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親と子のギャラリー 仏さまのかたち―写す、伝える、広がる―

  • 『重要文化財 十二天図像(風天)(部分)原本:珍海筆鎌倉時代・13世紀、原本:平安時代・12世紀	』の画像

    重要文化財 十二天図像(風天)(部分)
    原本:珍海筆
    鎌倉時代・13世紀、原本:平安時代・12世紀

    予告

    平成館 企画展示室
    2025年7月23日(水) ~ 2025年8月31日(日)

    仏教にはたくさんの仏さまが登場します。仏さまのかたちには決まりがあり、決まりをもとに仏像や仏画が作られました。たくさんの仏さまがいるなか、仏教の教えの一つである密教の仏さまは、顔や腕の数が複数あり、さまざまな表情やポーズ、持ち物があるなど、そのかたちは複雑です。仏さまですから、かたちを間違えてはいけません。

    一方で、仏さまのかたちやその決まりを知っていると、どの仏さまが表されているのかがわかります。密教が盛んになった平安時代以降、天皇や貴族も仏さまのかたちに興味を持ち、当時のお坊さんたちはさまざまな仏さまのかたちを集めて整理しました。それらは「図像集」と呼ばれます。いわば仏像事典です。「図像」とは仏さまのかたちのことで、多くが墨の輪郭線のみで描いた「白描」という表現手法が用いられました。「白描図像」には、仏像事典のように編集されたものや、仏像や仏画の下絵の役割を持ったものがあり、お寺では経典とともに大切に守り伝えられてきました。

    今回の特集展示では、仏さまのかたちを正しく写し、それを伝える当時の人びとの工夫と、仏さまのかたちが後世まで広がっていく様子をご紹介します。

主な出品作品

(注)所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。

重要文化財 十二天図像(風天) 原本:珍海筆 鎌倉時代・13世紀、 原本:平安時代・12世紀

重要文化財 十二天図像(毘沙門天) 原本:珍海筆 鎌倉時代・13世紀、 原本:平安時代・12世紀

重要文化財 十二天図像(月天) 原本:珍海筆 鎌倉時代・13世紀、 原本:平安時代・12世紀

高雄曼荼羅図像 京都・高山寺伝来 鎌倉時代・13世紀

当麻曼荼羅 神田宗庭隆信筆 下野三悦坊伝来 江戸時代・天保7年(1836) 喜多川儀久氏寄贈

不動明王二童子像 勝山琢舟筆 江戸時代・18世紀