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特別企画 沖縄県立博物館・美術館 琉球王国文化遺産集積・再興事業 巡回展 「手わざ -琉球王国の文化-」

  • 『御玉貫 平成30年度(原資料:16~19世紀) 沖縄県立博物館・美術館蔵』の画像

    御玉貫 平成30年度(原資料:16~19世紀) 沖縄県立博物館・美術館蔵

    平成館 企画展示室
    2022年1月15日(土) ~ 2022年3月13日(日)

    かつて沖縄は琉球王国であり独自の文化と歴史を有していました。本展は、その琉球王国に伝わる卓越した技術でつくられた、模造復元品をご紹介します。

    「手わざ」とは、作品を製作する手仕事の高度な技術を意味します。沖縄県立博物館・美術館が平成27年度より行ってきた、琉球王国文化遺産集積・再興事業では、明治以降の近代化や先の戦争で失われた文化財とその製作技術の復元に努めてきました。この事業で完成した作品は、絵画、木彫、石彫、漆芸、染織、陶芸、金工、三線に至る8分野と多岐にわたり、携わった専門家、技術者は県内外100人以上にものぼります。 

    沖縄復帰50年を迎える令和4年(2022)、王国文化とそれを守り伝えてきた人々の努力に、思いを馳せてご覧ください。

    作品リスト 2021.1.26更新 (192KB)

    展覧会のみどころ

    開催概要

模造復元とは

模造復元をする際に、手本となるオリジナルの作品、原資料について調査・研究を重ね、製作された当時の姿を忠実に復元し、新たに製作することを指します。可能な限り製作当時と同じ材料と技術を使って製作される模造復元品は、21世紀の文化財です。

詳細は、沖縄県立博物館・美術館の琉球王国文化遺産集積・再興事業 特設サイトをご覧ください。

製作風景 (左)朱漆巴紋沈金御供飯 (右上)白地流水菖蒲蝶燕文様紅型苧麻衣裳 (右下)孔子及び四聖配像
製作風景 (上)朱漆巴紋沈金御供飯 (左下)白地流水菖蒲蝶燕文様紅型苧麻衣裳 (右下)孔子及び四聖配像

掲載作品はすべて、沖縄県立博物館・美術館蔵です。
本展は現代に製作された模造復元品を展示します。一部、原資料も展示します。
※会期中、一部作品の展示替えを行います。

前期展示:2022年1月15日(土)~2月6日(日)

中期展示:2022年2月8日(火)~2月20日(日)

後期展示:2022年2月22日(火)~3月13日(日)

 

主な作品

 

前期展示:2022年1月15日(土)~2月6日(日)
孔子こうしおよ四聖配像しせいはいぞう
平成30年度(原資料:19世紀)
琉球の信仰の一端を示す貴重な絵画です。蛍光X線調査や熟覧調査の情報を参考に製作し、何度も絵具を塗り重ねることで、鮮やかな色彩と緻密な描写を復元しました。
通期展示:2022年1月15日(土)~3月13日(日)
御玉貫うたまぬち
平成30年度(原資料:16~19世紀)
錫製の瓶の上から飾玉をあしらった酒器です。編み込まれたガラス玉は、隙間がより小さくなるように、あえて不揃いのものを使用していたことがわかりました。
通期展示:2022年1月15日(土)~3月13日(日)
三御飾 みつおかざり美御前御揃ぬーめーうすりー御酒器 おんしゅき金盃きんぱい銀製流台ぎんせいながしだい托付銀鋺たくつきぎんわん八角銀鋺はっかくぎんわん
平成28~30年度(原資料:琉球王国時代(第二尚氏時代)) 
朱漆巴紋牡丹沈金透彫足付盆 しゅうるしともえもんぼたんちんきんすかしぼりあしつきぼん
令和2年度(原資料:16世紀)
三御飾は酒器(しゅき)、御玉貫(うたまぬち)、食籠(じきろう)を用いた飾りの総称で、王家の正月祭祀などに使用されました。
足付盆は、祭祀道具などを乗せる際に使用する道具で、王族が儀式の際に飾り台として使用していました。鍔の裏から高台にかけて非常に深く密な唐草が彫刻されています。

 

前期~中期展示:2022年1月15日(土)~2月20日(日)
白地流水菖蒲蝶燕文様紅型苧麻衣裳 しろじりゅうすいしょうぶちょうつばめもんようびんがたちょまいしょう
令和元年度(原資料:18~19世紀) 
原資料は、ンチャナシとよばれる王家の夏の衣裳です。流水、菖蒲、蝶、燕などの意匠から、日本の影響をうかがい知ることができます。

