本館 15室
2010年1月5日(火) ~ 2010年4月4日(日)
アイヌの人びとは衣服や装飾品など、日常使われる道具類をさまざまな文様で飾りました。衣服は、木綿裂(もめんぎれ)を置いたり色糸で刺繍したりして飾っ ています。盆や小刀のマキリ、煙草入などの木製部分には、細工を凝らした彫刻が施されています。布と糸と針で紡ぎだされた文様は女性の手で、マキリなどを 使って彫刻された文様は男性の手で施されます。こうして表された文様には、代表的なモレウとよばれる渦巻き文や、アイウシ文と呼ばれる棘(とげ)をもった ものなど多彩な種類があります。
これらの飾りは、アイヌの人びとの儀式や踊りなどの自然と調和した生活場面の動きの中で、大きなうねりとなってさぞかし見映えがしたことでしょう。今回 の特集陳列では、さまざまな文様によって飾られていた木彫や衣服などを紹介いたします。