中国の仏像
1階 1室
2019年4月9日(火) ~
2020年4月12日(日)
「東洋美術をめぐる旅」をコンセプトに、中国、朝鮮半島、東南アジア、西域、インド、エジプトなどの美術と工芸、考古遺物を展示しています。
1階 1室
2019年4月9日(火) ~ 2020年4月12日(日)
インドから中国に仏教が伝わったのは紀元前後頃とされます。その後、南北朝時代に入ると、国家的な規模で寺院の造営が行なわれるようになり、仏教は中国でも大いに隆盛しました。この展示では、中国彫刻の最盛期である南北朝時代から唐時代の仏像を中心に構成します。
2階 2室
2019年4月2日(火) ~ 2020年3月15日(日)
大倉集古館より寄託された中国古代の貴重な大型漆器・夾紵大鑑(きょうちょたいかん)を特別に展示します。
2階 3室
2019年7月2日(火) ~ 2019年9月8日(日)
人類最古の文明揺籃の地として知られる西アジアとエジプト、東地中海地域の古代美術と考古資料を中心に紹介します。古代エジプト資料からはアマルナ遺跡で発掘された新王国時代の遺物、中王国時代の模型などを出品、古代西アジア資料からは、シリアやイラクの青銅器時代~鉄器時代の出土品、ヘレニズム時代の彫像や金属器を出品します。
2階 3室
2019年7月17日(水) ~ 2019年9月1日(日)
20世紀初頭にシルクロードを探検した大谷探検隊の将来品を中心に展示します。クチャのクムトラ石窟で発見された塑像のほか、クチャのキジル石窟、トゥルファンのセンギム・アギス石窟、ベゼクリク石窟で発見された地獄図、敦煌莫高窟蔵経洞で発見された地蔵菩薩像をもとに、シルクロードにおける地獄のイメージを紹介します。。
3階 4室
2019年6月4日(火) ~ 2019年10月6日(日)
中国文明の形成と発展の過程を土器、玉器、出土文字資料、青銅器などの展示によってたどります。一連の冒頭を飾る「中国文明のはじまり」では、黄土高原に興った彩陶や中国北方の多彩な石器群のほか、殷時代の甲骨文字や玉器、秦漢時代の封泥や硯、歴代の瓦などを紹介します。
3階 5室
2019年7月17日(水) ~ 2019年11月17日(日)
殷時代から漢時代にかけて展開した中国青銅器を中心に、先祖の祭礼に用いた容器や楽器、歴代の鏡のほか武器や馬具を紹介します。また、殷時代から清時代にいたる器物を通じて、美意識の変化をお楽しみください。
3階 5室
2019年7月17日(水) ~ 2019年10月20日(日)
戦国時代以降、中国文明が成熟していくに従い、王侯貴族は土を丘のように盛った墳墓を営み、その地下には死者の生活を支える家財の模型(明器)や人形(俑)などを大量に供えるようになりました。ここでは、西晋時代の加彩陶のほか、唐三彩の明器や実用と推測される陶枕を紹介します。また、長沙窯の作品も展示します。
3階 5室
2019年7月17日(水) ~ 2019年11月17日(日)
中国唐時代から清時代に至るおよそ1300年のあいだにつくられた陶磁器を紹介します。今回の展示では、博物館でアジアの旅のテーマにあわせ、吉祥をあらわした形、装飾のやきものを集めて展示します。とくに宋から明時代にかけて、華北の民間向けのやきものとして隆盛した磁州窯を特集的に並べます。
3階 5室
2019年6月4日(火) ~ 2019年9月1日(日)
葉や花がついた蔓を連続させた文様である唐草文様は、古くからアジア一帯で用いられてきました。中国では、隋唐時代に入ってきた唐草文様を、縦横に広がりを持たせた装飾性の高いデザインへと発展させました。染織に織り出された唐草文様を隋時代から唐時代、明時代と歴史的に追うことで、その歴史的な移り変わりや時代の流行を紹介します。
4階 7室
2019年4月2日(火) ~ 2020年4月5日(日)
後漢時代(1~2世紀)の中国山東省や河南省南部等では墓の上に祠(ほこら)を、地下には棺などを置く部屋である墓室を石で作りました。祠や墓室の壁、柱、梁などの表面には、先祖を祭るために当時の世界観、故事、生活の様子などを彫刻して飾りました。画像石と呼ばれるこれらの石刻画芸術は中国の様々な地域で流行しましたが、ここではとくに画題が豊富で優品の多い山東省の作品を一堂に集めて展示します。
4階 8室
2019年8月6日(火) ~ 2019年9月16日(月・祝)
書や画の表された扇は、気軽な贈答品として、また携帯してさりげなく自分の趣味を示す美術品として、文人の社交に必須の文物でした。さらに一枚一枚は比較的安価に購入できることから、古美術収集の対象としても人気を集め、日本や中国で様々な扇面を冊にまとめたコレクションが形成されました。ここでは、廉泉(1868~1931)が『小万柳堂明清両朝書画扇存目録』(1911年刊)にまとめ、日本に伝えた作品を中心に、扇面画の魅力に迫ります。
