本館 15室
2007年5月29日(火) ~ 2007年9月17日(月・祝)
琉球の工芸品には金工、陶磁、漆工、染色、装身具など様ざまな素材のものがあります。中国や朝鮮半島、日本列島、東南アジアとの中継貿易を重視していた琉球王国では、広範な地域の影響を受けた工芸品が数多く作られました。
写真の作品は、奄美の最高のノロが挿していたと伝えられる簪(かんざし)です。頭部は金銅製のもので、立体的かつ繊細な牡丹(ぼたん)の花の文様を施しています。琉球の民俗世界では女性の霊力が最も尊ばれており、琉球国王に任命されて祭祀を司っていた神女をノロと呼びました。ノロとは「祈る」「宣(の)べる」の意味です。金工品をはじめとするさまざまな琉球工芸品のすばらしさを是非ご覧ください。