりんずじたききくもよう
江戸時代・17世紀 千葉・国立歴史民俗博物館蔵

岩間からほとばしる滝が落ちる先は何故か植木用の高足台。その勢いとは無縁のように可憐に咲く菊の小花は刺繡で表わされています。シュールで奇妙な模様は、江戸時代前期、寛文期の衣装にしばしば見られます。
振袖ふりそで 白絖地若紫紅葉竹矢来模様しろぬめじわかむらさきもみじたけやらいもよう
江戸時代・17~18世紀 東京国立博物館蔵
江戸時代には現在のファッション雑誌に相当する小袖の雛形本(ひながたぼん)が多数、出版されました。その中の1つ『当流模様雛形松の月(とうりゅうもようひながたまつのつき)』(元禄10年〈1697〉刊)に、『源氏物語』の若紫巻をモチーフにしたこの振袖とまったく同じデザインが掲載されています。

 

(部分)

 

見返り美人図みかえりびじんず
菱川師宣筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
「師宣の美女こそ江戸女」と賞賛され人気を博した菱川師宣の肉筆美人図。師宣の生家は房州の縫箔師(ぬいはくし=刺繡と金箔で模様を施す職人)であったことから、元禄モードをまとった当世美人を描くのは得意だったのでしょう。この女性の帯結びは人気の歌舞伎役者、上村吉弥が始めた流行結びでした。
前期展示
重要文化財
振袖ふりそで 紅紋縮緬地束熨斗模様べにもんちりめんじたばねのしもよう
江戸時代・18世紀 京都・友禅史会蔵
熨斗模様(のしもよう)そのものも豪華ですが、熨斗の一筋一筋に施された友禅染の繊細な色挿しは、江戸時代中期における最高の友禅染の技術を駆使しています。

 

 

重要文化財
小袖こそで 白綾地秋草模様しろあやじあきくさもよう
尾形光琳筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵
尾形光琳は、宝永元年(1704)京都から江戸へ向かいました。最初に寄宿したのが深川の材木商・冬木家です。当時、裕福な商家の女性たちの間で有名な絵師に描かせた描絵の小袖が流行しました。本品は、世話になった冬木家の奥方のために描いたと伝えられます。
(部分)
後期展示

夏衣裳當世美人なついしょうとうせいびじん白木屋仕入の乗布向キしろきやしいれのじょうふむき
喜多川歌麿筆 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵

有名呉服商のおすすめの夏衣裳を宣伝するために制作されたシリーズの1枚。喜多川歌麿が、このようなコマーシャル用の浮世絵を制作していたことは、ファッション業界における浮世絵の役割を知る上でも興味深いものです。

 

(部分)

 

 第 3 章 : 男の美学

時代や身分により、個性的なお洒落を全身で表現してきた日本の男性。第3章では、戦国武将の衣装、友禅染で華やかにデザインされた若衆の振袖、細密な刺繡や更紗を用いた華麗な間着、刺青のように勇壮な模様を施した火消半纏(ひけしばんてん)を展示。さらに象牙・螺鈿(らでん)・蒔絵などで意匠を凝らした印籠や根付、煙管といった男性小物も紹介します。

 

陣羽織じんばおり 黒鳥毛揚羽蝶模様くろとりげあげはちょうもよう
織田信長所用 安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵
腰から上の部分をすべて山鳥の毛で覆った陣羽織。信長の家紋といわれる揚羽蝶の模様には、山鳥の白い羽毛を一本一本刺しこんだ上で、カッティングを施しています。衿や裾には 南蛮風の襞(ひだ)が施され、外国趣味だった信長の趣向がうかがえます。戦国武将たちは、珍しい素材で突飛な技術を用いて比類ない衣装を誂(あつら)え、その勇姿を誇示しました。
陣羽織じんばおり 淡茶地獅子模様唐織うすちゃじししもようからおり
豊臣秀吉所用 安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵
獅子が駆ける姿をいきいきと織り出した唐織で仕立てた陣羽織。衿には戦国武将が好んだヨーロッパ産の猩々緋(しょうじょうひ)の羅紗(らしゃ)が用いられています。華やかで豪壮な意匠を好んだ秀吉にふさわしい1領です。

 

 

重要文化財
胴服どうぶく 染分平絹地雪輪銀杏模様そめわけへいけんじゆきわいちょうもよう
徳川家康所用 安土桃山時代・16~17世紀 東京国立博物館蔵
安土桃山時代における武将のお洒落着。縫い締め絞り(ぬいしめしぼり)で大胆に斜線に染め分け、雪輪と銀杏の葉を表わしています。石見銀山の奉行、大久保長安のもとで働いていた吉岡隼人が、慶長6〜7年(1601〜02)頃に家康から拝領したと伝えられます。
重要文化財
振袖ふりそで 白縮緬地衝立梅樹鷹模様しろちりめんじついたてばいじゅたかもよう
江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵
衝立に留まる雄雄しい鷹を絵画のように繊細かつ華やかに染めた開放的なデザインの振袖は、若衆が着用したと考えられます。江戸時代中期、友禅染の技術が最高潮だった時代には、若衆たちもこのように派手な振袖で着飾ったのでしょう。

 

 

火消半纏ひけしばんてん 紺木綿地人物模様こんもめんじじんぶつもよう
江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵
江戸の町方では鳶職(とびしょく)の人々が組体制で火消しの役割を果たしました。自らの勇敢さを誇示しようと、刺子(さしこ)を施した火消半纏の裏地に表わした武者絵の描絵模様は、刺青に通じるものがあります。彼らは、無事火事を消しとめると、反転させて派手な描絵模様を見せて市中を歩きました。

