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140周年ありがとうブログ

展示技術にありがとう

渡邉重夫(経理課)

4年前に千葉県鴨川シーワールドへ出かけた際、バックヤードツアーに参加しました。水族館を楽しむというより海の生き物の研究を見せてもらいました。

その後、トーハクに異動が決まったとき鴨川シーワールドを思い出しました。東博では展示に至るまでにどのような過程があるのかと思いました。
一般の方から見れば、博物館は作品の保存と収集を行い、これらの芸術を鑑賞するに留まることが多いのではないかと思います。
しかし、その展示に至るまでには、実に多くの専門的分野が凝縮されていることに驚かされます。

素人の物言いで大変恐縮ですが、作品ひとつとっても、まず解説には歴史の背景などが丁寧に付されており、
歴史の分野は言うに及ばず、それを読みたいと思う題箋のデザインも必要となってきます。
また、当たり前のように展示されている作品には、実はそこには化学的、生物的保存技術なども凝縮され、
これらを思いめぐらすと実に多くの方々の努力の結晶であることに行きつきます。

トーハクの歴史は140年ですが、文化財はこれを何倍も上回る年齢を重ねています。
この当たり前の展示が永遠に続くよう、これまでの140年の間に展示にかかわってきた方々へ感謝するとともに、
これからもよろしくお願いしたいと思います。

法隆寺3室
法隆寺宝物館第3室

カテゴリ:2012年2月

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posted by 渡邉重夫(経理課) at 2012年02月16日 (木)