「見返り美人」と会わせてくれてありがとう
国立文化財機構総務企画課の竹之内です。
私は、美術品を守り伝える歴代学芸員の皆さんにありがとうの気持ちを伝えたい。
好きな言葉が「三日坊主」の私が唯一続けているのが切手収集です。
今から30年前の小学生の時、切手ブームの中で何となく始めた切手収集は、トーハクで見た「見返り美人」(菱川師宣)と向き合った瞬間に変わりました。
きれいな切手を集めてみたい!
見返り美人が制作されたのが17世紀江戸時代、切手として初めて登場したのが1948年(昭和23年)。
それ以降、これほど何度も切手の図柄として登場した切手は他にありません。
それほど人を引き付ける逸品と向かい合ったトーハクの学芸員は、どの様な思いで作品を守り続けたのか一度聞いてみたいものです。
1947年(昭和22年)に切手趣味週間が始まり、教科書でもお馴染みの美術品が採用されたことで、私のように切手から美術品を覚えた方も沢山いらっしゃると思います。
中でも4大記念切手と呼ばれる「見返り美人」、「月に雁」(広重)、「ビードロを吹く娘」(歌麿)、「市川海老蔵」(写楽)は全てトーハクの館蔵品です。
今後、展示されるのを私も楽しみにしています。
長い月日をかけ学芸員の卓越された知識と技術によって引き継がれた逸品は、本物の感動を伝える以上の付加価値を生み出しています。
それは、感動を手元の小さな切手で誰もが再現できることです。
これが私のトーハクと切手の楽しみ方です。
切手が生活の身近な存在であるならば、トーハクも皆さんの身近な存在ではないでしょうか。
是非、皆さんの記憶にある懐かしい切手の数々をトーハクで探してみませんか。
トーハクの所蔵品をモチーフにしたオリジナル切手シートです。
1月2日にリニューアルオープンした東洋館でも、オリジナル切手シートを販売中です。
みなさんが美術品に興味を持つきっかけになったものは、なんですか?
カテゴリ:2013年1月
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posted by 竹之内勝典(総務企画課長) at 2013年01月29日 (火)