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140周年ありがとうブログ

ありがとう、という言葉にありがとう

教育普及室の川岸です。
私はワークショップやジュニアガイド、スクールプログラム、教員研修などを担当しています。
そのため多くのお客様と直接会う機会、出会いだけでなく再会にも恵まれています。

先日、夜間開館の展示室で高校生の女の子に突然声をかけられました。

「こんばんは、覚えてくれていますか?」

・・・誰だろう?

申し訳ないことにすぐに思い出すことができませんでしたが、話を聞き思い出しました。
数年前、小学生だった頃にワークショップに参加してくれた子でした。
いまは高校1年生になり、時々学校帰りに展示を見に来てくれるのだそうです。


色絵祥瑞文瓢形徳利 伊万里(祥瑞手) 江戸時代・17世紀
(2013年9月10日(火)~12月1日(日) 本館13室 陶磁にて展示予定)


その女の子とは、本館1階に展示されていたこの作品の前でばったり再会しました。

「この作品、ワークショップのときに見て、母と絵を描いたんですよ。」
と、ワークショップの思い出を笑顔で話してくれました。
こんなにありがたいことはありません。
こうした再会に、まだ幼い彼女をトーハクに連れてきてくれたご家族、彼女をひきつけた作品の数々やその魅力にも感謝です。


もうひとつ。

「ありがとうございました。」

別れ際の彼女の言葉は私にとって本当にうれしいものでした。

“ありがとう”という言葉は、日本語を話す、あるいは学ぶひとなら誰もが知っている日本語です。
縁を結びつける不思議な力を持ち、やすらぎや活力を与えてくれることもあります。
“ありがとう”という気持ちを他の言葉で表す方法が思い浮かびません。
そんなかけがえのないこの言葉にも感謝したいと思います。
そして、“ありがとう”と素直に思い、伝えられる自分でありたいと思っています。


私が学生の皆さんと接する機会のひとつ、スクールプログラムの風景です。

カテゴリ:2013年1月

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posted by 川岸瀬里(教育普及室) at 2013年01月23日 (水)