本日、特別展「北京故宮博物院200選」(~2012年2月19日(日))の開催記念式典が行われました。
写真左:右から銭谷館長と故宮博物院の李常務副院長
写真右:左から程中華人民共和国特命全権大使と近藤文化庁長官
通常ですと開会式後に開幕ですが、1月2日(月・休)から開幕をしているため本日が開催記念式典となりました。
また、開幕日から本日で5日目ですが、連日大変多くのお客様にご来館いただいています。
誠にありがとうございます。
特に、「清明上河図(せいめいじょうかず)」(~2012年1月24日(火)までの展示)の展示室では、大変混雑をしており常に待ち時間が発生しています。
ご来館いただきました皆様には長時間列にお並びいただくなどご迷惑をおかけしています。
多くのお客様にご覧いただけるよう、 運営側も日々努力をしておりますので何卒ご理解いただきますようよろしくお願いいいたします。
パソコンおよびモバイルサイトの公式ホームページでは混雑状況について「会場ライブ」で随時発信していますので、
ご来場の際にご確認ください。 (なお、最新情報については、その都度「ページ更新」をしてご確認いただく必要がありますので、ご注意ください。 )
清明上河図も大変すばらしい作品ですが、この作品以外も本当に貴重な作品が出品されています。
ご来館いただいたお客様からの人気作品としては、
「水村図巻(すいそんずかん)」、「明黄色彩雲金龍文緙絲朝袍(めいこうしょくさいうんきんりゅうもんこくしちょうほう)」、
「康熙帝南巡図巻(こうきていなんじゅんずかん)」、「乾隆帝大閲像軸(けんりゅうていだいえつぞうじく)」などがあります。
[一級文物]「水村図巻」(部分) 趙孟頫(ちょうもうふ) 元時代・大徳6年(1302)
「明黄色彩雲金龍文緙絲朝袍」清時代・嘉慶年間(1796-1820)頃
[一級文物]「康熙帝南巡図巻第12巻」(部分)清時代・康熙30年(1961)
[一級文物]「乾隆帝大閲像軸」清時代・18世紀
この他にもおすすめの作品がたくさんあります。
すでに1089ブログでは、清明上河図のみどころ(ようこそ日本へ!「清明上河図」!前編・後編)を担当研究員がご紹介していますが、
それいがいの作品のみどころについても今後随時、1089ブログの「北京故宮博物院200選」シリーズでご紹介していきますのでどうぞお楽しみに!
カテゴリ:news、2011年度の特別展
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posted by 江原 香(広報室) at 2012年01月06日 (金)
新年明けましておめでとうございます。
昨年は東日本大震災により、多くの人命が失われ、未曾有の被害が生じました。ここに心からのお見舞いを申し上げますとともに、今年が復旧復興に向けた力強い一年となりますようお祈り申し上げます。
東京国立博物館は文化庁提唱の文化財レスキュー事業(被災文化財等救援事業)に参加しています。海水や汚水につかった被災地の博物館資料に応急措置を施しつつ、安全な環境に一時保管し、安定化処理などを行う作業に協力しています。息の長い活動として本年も継続して行っていきたいと考えております。
東京国立博物館は今年140周年を迎えます。「まだ、たった、140年」は今年の「博物館に初もうで」のキャッチコピーですが、明治5年(1872年)の開設以来多くの皆様に支えられて、今日に至っております。
1月2日(月・休)から皆様への感謝の気持ちをこめて所蔵作品のなかから選りすぐりの名品の特別公開(~2012年1月15日(日))を行います。
どうぞ皆様おそろいでおこし下さい。
今年は、日中国交正常化40周年でもあります。
これを記念し、1月2日(月・休)からは特別展「北京故宮博物院200選」を開催します。この特別展では北宋時代の絵巻で神品ともたたえられる「清明上河図」(~1月24日(火)まで展示)が中国国外で初めて展示されます。
また、秋に開催される「中国 王朝の至宝展」など中国関係の特別展の開催を予定しております。どうぞ御期待下さい。
