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住友財団修復助成30周年記念 特別企画「文化財よ、永遠に」報道発表会実施!

2019年10月1日(火)~12月1日(日)、当館本館特別5室・特別4室にて
住友財団助成30周年記念特別企画「文化財よ、永遠に」を開催します。

公益財団法人住友財団では、文化財の維持・修復の費用を助成しています。
その事業が間もなく30年を迎えるのを記念して、助成の対象となった文化財をご覧いただく企画を泉屋博古館(京都)泉屋博古館 分館(東京)九州国立博物館、当館の4会場で同時期に開催します。

3月18日(月)に4展覧会合同の報道発表会を行いました。



まずは、主催者を代表して住友財団 常務理事の蓑康久よりご挨拶いたしました。


住友財団 常務理事 蓑康久

そして、展覧会全体の概要と住友財団の助成についてご説明しました。

文化財は心の豊かさの源であり、文化財を通し国境を越えた異文化に触れることで相互理解を深めることができ、
人類共通の財産である文化財を守り次の世代に継承することが私たちの責務であること、
また財団では、国内外の彫刻・絵画・書跡・典籍・古文書・工芸品・考古資料・歴史資料などの美術工芸品の修復を行っていることをご説明しました。

 

【みどころ1】 全国4会場で同時期開催!
仏像・絵画・文書・歴史資料など多彩な修復作品を一挙公開します。
*各会場で異なる作品約30件を展示します。

【みどころ2】 修復によって蘇った名品の数々
国宝5件、重要文化財22件のほか、全国各地で大切に守り伝えられてきた名品を一挙公開(地方自治体指定文化財を含む約50件)します。

【みどころ3】 世界最高水準の文化財修復技術の真髄
古くより伝わる伝統技術を軸に、最新の科学技術を活用した英知の結晶により、木・紙・絹など脆弱な材質の文化財が蘇ります。

【みどころ4】 自然災害による損傷を乗り越えた文化財
阪神淡路、能登半島、東日本、熊本など、大地震によって被災した文化財の状況とその修復を紹介します。
 

つづいて、開催館の4館より各展覧会のみどころをご紹介しました。
はじめに、当館学芸企画部企画課長 浅見龍介より解説いたしました。


東京国立博物館 学芸企画部企画課長 浅見龍介
東京国立博物館(会期:2019年10月1日(火)~12月1日(日))

日本の各地には多くの仏像が残っています。
山間地などにひっそりとまつられる仏像からは、地域の人たちの思いが伝わってきます。
東日本大震災や能登半島地震で被災した仏像を含め、大切に守り伝えられてきた仏像を展示します。

次に、泉屋博古館分館 分館長 野地耕一郎より解説いたしました。


泉屋博古館分館 分館長 野地耕一郎
泉屋博古館分館(会期:9月10日(火)~10月27日(日)【 前期:9 月10 日(火)~ 9 月29 日(日)後期10 月1 日(火)~10 月27 日(日) 】

今に伝わる文化財は、その時代の修復や保存技術によって守られ、長い間の劣化や、天災による損傷をくぐり抜けてきました。
現代の技術によって近年修理された国宝や重文を含む絵画や工芸品約30点とその修復過程を紹介します。(前後期で展示替えがあります)

続いて、泉屋博古館 館長 廣川守より解説いたしました。

 
泉屋博古館 館長 廣川守
泉屋博古館(会期:9月6日(金)~10月14日(月・祝))

千年を超え日本の政治文化の中心であった京都。平安から江戸時代まで、この地に遺された彫刻、絵画、文書は膨大な数にのぼります。
修復を終え面目躍如たる名品の数々が一堂にならびます。また、修復により受け継がれる修復技術とその精神にもスポットをあてます。
 
最後に九州国立博物館 学芸部長 小泉惠英より解説いたしました。

 
九州国立博物館 学芸部長 小泉惠英
九州国立博物館(会期:9月10日(火)~11月4日(月・振休))

九州・沖縄に伝わる考古、絵画や彫刻など、約30点をご紹介します。
対外交流の盛んな九州ならではの文化財や近年の自然災害で被災した仏像などを通して、これらを守り継いできた人々の思いを見つめます。

貴重な文化財は、それを大切に守り伝えようとする人々の意志と先人たちの知恵をあつめた卓越な修復技術に支えられながら、多くの人々の「思い」がこめられて、長きにわたり伝えられてきました。

各会場でその軌跡を一挙にご紹介いたします。
この機会にぜひ、修復された文化財の素晴らしさにとともに、修復の意義を感じ取っていただきたいと思っております。

今秋は、全国4会場で修復展が熱いです!
どうぞお楽しみに。

 

カテゴリ:特別企画

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posted by 江原 香(広報室) at 2019年03月19日 (火)