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140周年ありがとうブログ

ブンカの殿堂にありがとう

こんにちは。研究員の横山梓です。

突然の質問ですが、
みなさんにとってブンカ(文化)って何でしょう?
考え出すと、実はとても奥の深いテーマです。
文化の定義は決してひとつではなく、
それぞれの人が思い描くいろいろな文化があると思います。

現在私は、特別展室に所属して特別展に関係する各所(館内、共催社、施工業者等外部機関)の調整業務にあたっています。
また、専門は日本のやきもので、陶磁作品の展示や調査、研究に携わっています。

トーハクに入る直前までの大学院では、
文化資源学研究室というところで文化経営を専攻していました。
美術工芸のみならず、演劇や建築、そして文化をめぐるしくみ(法、政策)など
研究室の個性豊かな仲間と一緒に、多様な角度から文化について日々考えていました。
文字どおり、ブンカづくしです。

冒頭で述べたような「文化とは何か」は、学生時代から続く私の永遠の研究テーマです。
こんな素敵な課題に取り組み続けられるいまの環境は、ありがたいもの以外の何物でもありません。
しかも、日本一古くて日本一大きな博物館で、です。
いちトーハクファンにすぎなかった自分が、いつしか館の一員となっていまここにいることに、ときどきハっとさせられます。


論文作成時には、古い博物館ニュースもたくさん集めていました。(写真は昭和55、56年のもの)

そんな私が、日ごろ心にとめている与謝野晶子の歌を紹介します。
「劫初(ごうしょ)より作りいとなむ殿堂にわれも黄金の釘一つ打つ」
文化の殿堂トーハクで、一本でも“黄金の針”が打てるように。
10年後、20年後、30年後も、みんなが文化にもっと「ありがとう」がいえるように…。

入職3年目、まだまだヒヨッコですが、私なりにできることをがんばりたいと思います。


仲良し(?)のユリノキちゃん、トーハクくんと一緒に。

カテゴリ:2012年9月

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posted by 横山梓(特別展室) at 2012年09月09日 (日)