この他本年は、春に特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」、夏に生誕100年記念特別展「青山杉雨の眼と書」秋に古事記1300年 出雲大社大遷宮「出雲 聖地の至宝」など東京国立博物館140周年にふさわしい特別展を用意しております。
文豪 森鴎外は、大正6年(1917年)12月から大正11年(1922年)7月まで東京国立博物館の前身である帝室博物館の館長を勤めました。森館長時代の大正7年(1918年)には従来の陳列方法を一新して時代区分を定め、時代別陳列を実施するなど博物館の充実に貢献されました。
実は今年は1862年生まれの森鴎外の生誕150年に当たります。今年は森鴎外にちなんだ講演会などの催しも企画したいと思っています。
本館前にて 140周年記念で誕生したキャラクターと
「ブンカのちからにありがとう」をキャッチフレーズに、「トーハク」は、今年も文化財の収集保存、修理、調査研究、展示公開に努めてまいります。「行ってよかった、またこよう」と思われるような博物館を目指したいと思っております。
また、「ブンカの力にありがとう」キャンペーンの一環として「140周年ありがとうブログ」の公開をいたします。
館職員、館内のさまざまな仕事に従事されている方々、合計140名がトーハクで送る日常の中で「ありがとう」と言いたいことについて綴ったブログです。
キャンペーン期間中の2012年1月~2013年3月の間にこちらのウェブサイトでお届けいたします。
本日は、記念すべき第1回目が公開されます。併せてご覧いただければ幸いです。
どうぞ2012年もよろしくお願い申し上げます。
カテゴリ:news
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posted by 銭谷眞美(館長) at 2012年01月01日 (日)
特別展「北京故宮博物院200選」(2012年1月2日(月・休)~2月19日(日))の開幕まであと4日となりました。
会場内は、展示の最終確認、照明調整を行っていますが、その合間をぬってNHK日曜美術館の撮影も進められています。
「青花龍濤文八角瓶」を撮影している様子
皆さん真剣な表情で撮影されています
放映は、2012年1月8日(日)9:00~10:00(再放送:2012年1月15日(日)20:00~21:00)、
「皇帝たちを虜にした悠久の美~北京故宮の至宝~ 」というタイトルで
作家の浅田次郎さんを迎え「清明上河図」や「青花龍濤文八角瓶」など故宮博物院のコレクションの魅力をたっぷり紹介していただけるとのこと。
とても楽しみです。
みなさまも日曜美術館をご覧いただき、会場にもぜひ足をお運びください。
会場でほんものを見てから日曜美術館を見るのもいいかもしれませんね!
カテゴリ:news、2011年度の特別展
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posted by 江原 香(広報室) at 2011年12月30日 (金)
開館140周年の記念ポスターへ女優・中谷美紀さんにご出演いただきました!
本館の中央階段を背景に振り返るシーンと、龍の絵を背にした凛と立つお姿の2バージョンです。
すでにJR上野駅などでご覧いただいて、そのインパクトを体験されている方もいらっしゃるかと思います。
当館の人気作品、菱川師宣の「見返り美人図」が本歌になっています。
菱川師宣筆 江戸時代・17世紀(展示予定は未定)
中谷さんとともに写っているのは、曽我直庵が描いた龍の絵です。
龍図屏風 龍虎図屏風のうち 曽我直庵筆 安土桃山~江戸時代・17世紀
開館140周年記念特集陳列「天翔ける龍」2012年1月2日(月・休)~1月29日(日)展示
直庵は安土桃山時代を代表する水墨画の巨匠。対面してこの絵をみると、その圧倒的な迫力を感じることになりますが、描かれた当時この屏風は、戦国武将の背後に立てられたものかも知れません。つまり武将の威厳を象徴する絵です。それだけの強さをもつ絵なのです。この絵の力強さに拮抗できる人物はそういないでしょう。中谷さんと初めてお会いしたのは、特別展「長谷川等伯」(2010年2月23日(火)~3月22日(月)) に関連した雑誌の撮影でした。国宝「松林図屏風」と共演されたとき、中谷さんのたたずまいからあふれる優雅さは「松林図」と甲乙付け難いとその場にいた誰もが感じました。
