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ファッショニスタ必見! 特別展「きもの KIMONO」来春開催

東京国立博物館では、2020年4月14日(火)~6月7日(日)、平成館にて特別展「きもの KIMONO」を開催します。
10月17日(木)には、本展の報道発表会を行いました。
今回はその模様とともに、展覧会の見どころをご紹介します。




司会のテレビ朝日・三谷紬アナウンサーも、本展にちなみ、華やかな振袖姿で登場!

報道発表会では、はじめに主催者を代表し、当館副館長の井上洋一がご挨拶いたしました。


当館副館長 井上洋一。写真できもの姿を披露しました。

日本の美意識を色と模様に表した「きもの」は、世界に知られる日本文化のアイコン的存在。
800年以上を生き抜き、今なお新たなファッション・シーンを繰り広げています。
「伝統衣装」や「民族衣装」と思われがちなきものですが、実は各時代のモードの最先端を担う装いでした。
現代におけるファッションの流行と同じように、きもののデザインの変遷をたどれば、それぞれの時代と社会の有り様が見えてくるものです。
特別展「きもの KIMONO」では、多種多様なきものや、きものが描かれた絵画など、200件以上の作品を展示し、壮大な歴史絵巻を繰り広げます。

そんな本展の見どころについて、担当研究員の小山弓弦葉が解説しました。



第一の見どころは、何と言ってもそのスケール!
鎌倉時代から現代までを通史的に総覧するきものの展覧会として、本展はかつてない規模といえます。
そのうえトーハクで大規模な染織の展覧会を行うのは、実に47年ぶりのこと。
国内外からこれだけの名品を取り揃えて、きものの過去・現在・未来に迫る展覧会は、空前絶後かも?!

世界的なアートやデザインに影響を受けて展開される、現代のきものにも要注目です。
写真右下のきものの柄は、百貨店のショッピングバッグで見覚えがある方も多いのでは。


[左] TAROきもの 岡本太郎原案 昭和49年頃(1974頃) 東京・岡本太郎記念館蔵 撮影:堤 勝雄
[右] 友禅訪問着 白地位相割付文「実り」 森口邦彦作 平成25年(2013) 東京・株式会社三越伊勢丹蔵
前期展示:4月14日(火)~ 5月10日(日)


また、トーハクの所蔵品の中でも「次はいつ展示されますか?」とお問合せの多い「冬木小袖(ふゆきこそで)」もお目見えします。
尾形光琳直筆の「小袖 白綾地秋草模様(こそで しろあやじあきくさもよう)」、通称「冬木小袖」は、パトロンであった江戸深川の材木商・冬木家の奥方のために、光琳が直接小袖に描いたと伝えられる一品です。
完全なきものの形で遺されてきた真筆は、この作品だけだとか!


重要文化財 小袖 白綾地秋草模様 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵

きものの展覧会と聞いて「女性物ばかり並ぶの?」と思った方、本展では男性のおしゃれにも注目します!
とりわけ信長・秀吉・家康といった戦国武将の衣装は、歴史ファンも必見。
これらの作品には武将たちの個性や好みが表れていて、その人柄までうかがえます。
なお、織田信長・豊臣秀吉の陣羽織はトーハクから門外不出。この機会をどうぞお見逃しなく。


[左] 重要文化財 胴服 染分平絹地雪輪銀杏模様 徳川家康所用 安土桃山時代・16~17世紀 東京国立博物館蔵
[中] 陣羽織 淡茶地獅子模様 豊臣秀吉所用 安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵
[右] 陣羽織 黒鳥毛揚羽蝶模様 織田信長所用 安土桃山時代・16世紀 東京国立博物館蔵


そしてそして、本展の広報大使には、なんとあのIKKOさんが就任されました!



広報大使のIKKOさんと本展担当研究員のトークショーが楽しめる「IKKOビューティートーク・プレミアムナイト鑑賞券」、担当研究員のレクチャーが付いた「プレミアムナイト鑑賞券」など、特別前売券も販売中です!
詳しくは展覧会公式サイトをご覧ください。

きものの長く深い歴史と文化を紹介する特別展「きもの KIMONO」。
美しいきものの数々が、2020年の春を晴れやかに彩ります。ぜひご期待ください!

 

特別展「きもの KIMONO」

平成館 特別展示室
2020年4月14日(火) ~ 2020年6月7日(日)

 

カテゴリ:絵画工芸2020年度の特別展

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posted by 新井千尋(広報室) at 2019年11月08日 (金)