 

 第 4 章 : モダニズムきもの(明治・大正・昭和初期)

文明開化のあと、西欧風のモダンな模様を染めた友禅やアール・デコ調のデザインなど、ヨーロッパのモードに連動した模様のきものが登場しました。特に銘仙は庶民でも手に入りやすく、日本の女性の日常着に前代未聞の華やかなデザインを展開させます。

振袖ふりそで 淡紅綸子地宮殿模様うすべにりんずじきゅうでんもよう
昭和時代・20世紀 千葉・国立歴史民俗博物館蔵
ベルサイユ宮殿にでも迷い込んだような華麗なデザイン。第二次世界大戦後は、失われたきもの文化を取り戻すべく、現代人の好みや流行に合わせて、さまざまなデザインのきものが制作されました。

 

 

着物きもの 菊模様銘仙きくもようめいせん
昭和時代・20世紀 埼玉県立歴史と民俗の博物館蔵
撮影:堤 勝雄
銘仙は、まさに殖産興業によって絹の生産に力を入れた近代日本の象徴と言えます。安価な絹を用い華やかな模様を化学染料で染めて織った銘仙は大量生産され、庶民が流行模様のきものでお洒落を楽しむ時代が訪れました。

 

 第 5 章 : KIMONOの現在

戦後、きものは日常着として着られることが少なくなったものの、現代のグラフィックデザインを志向するきものや、インスタレーションとしてきものを制作する染織作家も現れました。岡本太郎(おかもとたろう)のような個性的な作家の作品や、人間国宝が制作するきものなど現代における「きもの」の多様な展開を紹介します。

TAROきもの
岡本太郎原案 昭和49年(1974)頃 東京・岡本太郎記念館蔵
撮影:堤 勝雄
岡本太郎は「きものは、柄でおさまってしまうよりも、むしろ『絵画』 を身につけて、誇らしく楽しむ、世界でもユニークな衣裳だと思う」と語りました。彼は昭和49年(1974)より「TAROきもの」というブランド を立ち上げ、きもののデザインを手がけ、自筆のきものも展開しました。

 

 

前期展示

友禅訪問着ゆうぜんほうもんぎ 白地位相割付文しろじいそうわりつけもん実りみのり
森口くに彦作 平成25年(2013) 東京・株式会社三越伊勢丹蔵

三越のショッピングバッグのデザインは、このきものの模様を元にしています。フランスに留学しグラフィック・アートを学んだ森口くに彦は、友禅染の重要無形文化財保持者(人間国宝)であった父・森口華弘(もりぐちかこう)が生み出した「蒔糊(まきのり)」の技法を用い、現代的なデザインを着物に構成しました。

開催概要

会  期 2020年6月30日(火)~2020年8月23日(日)
 前期展示 6月30日(火)~7月26日(日)
 後期展示 7月28日(火)~8月23日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館(上野公園)
開館時間 9:30~18:00
(総合文化展は17:00まで、夜間開館は実施いたしません)
休館日 月曜日、8月11日(火)
(ただし、8月10日(月・祝)は開館)
日時指定+観覧
セット券

一般1,700円
大学生1,200円
高校生900円

※障がい者とその介護者1名は無料。「日時指定券」の予約は不要です。入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。
※中学生以下無料。ただし、オンラインでの「日時指定券」の予約が必要です。
※新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止のため、会期変更後の団体料金の設定はございません。大変申し訳ございませんが、何卒ご了承ください。
※本展では、スムーズな運営を図るため、各種割引を無効とさせていただきます。また、友の会・メンバーズプレミアムパス・国立博物館メンバーズパスの団体料金割引、キャンパスメンバーズ割引はございません。大変申し訳ございませんが、ご理解いただきますようお願いいたします。

6月2日以前に
ご購入済みのチケット
について
(会期変更に伴う処置)

変更後の会期中に本展にご来場いただける場合は、旧会期が記載されたご購入済みのチケットまたは無料観覧券をご利用いただけますので、当日ご持参ください。ただし、本展へのご入場には、別途オンラインでの「日時指定券」の予約が必要となりますのでご注意ください。詳細は、展覧会公式サイトをご確認ください。
また、本展の会期変更に伴い、ご購入済みのチケット(前売券・当日券)について、ご希望者を対象に払い戻しを行います。こちらも詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。
当館でチケットをお求めになられた方は、2020年8月30日(日)まで、払い戻し受付をいたします。

※開館日、チケット売場窓口でのみ。閉館の30分前までにご来館ください。
※他プレイガイドで販売されたチケットは、払い戻しの対応をいたしかねます。
※ご来館が難しい場合は、8月14日(金)までに東京国立博物館へお問い合わせください(03-3822-1111)。

交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、朝日新聞社、テレビ朝日、文化庁、日本芸術文化振興会
協  賛 タカラレーベン、竹中工務店、凸版印刷、トヨタ自動車
協  力 神戸ファッション美術館
図録・音声ガイド

本展公式図録(3,000円)は、平成館会場内、およびミュージアムショップにて販売しています。
本展公式図録は、朝日新聞SHOPでもお買い求めいただけます。 https://shop.asahi.com/

音声ガイド(日本語、英語、中国語、韓国語)は600円でご利用いただけます。

お問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト https://kimonoten2020.exhibit.jp/  

 

令和2年度日本博主催・共催型プロジェクト

 

関連事業

平成館 大講堂  2020年5月9日(土)   13:30~15:00*開場は13:00を予定   中止
平成館 大講堂  2020年4月19日(日)   13:00~17:00*開場は12:30を予定   延期