近年は「JIN-仁-」(2009年、2011年・TBS)で花魁「野風」役を演じられるなど、演じる役の幅もますます広げられています。その多忙なお仕事の合間に、何度か東京国立博物館においで下さり、特別展や総合文化展をご覧いただきました。先人たちが遺してくれた数々の品々をご覧になるとき、中谷さんの歴史に対する真摯なお気持ちがひしひしと感じられます。それは能や茶道といった伝統文化、伝統芸能をご自身で実践され深い造詣がおありになるからでしょう。案内する側は、身の引き締まる思いもたびたびです。世界展開されるお仕事のためと思いますが、さまざまな場面で研鑽を深める中谷さんに頭が下がります。
一方で、無理にお願いして見学させていただいた「JIN」の張詰めた撮影現場では、野風さんのいでたちのまま、スタジオの食堂でおそばをご馳走してくださいました。そんな中谷さんの分け隔てのないお人柄が、皆さん魅力を感じる所以でしょう。ほんとうに拝みたくなるほどです。
ポスター撮影は、モントリオール公演後の日本凱旋舞台「猟銃」(2011年)の全国公演中にかかわらず、時間をとっていただきました。限られた時間でこれだけのクオリティのポスターが完成したのは、フォトグラファー・杉田知洋江さんの尋常ではない感性、実力とともにスタイリスト、ヘアメイクといった多くのスタッフの方々と、当館広報室の綿密な打合せによって生み出されたものでしょう。そのなかで中谷さんの類稀なプロフェッショナル魂が発揮されたのだと思います。
映画「源氏物語 千年の謎」(2011年・東宝)や、お正月から放映される「聖なる怪物たち」(2012年・テレビ朝日)といったドラマで中谷さんのご活躍をご覧いただいた方が、このポスターを目にされることで、東京国立博物館に少しでも関心を持っていただく機会になれば望外の喜びです。
ますます活躍の場を高め、広げられていく「辰女(たつおんな)」(辰年生まれのご自身談)・中谷さんとともに、皆様も天かける龍のごとく一年をお過ごしいただくよう祈念いたします。
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posted by 松嶋雅人(特別展室長) at 2011年12月20日 (火)
日中国交正常化40周年を迎える2012年、東京国立博物館は北京故宮博物院の名品展で幕を開けます。
もうすでにニュース・新聞等でご存知の方もいるかもしれませんが、
特別展「北京故宮博物院200選」(2012年1月2日(月・休)~2月19日(日))で、中国が世界に誇る至宝、「清明上河図」(展示期間:1月2日(月・休)~1月24日(火))の出品が昨日決定いたしました!!
中国美術史上、最高傑作として「神品(しんぴん)」と讃えられています。
[一級文物] 清明上河図巻(せいめいじょうかずかん)(部分)
張択端(ちょうたくたん)筆 北宋時代・12世紀 中国・故宮博物院蔵
[展示期間:2012年1月2日(月・休)~24日(火)]
「清明上河図」は、市民の生活が衣食住にいたるまで細かに描かれ、宋時代の風俗を知ることができる一級の資料でもあります。
各場面では庶民の幸せな日常生活が生き生きと描かれており、人々の表情も皆、様々です。
この「清明上河図」、全長約5メートル、縦24センチメートルなのですが、
その画面の中に登場する人物はなんと773人!(異説あり)。
本日北京故宮博物院200選公式ホームページもリニューアルしました。
その中でも「清明上河図」の魅力についても各場面の解説つきでご覧いただけます。
このような至宝を中国から国外へ出すことは初めてのことです。
ぜひ多くの方にご覧いただければと思っています。
私もこの目で実物を見られることを心待ちにしている一人です。
開幕まであと20日、もう少しお待ち下さい。
*清明上河図の展示期間は1月2日(月・休)~1月24日(火)までとなります。
お間違いないようお越し下さい。
カテゴリ:news、2011年度の特別展
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posted by 江原 香(広報室) at 2011年12月13日 (火)