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民族資料―琉球 琉球の工芸

  • 『王子冠 琉球 第二尚氏時代・19世紀 比嘉カマト氏寄贈』の画像

    王子冠 琉球 第二尚氏時代・19世紀 比嘉カマト氏寄贈

    本館 15室
    2012年7月10日(火) ~ 2012年9月30日(日)

    東京国立博物館が保管する琉球民俗資料は、明治17(1884)年に当時の農商務省が沖縄県から購入したものが基本となっています。また、明治15(1882)年にドイツ人類学会が研究用の参考資料として琉球の民俗資料の収集を農商務省に依頼してきており、当館にはドイツに資料を送られた後に東京へ送られてきたもの、複数ある資料の一方を東京に残しておいたものが移管されました。沖縄県では、第2次世界大戦により灰燼に帰した文化財も少なくはないのですが、それは民俗資料においても同様です。それ故、当館が保管する民俗資料は現存するもっとも古いものの一つといえます。さらに、特筆しなければいけないのは、平成10年度に大和良子(やまとりょうこ)氏よりご寄贈いただいた奄美大島大和村のノロ(神女)関係資料です。これは奄美方言研究者であった長田須磨(おさだすま)氏が大切に保管されていたもので、琉球文化を考える上で極めて重要な資料です。

    きらびやかな金工品、あざやかな色が美しい染織品、さまざまな影響を受けてできあがった陶器類、中国からの影響を見ることができる漆工品、ノロが使っていたと思われる各種玉類など、琉球の工芸品の粋をご紹介いたします。
     

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
王子冠 琉球 第二尚氏時代・19世紀 比嘉カマト氏寄贈
玉ハビル 奄美大島 第二尚氏時代・19世紀 大和良子氏寄贈
紅型衣装 白地竹梅鶴模様 沖縄本島 第二尚氏時代・19世紀 鎌倉芳太郎氏寄贈
紅型衣装 薄藍色地水に菊芦に雁模様 沖縄本島 第二尚氏時代・19世紀
キンカブ 奄美大島 第二尚氏時代・18世紀 大和良子氏寄贈
樹下人物螺鈿沈金食籠 沖縄本島 第二尚氏時代・18世紀
花鳥螺鈿提手付東道盆 琉球 第二尚氏時代・18世紀