このページの本文へ移動

1089ブログ

特別展「空也上人と六波羅蜜寺」開幕したほ!



ほほーい、ぼくトーハクくん!3月1日(火)から始まった、特別展「空也上人と六波羅蜜寺」にやってきたほ!事前予約もばっちりしたから早速いくほ。

そうだね、会場は本館の特別5室よ。

まずはこの作品から見にいくほ。


重要文化財 空也上人立像 康勝作 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

半世紀ぶりに東京で公開することになった空也上人立像ね。

教科書にも載っているから、知っている人は多いと思うほ!なんだか一度見たら忘れないような気がするほどインパクトがあるほ。

制作した康勝はあの有名な仏師、運慶の四男ですって、どことなく運慶らしさを感じられるわね。

どこらへんがだほ。

例えば、ぐっ!と一歩前に出した足からは力強さを感じられるし、履いている草履もとてもしっかり足を支えているように見えるわ。脛も筋肉が張っているように見えてとてもリアル!この全体のリアルさと力強さから運慶らしさを感じられる気がするわ。

お顔もリアルだほ!



この喉仏もとってもリアルね。首筋も鎖骨も、くっきりしていて今にもしゃべりだしそうな気がするわ。

口から出ている仏さまにも注目だほ!どうしてこのような表現をしたんだほ?

空也上人は、橋や道路等の整備をしたり、京都に流行り病が蔓延した時は、疫病がおさまって世の中が穏やかになるように祈ったりと、さまざまな人々に救いの手を差し伸べ続けていたのよ。だから庶民から有力者まで幅広い人々に信仰を集めたの。このことはその後も語り継がれていったから空也上人がとなえる「南無阿弥陀仏」の6文字が阿弥陀仏の姿になって現れた言い伝えを表しているのよ。

空也上人がお亡くなりになっただいぶあとに作られたのに、こんなにもリアルで、しかも言い伝えとあわせて作られるなんて、すごいほ!

360度ぐるりと、見ることができるから裏側もよく見てみましょうね。裏側の衣のしわしわ具合もとってもリアルなのよ。

ほーいだほ。お、次はこの作品をみるほ!


重要文化財 地蔵菩薩立像 平安時代・11世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

平安時代を代表する仏師の定朝作と伝えられているわ。

なんだか柔らかくて、優しい感じがするほ。

平安時代は貴族社会だけど、鎌倉時代は武家社会で、時代背景が違うから特徴にも影響を与えているのかもしれないわね。この展覧会では平安時代から鎌倉時代の彫刻作品を見ることができるから、時代によって雰囲気の違いなどを見比べることも楽しめるわ。

知識がなくても楽しめる気がするほ!

さっきの空也上人立像もだけど、お像を見たままを感じるのでよいので、自由に楽しんでほしいと思うわ。

もう少し紹介するほ!


中央
重要文化財 薬師如来坐像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
左から、四天王立像のうち
重要文化財 広目天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 増長天立像 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 持国天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 多聞天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

六波羅蜜寺の前身である西光寺の本尊十一面観音菩薩立像(六波羅蜜寺の秘仏本尊として現存)をつくった際にこの四天王立像もつくられたと伝えられているわ(増長天は違う時代の補作)。そして、薬師如来坐像は空也上人の弟子である天台僧の中信(ちゅうしん)が造像としたと伝えられるのよ。

次はこちらの作品だほ!


重要文化財 伝平清盛坐像 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵

教科書で見たことある人は多いかも。

彫刻作品のほかにも、仏画や巻物の作品も会場にあったほ!


左から3幅
十王図 陸信忠筆 中国 南宋~元時代・13~14世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
※展示期間は各幅ごとに異なります。展示期間は作品リストでご確認下さい
地蔵菩薩霊験記絵巻断簡 南北朝時代・14世紀 京都・六波羅蜜寺蔵 ※4月10日(日)まで展示


会場を出て左手にある本館11室では関連展示として、六波羅蜜寺ご所蔵の作品を5件展示しているわ。

いろいろ見ることができて大満足だほ。今度は京都に行ったら六波羅蜜寺でも実際に見てみたいほー。今年の5月22日からは、新しい宝物館「令和館」で拝観できるみたいだほ。

:展覧会は5月8日(日)までで、会期中に展示替えがあります。入場には事前予約を推奨しているので、展覧会公式ウェブサイトをご確認下さい。


 

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん2022年度の特別展

| 記事URL |

posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年03月11日 (金)