このページの本文へ移動

1089ブログ

開幕! 「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」

本日23日、「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」がついに開幕しました。


本展覧会会場の表慶館(重要文化財)。22日の報道内覧会は大雪に…

古代より人々と諸文明の文物が行き交ったアラビア半島。本展は、その歴史と文化を示すサウジアラビア王国の至宝を日本で初めて公開するものです。

展示は「道」をキーワードに5章構成。第1章は「人類、アジアへの道」。100万年以上前にさかのぼるアジア最初期の石器、5000年前に砂漠に立てられた人形石柱など、先史時代の人々の活動をご紹介します。


人形石柱 カルヤト・アルカァファ出土 前3500~前2500年頃 サウジアラビア国立博物館蔵
本展のメインビジュアル 

第2章は「文明に出会う道」。前2500年頃からメソポタミア文明とインダス文明をつなぐ海上交易で反映したアラビア湾(ペルシャ湾)沿岸地域の出土物を展示します。


祈る男 タールート島出土 前2900~前2600年頃 サウジアラビア国立博物館蔵
メソポタミア美術の特徴を示す表情やポーズ 

第3章は「香料の道」。前1000年以降に香料交易で賑わったオアシス都市の出土品を展示します。


テル・アッザーイルで出土した黄金製品の数々

第4章は、「巡礼の道」。マッカ(メッカ)、マディーナ(メディナ)という2大聖地を擁するアラビア半島への文字通り巡礼がテーマ。17世紀から聖地マッカのカァバ神殿で実際に使われていた扉やクルアーン(コーラン)の写本などを展示。アラビア文字が刻まれた墓碑の美しい書体も必見です。


カァバ神殿の扉 オスマン朝時代・1635年または1636年 サウジアラビア国立博物館蔵
鈍い輝きに歴史の重みを感じずにはいられない  

最後の第5章は、「王国への道」。現在のサウジアラビア王国の初代国王となったアブドゥルアジーズ王の豪華な遺品を展示します。


アブドゥルアジーズ王の刀 20世紀 キング・アブドゥルアジーズ財団蔵
黄金に輝く刀! 

以上、全5章構成で展示件数400件超。そのすべてがサウジアラビア王国からの作品で、かつ日本初公開のものばかり。実は…それがなんと総合文化展料金でご覧いただけるんです!!ということは、現在開催中の「仁和寺と御室派のみほとけ」展のチケットでもご覧になれるということです。「仁和寺と御室派のみほとけ」展、総合文化展目当てで来られる方も、ぜひ表慶館にもお立ち寄りください。
なお、2月4日(日)まではアラブ・イスラーム学院のご協力により、「アラビア体験」と題して、表慶館前にてアラビアの遊牧民テント内で、アラブ世界で楽しまれているアラビックコーヒーに関する民具や、香炉、ナツメヤシの葉で編んだ敷物やかご、毛織物、伝統衣装などを展示します。さらにアラビックコーヒーとデーツ(ナツメヤシの実)を無料でご提供します!(※)


アラビアの遊牧民テント


アラビックコーヒーとデーツ

それから最後にもう1点注目ポイント!なんとこの展覧会、展示作品すべて撮影OKなんです!明治末期の洋風建築を代表する表慶館(重要文化財)は基本的にはイベントや展覧会の開催中しかお入りいただけません。ということは、この素晴らしくフォトジェニックな館内も撮り放題ということです。とっておきの1枚をカメラにお収めください!


エントランスを見上げると美しいドーム天井が


階段手すり。その曲線美!

というわけで注目ポイント満載のこの展覧会、会期は3月18日(日)まで。ご来館の際は、表慶館にもぜひ足をお運びください!

※ アラビア体験は1月23日(火)~2月4日(日)、アラビックコーヒーとデーツの無料配布は各日先着1,000名となります。

カテゴリ:news2018年度の特別展

| 記事URL |

posted by 武田卓(広報室) at 2018年01月23日 (火)