 

 

後期展示:2022年2月22日(火)~3月13日(日)
黄色地鳳凰蝙蝠宝尽青海波立波文様きいろじほうおうこうもりたからづくしせいがいはたつなみもんよう
紅型袷衣裳びんがたあわせいしょう(表) 赤地平絹あかじひらぎぬ(裏)
令和元年度(原資料:18~19世紀)
中国の皇帝から贈られる衣服の文様を模して染めた紅型です。原資料は琉球国王の尚家に伝わり、現在は国宝となっています。
後期展示:2022年2月22日(火)~3月13日(日)
苧麻桃色地経緯絣衣裳ちょまももいろじたてよこがすりいしょう
令和元年度(原資料:19世紀)
藍で白地紺絣の苧麻布を織り、最後に地染めします。桃色は花染め(ハナズミ)と呼ばれ、ベニバナの花びらを揉み出した染液で染めています。

 

 

通期展示:2022年1月15日(土)~3月13日(日)
面取網代文三彩抱瓶めんとりあじろもんさんさいだちびん
令和元年度(原資料:19世紀)
抱瓶は泡盛を入れる酒器です。本作品は全体的に薄くシャープな造形と、三彩のように流れる釉薬、リズミカルな象嵌が特徴です。

 

前期~中期展示:2022年1月15日(土)~2月20日(日)
黒漆雲龍螺鈿東道盆くろうるしうんりゅうらでんとぅんだーぶん
令和2年度(原資料:19世紀)
東道盆は客をもてなす際に使った器です。薄く削った夜光貝を龍や雲の形に切り出し、鱗などを針で彫って表現する螺鈿技法を駆使しています。
後期展示:2022年2月22日(火)~3月13日(日)
朱漆巴紋沈金御供飯しゅうるしともえもんちんきんうくふぁん
平成30年度(原資料:17~18世紀)
御供飯とは、王家が祭祀に用いた道具です。模造復元品では製作当時の輝きをみることができます。

 

 

通期展示:2022年1月15日(土)~3月13日(日)
蛇皮線じゃびせん
令和2年度(原資料:19世紀後半)
CTスキャンで棹を調査したところ、天・野・鳩胸・心の4カ所で棹が接がれていることがわかりました。原資料は東京国立博物館所蔵です。
前期展示:2022年1月15日(土)~2月6日(日)
玉陵勾欄羽目たまうどぅんこうらんはめ
令和元年度(原資料:16世紀)
原資料は風雨の影響を受け、顔や手などが摩耗し細部がわからなくなっていたため、特別な許可を得て拓本を取り、顔や手の形を確認しながら模造復元を行いました。

 

フライヤー

Conservation and Restoration of the Tokyo National Museum Collection
特別企画 沖縄県立博物館・美術館 琉球王国文化遺産集積・再興事業 巡回展 「手わざ -琉球王国の文化-」


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開催概要

会期・開館日・開館時間・展示作品・展示期間・開催内容等については、今後の諸事情により変更する場合があります。変更が生じた際は、このページでご案内いたします。

会  期 2022年1月15日(土) ~2022年3月13日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館企画展示室
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日
観覧料金

総合文化展観覧料および開催中の特別展観覧券(観覧当日に限る)でご覧いただけます。

総合文化展料金
一般:1,000円、大学生:500円

高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料。入館の際に年齢のわかるものをご提示ください。

障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。

入館はオンラインによる事前予約(日時指定券)推奨としております。予約方法については、入館方法のご案内ページをご覧ください。
入館方法のご案内ページへ移動する

次の特別展には別途観覧料(日時指定券の事前予約推奨)が必要です。


特別展「ポンペイ」(2022年1月14日(金)~4月3日(日))

特別展「空也上人と六波羅蜜寺」(2022年3月1日(火)~5月8日(日))

 

交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 沖縄県立博物館・美術館、東京国立博物館
協  力 伊是名村教育委員会、一般財団法人沖縄美ら島財団、公益財団法人日本民藝館、
サントリー美術館、女子美術大学美術館、南風原町立南風原文化センター
後  援 NHK沖縄放送局、沖縄県教育委員会、沖縄タイムス社、沖縄テレビ放送株式会社、
株式会社ラジオ沖縄、那覇市、琉球朝日放送株式会社、琉球新報社、
琉球放送株式会社
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)