名品と迫力の映像で魅せる特別展、今秋開催!
トーハクでは今秋、特別展「京都-洛中洛外図と障壁画の美」(2013年10月8日(火)~12月1日(日)、平成館)を開催します。
2013年6月13日(木)に報道発表会を行いました。
主催者より日本テレビ放送網株式会社 渡辺弘取締役常務執行役員、当館の島谷弘幸副館長よりご挨拶申し上げました。
左:渡辺取締役常務執行役員 右:島谷副館長
また、本展覧会担当の特別展室長・松嶋雅人より展覧会の構成と見どころを解説いたしました。
松嶋特別展室長
展覧会は2部構成となっており、その第1部は「都の姿-黄金の洛中洛外図」です。
洛中洛外図は室町時代から江戸時代にかけて数多く制作され、そのほとんどが屏風絵です。
現存する「洛中洛外図屏風」は100点ほどが知られていますが、本展では国の指定品である、国宝、重要文化財7件すべてが一堂に会します。
なかでもご注目いただきたいのは、展覧会でのメインビジュアルにも採用されている、当館所蔵の「重要文化財 洛中洛外図屏風 舟木本」。
会場では、その高精細画像を4×4メートルの大型スクリーン4基に投影して、緻密に描かれた街と人々の細部までご覧いただきます。
高精細画像を見た後に、本物をご覧いただけば舟木本の楽しさをより深く味わっていただけるはずです。
重要文化財 洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ) 舟木本 岩佐又兵衛筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
左隻2扇 祇園祭
仮面をかぶっている人や母衣(ほろ)をしょった人など、にぎやかな様子が描かれています。
第2部は「都の空間装飾-障壁画の美」。
洛中洛外図でもしばしば描かれた京都を象徴する3つの場所をとりあげます。
その3つの場所とは、伝統と権威の象徴である京都御所、石庭で世界的にも知られる龍安寺、徳川将軍家の権力を誇る二条城です。これらの建物の室内を彩った障壁画を展示します。
左:重要文化財 賢聖障子絵(けんじょうのそうじえ) 江戸時代・慶長19年(1614) 京都・仁和寺蔵
京都御所の正殿である紫宸殿に飾られた障子。現在の紫宸殿内部には飾られていません。
右:群仙図襖(ぐんせんずふすま) 江戸時代・17世紀 京都・龍安寺蔵
明治28年に龍安寺を離れて115年ぶりに帰還した襖絵です。
二条城二の丸御殿 大広間 四の間障壁画(西側)「松鷹図」
狩野探幽筆 江戸時代・寛永3年(1626) 京都市(元離宮二条城事務所)蔵
天井まで届くほどの太い幹枝の松に狗鷲(イヌワシ)がじっと左手をにらんでいます。
また、今回の目玉の一つ、1年かけてフルハイビジョンの4倍の解像度4Kで撮影した龍安寺石庭の四季。
四季の彩を感じられあたかも石庭にいるかのようです。
貴重な名品を見ていただくとともに、先進の技術を駆使した映像によって日本美術・古美術にあまり関心がない方にも
日本絵画のおもしろさを知っていただきたい。もともと好きな方には、より奥深く鑑賞していただきたい。それが展覧会担当者の思いです。
これまでにない新たな視点で日本美術の楽しさを感じていただける展覧会、ぜひご期待ください。
このほかにも、魅力あふれる作品やイベント情報など、今後も1089ブログでご紹介していきます。
どうぞお楽しみに。
特別展「京都-洛中洛外図と障壁画の美」 ポスタービジュアル
4種類制作しました。どのデザインがお好みでしょうか?
カテゴリ:2013年度の特別展
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posted by 江原 香(広報室) at 2013年06月16日 (日)