本館 7室
2014年2月11日(火・祝) ~ 2014年3月23日(日)
今からおよそ400年前の慶長18年(1613)、仙台藩主伊達政宗の命を受け、「慶長遣欧使節」としてヨーロッパに渡航した支倉常長。彼がローマ教皇パウロ5世に謁見するため、ローマに入市した際の姿を描いたとされる「支倉常長像」を特別公開いたします。
日本とヨーロッパとの交流は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて、南蛮貿易などを通じて深まりました。
そのなかで、ヨーロッパの地に直接渡った数少ない日本人が支倉常長(1571~1622)です。支倉は慶長18年(1613)、仙台藩主伊達政宗の命により、のちに慶長遣欧使節と呼ばれる使節団の代表としてヨーロッパに渡りました。
このたび特別公開される「支倉常長像」は、支倉が渡欧中、ローマ教皇パウロ5世に謁見するためイタリア・ローマを訪れた際の姿を描いたものとされます。ローマでの支倉の世話役でもあったボルゲーゼ枢機卿が描かせたもので、現在も、400年前の日欧交流を示す「生き証人」として、同地で大切に保管されています。
一方、日本においても、16世紀半ば以降多くのヨーロッパ人が来航し、南蛮美術が華開きました。本展覧会で展示される「南蛮人渡来図屏風」や、「世界図屏風」にはヨーロッパ人への興味関心やその文物、そして「新しい世界」への憧れが表わされています。
400年前の日本とヨーロッパ、それぞれが見た「異国」の姿を留めた美術作品を通じ、日本とヨーロッパの文化交流の歴史に思いを馳せていただければ幸いです。
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