東京国立博物館の本館北側に広がる庭園は、池を中心に5棟の茶室を配し、四季折々の花や紅葉に彩られる憩いの空間です。かつてあった動植物の研究部門「天産部」の名残で、珍しい樹木や野草が植えられているのも特徴です。また、5代将軍徳川綱吉が法隆寺に献納した五重塔や、石碑や燈籠などが庭園には遺されています。
庭園内にある茶室は、茶会・句会等にご利用いただけます。茶室のご利用については施設有料貸出「茶会・句会など」をご覧ください(要事前申込、有料)。
庭園開放時間:9時30分~17時00分
庭園散策マップ(PDF, 2.43MB)江戸時代、河村瑞賢(かわむらずいけん1618~1699)が摂津淀川改修工事の際に建てた休憩所で、その後大阪へ、さらに原三渓(1863~1939)によって横浜の三渓園に移され、昭和12年(1937)に埼玉県所沢市にある松永安左エ門(耳庵・1875~1971)の柳瀬荘内に移築されました。昭和23年(1948)に柳瀬荘が当館に寄贈され、昭和34年(1959)に春草廬は現在の位置に移されました。入母屋(いりもや)の妻に掲げられた「春草廬」の扁額は、能書家として知られる曼殊院良尚法親王(1622~1693)の筆で、三渓が耳庵に贈ったものです。木造平屋建て、入母屋造、茅葺き、座敷は5畳と3畳からなります。