非常勤職員のみなさんにありがとう
東洋室の浅見です。
東京国立博物館に勤務して早いもので19年になります。
御礼を申し上げたい方々はとても多いのですが、この数年私が日々感謝しているのは一緒に仕事をしている非常勤職員の方々です。
雇用形態が多様になっていますので、非正規雇用という言い方のほうが適切でしょうか。
しかし「非正規」ということばはどこか差別的で抵抗があります。
当館ではそうした方々がとてもたくさん働いています。
私が入ったころはまだ事務補佐員という文字通り職員の補助的な仕事で、残業は滅多になかったと思います。
しかし最近は職員と変わらない仕事ぶりの方が多く、遅くまで残っていることも少なくありません。
給料は大分少ないようなので本当に申し訳なく思います。
私が出版企画室にいた時に図録や定期刊行物を刊行し、その後教育普及室でワークショップ、スクールプログラムなどの事業をなんとかこなせた(?)のは、常勤の同僚ももちろんですが、非常勤の方の力がとても大きかったのです。
本来補助的な仕事が任務のはずですが、実際は職員一人分の仕事に加え、私のサポートをしてくれました。
弁解をすれば、私は彫刻の研究員としての仕事もありますので、さぼっていたわけではないのでありまして・・・。
今は東洋館リニューアルオープン、円空展でまたたくさんの「非正規雇用」の方々にお世話になっています。
IPS細胞でノーベル賞を受賞された山中教授のような方が要望すれば望みはありますが、なかなか待遇の改善が難しいとすれば、少なくともそれぞれの能力が発揮され、楽しく、達成感を得られる仕事をご一緒できれば、と思います。
東洋館が無事開館し、円空展とともに大変な賑わいになった暁には、美酒で喜びを分かち合いたいと思います。
お名前をあげることはしませんが、いつもお世話になりありがとうございます。
その才能に見合った活躍の場がみつかりますように。
東洋館の題箋(だいせん)・パネルなどで感謝、の二人と筆者。
特別展「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」開幕間近。
チーム円空大忙し。
カテゴリ:2013年1月
| 記事URL |
posted by 浅見龍介(東洋室長) at 2013年01月20日 (日)