平成館 企画展示室
2009年2月17日(火) ~ 2009年3月29日(日)
この特集陳列は、東京国立博物館所蔵コレクションの保存と修理に関する当館の活動の一端を具体的に紹介する 目的で、平成12年度から始まり、今年で9回目を迎えました。今回は主に平成19年度に実施した修理作品のうち、絵画・書跡・彫刻・工芸・考古・歴史資料・館史資料といったさまざまな分野から、技法や形態の点に特徴的な修理内容をもつ作品20件を選び、写真パネルや解説を添えて展示します。
博物館の使命は文化財の公開、そして未来に受け渡す恒久的な保存です。そのためには、展示室や収蔵庫の展示保存環境の整備はもとより、輸送や取り扱いの方法の改善、安定した状態に復するための応急修理や本格修理の実施、さらに作品に使用された材料や技術の解明など沢山の課題があります。私たちは、文化財の公開と保存を次世代に伝えるために必要な両輪だと考え、日々その両立の実現に取り組んでいます。
本特集陳列を通じて、文化財の保存と修理に関する博物館の取り組み、そして修理内容に対する理解が一層深まることを期待します。