東京国立博物館・総合文化展では毎週のように展示替えを行っています。こちらのページでは最新の展示替え情報をご紹介します。
※一部継続展示のものが含まれます。
6世紀半ば、欽明天皇の時代に百済から釈迦金銅仏、経論、幡がもたらされ、しばらくして百済から仏教寺院や仏教美術に関わるさまざまな技術者が来日します。日本の文化は仏教の受容とともに飛躍的に進歩して、奈良時代には東大寺の大仏鋳造が国家的事業として営まれるまでに至ります。ここではそうした日本仏教黎明期の彫刻、書跡・典籍、工芸などをご紹介します。
彫刻は飛鳥時代の典型的な遺品である菩薩立像等を展示します。 書跡は前期に、光明皇后発願による「五月一日経」の中から「仏説戒消災経」と、奈良時代の般若心経群の一つ「隅寺心経」を展示します。後期に、吉備真備の子である女官の由利が発願した「等目菩薩経」と、奈良時代における紺紙銀字経の唯一の遺例「二月堂焼経」を展示します。工芸は、興福寺中金堂の基壇下に鎮壇のため埋納された興福寺鎮壇具のほか、奈良時代・8世紀の特色を示す舎利容器、骨蔵器、鉢といった仏教に関係する工芸品、及び銅鏡を展示します。
日本の伝統文化を代表する茶の湯のなかで生まれた美術をご紹介します。この展示では、初夏から夏にかけての風炉の季節の茶湯道具を中心に、古美術商・広田不孤斎(松繁)ゆかりのコレクションを小特集します。
甲冑、刀剣、弓具、馬具、装束など、平安時代から江戸時代の武士が用いた武器と武具、そして肖像画や書状などを通して、武士の装いをご紹介します。甲冑、刀剣は平安~江戸時代のものを体系的に展示します。弓具、馬具、装束は江戸時代のものを中心に体系的に展示します。肖像画、書状は人物が特定できるものを中心に展示します。
安土桃山から江戸時代にかけて、人々の身の回りを飾ってきたさまざまな調度類を展示します。緑の鮮やかな季節に合わせ、水草や牡丹、紫陽花など春から初夏にちなむ意匠の品々を中心に、文房具や楽器、飲食器といった生活を彩る道具を通じ、四季とともに生きた往時の暮らしぶりを身近に感じていただきます。
江戸時代に幕府の式楽となり大名家で折々に演じられた能楽を再現する形で、装束と能面を展示します。
今回は謡曲「善知鳥」をテーマに、江戸時代の能面・能装束を中心に、登場人物に合わせて構成し、展示します。併せて当館所蔵『能狂言絵巻』に描かれる「善知鳥」を展示し、江戸時代における演能のイメージもご紹介します。
江戸時代の小袖・振袖・打掛のほか、帯や櫛・笄・簪など、町方の女性たちのトータルファッションを展示します。同じ部屋に展示される浮世絵の美人画と見比べながら、江戸時代のファッションの流行にイメージを膨らませていただく展示とします。
今回は、春の終わりから初夏にかけての季節に合わせ、藤・牡丹・桐・百合・山吹といった模様をデザインした小袖や簪などを中心にご紹介します。また、江戸時代の男性のおしゃれ小物である印籠・根付も併せて展示します。
本展では、令和6年(2024)に新たに国宝・重要文化財に指定される美術工芸品等の一部を紹介いたします。
紀元前後頃にインドから仏教が伝わった中国では、南北朝時代に入ると国家的な規模で寺院の造営が行なわれるようになり大いに隆盛しました。この展示では、中国仏教彫刻の最盛期である南北朝時代から唐時代の作例を中心に、金銅仏と石仏を紹介します。
中国唐時代から清時代に至るおよそ1300年のあいだにつくられた陶磁器を紹介します。ここでは華北の一大民窯である磁州窯に焦点をあて、北宋から明時代までに焼かれたバラエティに富んだ陶器の数々を紹介します。また、のぞきのケースでは米内山庸夫採集の越窯および官窯採集陶片を展示します。
中国山水画の楽しみ方を、「古(いにしえ)に倣(なら)う」をテーマに紹介します。元時代末期の文人画家、王蒙は、細かく柔らかい筆線を用いて画面を埋め尽くすように大山を描くスタイルで知られます。その山水世界は脱俗の極みとして、明から清時代にかけて人気となり、王蒙のスタイルを自己流にアレンジした作品が数多く描かれました。当館所蔵・寄託の、倣王蒙山水図を一堂に会し、倣古のバリエーションを楽しんでいただきます。
法隆寺献納宝物のうち、飛鳥時代から奈良時代の伎楽面を中心にした展示です。
作品保護のため、金曜日および土曜日に限って公開します。
法隆寺献納宝物のうち、奈良時代における東アジアの文化交流の様相をものがたる香木類や、正倉院宝物に類例が残る撥鏤の尺、中世後期の枡類など、香木と計量器を展示します。