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2012年 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。

昨年は東日本大震災により、多くの人命が失われ、未曾有の被害が生じました。ここに心からのお見舞いを申し上げますとともに、今年が復旧復興に向けた力強い一年となりますようお祈り申し上げます。

東京国立博物館は文化庁提唱の文化財レスキュー事業(被災文化財等救援事業)に参加しています。海水や汚水につかった被災地の博物館資料に応急措置を施しつつ、安全な環境に一時保管し、安定化処理などを行う作業に協力しています。息の長い活動として本年も継続して行っていきたいと考えております。
東京国立博物館は今年140周年を迎えます。「まだ、たった、140年」は今年の「博物館に初もうで」のキャッチコピーですが、明治5年(1872年)の開設以来多くの皆様に支えられて、今日に至っております。

1月2日(月・休)から皆様への感謝の気持ちをこめて所蔵作品のなかから選りすぐりの名品の特別公開(~2012年1月15日(日))を行います。
どうぞ皆様おそろいでおこし下さい。

今年は、日中国交正常化40周年でもあります。

これを記念し、1月2日(月・休)からは特別展「北京故宮博物院200選」を開催します。この特別展では北宋時代の絵巻で神品ともたたえられる「清明上河図」(~1月24日(火)まで展示)が中国国外で初めて展示されます。
また、秋に開催される「中国 王朝の至宝展」など中国関係の特別展の開催を予定しております。どうぞ御期待下さい。

この他本年は、春に特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」、夏に生誕100年記念特別展「青山杉雨の眼と書」秋に古事記1300年 出雲大社大遷宮「出雲 聖地の至宝」など東京国立博物館140周年にふさわしい特別展を用意しております。

文豪 森鴎外は、大正6年(1917年)12月から大正11年(1922年)7月まで東京国立博物館の前身である帝室博物館の館長を勤めました。森館長時代の大正7年(1918年)には従来の陳列方法を一新して時代区分を定め、時代別陳列を実施するなど博物館の充実に貢献されました。

実は今年は1862年生まれの森鴎外の生誕150年に当たります。今年は森鴎外にちなんだ講演会などの催しも企画したいと思っています。



本館前にて 140周年記念で誕生したキャラクターと

「ブンカのちからにありがとう」をキャッチフレーズに、「トーハク」は、今年も文化財の収集保存、修理、調査研究、展示公開に努めてまいります。「行ってよかった、またこよう」と思われるような博物館を目指したいと思っております。
また、「ブンカの力にありがとう」キャンペーンの一環として「140周年ありがとうブログ」の公開をいたします。
館職員、館内のさまざまな仕事に従事されている方々、合計140名がトーハクで送る日常の中で「ありがとう」と言いたいことについて綴ったブログです。
キャンペーン期間中の2012年1月~2013年3月の間にこちらのウェブサイトでお届けいたします。
本日は、記念すべき第1回目が公開されます。併せてご覧いただければ幸いです。

どうぞ2012年もよろしくお願い申し上げます。

カテゴリ:news

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posted by 銭谷眞美(館長) at 2012年01月01日 (日)

 

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