4階 8室
2019年7月30日(火) ~ 2019年9月16日(月・祝)
扇面や対聯(ついれん)は、中国書画の特徴的なかたちです。扇面はもとは、顔を覆ったり、風を送るための道具で、開閉の可否により「うちわ」と「おうぎ」に分けられます。
中国では、うちわを団扇(だんせん)または紈扇(がんせん)と呼び、古くから使用されてきました。漢時代、紀元前1世紀頃にはそこに紋様などの絵画が描かれ、やがて文字も記されるようになったと伝えられます。一方、おうぎは摺扇(しょうせん)と呼ばれます。日本で考案された摺扇は、北宋時代11世紀頃にはすでに中国に伝わり、明時代15世紀には団扇についで一般に普及しました。書画を揮毫した明時代(1368~1644)・清時代(1616~1911)の扇面は、現代まで豊富に伝えられています。
対聯は、伝統的な詩である漢詩の対句を細長い2枚の紙や板に記し、門の両脇などに左右対称に掛けたものです。五代十国時代10世紀には成立し、その後、慶弔に際して制作されるなど、広く人々の生活に浸透しました。清時代には文人の間で対聯のやりとりが流行しました。
扇面や対聯を書写する際は、その独特な形を活かすように工夫するとともに、材質にもこだわりました。金箔や金泥を塗布した金箋(きんせん)、色鮮やかな彩箋(さいせん)、紋様を施した蠟箋(ろうせん)など美しいものを用いて、吉祥や贈答の品としても用いられたのです。明時代から清時代にかけて、文人たちが意匠を凝らした扇面と対聯の世界をご堪能ください。
4階 8室
2019年7月30日(火) ~ 2019年9月16日(月・祝)
宋時代以降の文化は、文人や学者の書斎を中心として育くまれてきたといえます。 明時代以降、文人の文化は富裕な商人層にも浸透し、筆墨硯紙はもとより、書画を清玩する空間そのものにも、洗練された趣味が求められました。
5階 9室
2019年8月6日(火) ~ 2019年10月27日(日)
中国漆工は新石器時代にさかのぼる古い歴史をもち、その装飾技法として、塗り重ねた漆を彫刻する彫漆、貝殻を成形して器体に貼付する螺鈿、漆器に文様を彫って金箔を充填する鎗金、文様部に色漆を施す漆絵・填漆・存星などがあります。その文様にも、山水・花鳥・楼閣人物といった絵画的文様や、唐草文が抽象的に発達した屈輪文のほか、黒漆や朱漆を塗るばかりで器形を美しく表現する無文漆器など多種多様なものがあります。今回は明時代の多様な筆、宋時代から清時代の彫漆、明時代の螺鈿を紹介します。
5階 9室
2019年8月6日(火) ~ 2019年10月27日(日)
中国・清時代にはさまざまな材質・技法の工芸品がつくられました。それらはいずれも精緻な技巧と清雅な作風に特色があります。ここでは清時代につくられた各種の工芸の中から、堆朱・玉・ガラス製の如意および俏色(しょうしょく)と称される玉作品を展示します。
5階 10室
2019年4月23日(火) ~ 2019年10月20日(日)
朝鮮半島の青銅器時代・初期鉄器時代の作品を中心に、朝鮮半島の考古資料を紹介します。石製や青銅製の武器、高度な鋳造技術によって作られた獣文飾板などにより、朝鮮半島に有力者が成長していく様をご覧ください。また、朝鮮半島北部に漢王朝が築いた楽浪郡において用いられた伝楽浪古墳出土の緑釉明器を展示します。なお、冒頭のケースは、東洋館10室の導入として金冠を展示します。
5階 10室
2019年4月23日(火) ~ 2019年10月20日(日)
朝鮮半島の三国時代に、各地の有力者が覇を競ったさまを装身具・武器・馬具などを通じて紹介します。青銅器時代に各地に生まれた有力者たちは、北の高句麗、西南の百済、東南の新羅、南の加耶諸国(~562年)という勢力にまとまり、それらは金・銀・銅・鉄・ガラス・ヒスイなどの素材を駆使し、それぞれに地域性豊かな装身具、武器、馬具、土器、瓦などを生産しました。今回は、王たちの武威を示す大刀や武具など、当館を代表する朝鮮考古資料を展示します。また、中央のステージには高麗時代の墓誌を展示します。
5階 10室
2019年4月23日(火) ~ 2019年10月20日(日)
