中国の染織 名物裂
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縹地向獅子雲文様緞子襴絹緞子（部分） 中国 明時代・15～16世紀
東洋館 5室
2022年4月5日（火） ～ 2022年6月26日（日）安土桃山時代に千利休（1522～1591）が大成した「茶の湯」では、さまざまな茶道具が用いられ、特に重んじられた器のことを「名物（めいぶつ）」と呼びます。また茶の湯では「名物裂（めいぶつぎれ）」と呼ばれる染織品も珍重されました。有名な茶人や寺院などに由縁を持つ裂は、これにちなんだ名をつけられ、由来とともに「名物裂」として尊ばれてきました。名物裂は、主に元時代・明時代の中国やインド、イラン、東南アジアで製作され、日本に運ばれました。これらの裂は、茶人の好みによって取り合わせられ、掛け軸などの掛け物の表具や茶道具の袋である仕覆（しふく）などに仕立てられました。また、名物裂は、小さな端切れとなっても大切に保管されており、当時の茶人にとっていかに大切にされていたかがわかります。
名物裂に見られる染織品は、金糸・銀糸で文様を織り表した金襴（きんらん）・銀襴（ぎんらん）、繻子織（しゅすおり）を中心とした紋織物（もんおりもの）の緞子（どんす）、多くの色糸を用いて文様を織り出した錦、縞や格子文様を表した間道（かんどう）など、文様はもちろんのこと、織りの技法、染めの技法ともにさまざまです。名物裂の世界を、作品の名前の由来もあわせてご覧ください。
| 指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
| おすすめ | 萌黄地二重蔓中牡丹唐草文様金襴 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-190-24 | ||
| 紺地花兎文様金襴 花兎金襴 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-190-11 | |||
| おすすめ | 金地金襴 紫地宝尽文様 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-190-7 | ||
| 金地縞小花幾何文様金襴 蜀金 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-309 | |||
| 紺地龍唐草文様緞子 珠光緞子 | 1枚 | 中国 | 明時代・15～16世紀 | TI-5 | |||
| 茶地鱗文緞子 住吉緞子 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-337 | |||
| おすすめ | 五彩丸紋入石畳文様緞子 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-453-26 | ||
| 萌黄地花唐草段文様モール錦 | 1枚 | インド | ムガール朝時代・16世紀 | TI-9 | |||
| 白亀甲地牡丹唐草文様錦 | 1枚 | 中国 | 明～清時代・17～19世紀 | TI-453-51 | |||
| 赤地格子縞文様裂 望月間道 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-190-30 | |||
| 格子縞文様間道 青木間道 | 1枚 | 中国 前田家伝来 | 明時代・16～17世紀 | TI-190-32 | |||
| 白地角龍文金襴 | 1枚 | 中国 | 明時代・16～17世紀 | TI-19 | |||
| 萌黄地花唐草文様緞子 笹蔓緞子 | 2枚 | 中国 | 明時代・15～16世紀 | TI-14 | |||
| おすすめ | 縹地向獅子雲文様緞子 襴絹緞子 | 2枚 | 中国 | 明時代・15～16世紀 | TI-35 | ||
| 紅地蜀江文錦 | 1枚 | 中国 | 清時代・17～18世紀 | TI-453-34 |