原三国時代から朝鮮時代までの陶磁史を紹介します。 朝鮮半島では原三国時代に楽浪の影響を受けて製陶技術が発達し、三国時代には各地で覇を競う有力者の成長と相俟って、地域ごとに多様な形態の土器が作られるようになりました。やがて高麗時代には中国の影響のもとに青磁の生産が始まり、独自の様式が完成します。続く朝鮮時代になると粉青沙器や白磁など多様な陶磁器が焼かれるようになります。今回の展示では、梁山夫婦塚出土の主要な土器を紹介します。また陶磁ののぞきのケースでは高麗時代初期に中国の直接的な影響のもとに焼かれた白磁、青磁の碗類を特集的に展示します。
5階 10室
2019年5月8日(水) ~ 2019年10月20日(日)
朝鮮半島に仏教が伝わったのは、三国時代の4世紀から5世紀です。ここでは、主に三国時代から統一新羅、高麗時代の金銅仏、瓦磚、仏具を展示します。今回は特に、新羅の鬼瓦のさまざまな形態を紹介します。
5階 10室
2019年5月28日(火) ~ 2019年8月18日(日)
朝鮮王朝時代の両班階級の人々の生活文化を紹介します。文房具や飲食器のほか、書画は、前期には高麗時代の精緻な仏画、それと対照的な朝鮮時代の素朴な仏画を展示します。後期には文人好みの墨竹と隠逸山水をとりあげます。
地下 11室
2019年5月8日(水) ~ 2020年5月10日(日)
現在のカンボジアにおいて、9世紀初頭から600年余り続いたアンコール王朝の時代には、クメール族による独特の美術様式が完成しました。中でも11世紀末から12世紀にかけて造られたアンコール・ワットがその最盛期です。この部屋では10~13世紀にアンコールの寺院を飾った仏教およびヒンドゥー教の彫像、浮彫の建築装飾をはじめとする石造彫刻を展示します。いずれも第2次世界大戦中におこなわれた、フランス極東学院との交換品です。
地下 12室
2019年5月8日(水) ~ 2020年5月10日(日)
インドシナ半島やインドネシアでは、古代よりインドの影響を受けて仏教やヒンドゥー教の彫像が数多く制作されました。それらはいずれも地域特有の発展をとげ、独自の美術様式が花開きました。ここでは、インドネシア、カンボジア、タイ、ミャンマーの仏教像、ヒンドゥー教像を、金銅像を中心に展示します。
地下 12室
2019年4月23日(火) ~ 2020年4月19日(日)
60万年以上前に遡る前期旧石器時代の楔形石器や、インダス文明滅亡後の前2千年紀に栄えた埋蔵銅器文化の銅器はいずれもインドから将来された希少な考古資料であり、これらの展示を通してインドの先史時代と古代の文化を紹介します。また、タイ北東部のバンチェン地方ではおもに前3~後2世紀に武器や装身具を主体とする青銅器の文化が栄えました。当館が収蔵する500点以上のバンチェン出土品から選りすぐった優品を中心に、東南アジア各地からもたらされた多様な考古資料を一堂に集めて展示します。
地下 13室
2019年6月4日(火) ~ 2019年9月1日(日)
多くの島々からなり、それぞれの島あるいは部族が独自の文化を営んできたインドネシアの地域色豊かな染織を紹介します。木綿に蝋の流し描きや繊細な文様を蝋で型押ししたバティック、儀式やお祝い事の場を飾る浮紋織や縫取織といった織物、絣糸で文様を表わしたイカットなど、島々の個性豊かなデザインを見せる19世紀から20世紀にかけての染織の数々を名品を中心に展示します。
地下 13室
2019年8月6日(火) ~ 2019年9月8日(日)
インドでは、インド神話や、シヴァ神、ヴィシュヌ神などのヒンドゥー教の神々、王の肖像や歴史的なエピソード、男女の恋愛などさまざまなテーマを緻密なタッチと鮮やかな色彩で描いた、細密画とよばれる絵画のジャンルが発達しました。今回の展示では、ラーガマーラとよばれる、音楽を絵画化した細密画を紹介します。
地下 13室
2019年7月23日(火) ~ 2019年10月20日(日)
ワヤン・クリはインドネシアの伝統的な人形を使った影絵芝居です。
10 世紀頃、ヒンドゥー教とともに古代インドの壮大な叙事詩『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』がインドネシアに伝えられ、民衆の間に広まりました。これが影絵人形で演じられるようになったのが、ワヤン・クリです。
用いられる人形は水牛の革から切り出し、細かいノミで細部を美しく彫りぬいて、鮮やかな彩色をほどこします。操作のための棒も、多くの場合、水牛の角で作られています。
ダランと呼ばれる人形遣いは、登場するすべての人形を一人で操作し、せりふを語り、そして伴奏のガムランに演奏の指示をも下します。ワヤン・クリは、有名な叙事詩に基づいてはいても、ダランの即興によって自在に展開し、夜を徹して上演されます。
本展示の期間中に開催の「博物館でアジアの旅」(9月10日(火)~10月14日(月・祝))では、関連したスペシャルツアー等も企画しています。