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140周年ありがとうブログ

図書整理室から、ありがとう

資料館図書整理室の加藤と申します。
同室の二人と新着資料の受入業務を担当しています。
図書・雑誌などが到着したら利用できる状態、すなわちコンピュータでの
資料データ作成から始まり、背にラベルを添付し書架に配架するまでの一連の作業を行っています。

資料館には日々日本全国そして海外からたくさんの図書・雑誌などが交換・寄贈で届きます。
美術館・博物館の展覧会カタログや所蔵品図録、あるいは大学・研究機関の
逐次刊行物や報告書、地方自治体からは地誌や埋蔵文化財報告書など。
海外からも博物館・美術館の展覧会カタログなどを頂きます。
これらは資料館の蔵書として大変重要な割合を占めています。
この場をお借りして、貴重な資料をご寄贈頂いている皆様、誠にありがとうございます。

送付量が一番多いのは何と言っても春、3月から4月です。
積み重なった段ボールの山に毎日圧倒されながらも、「年度末に合わせた」という
皆さまの気概と安堵を感じます。
展覧会カタログは季節がら10月にもピークがあります。
レイアウトや装丁に凝った美しい図版、
豊かな歴史・文化・風土が誇らしげな各地の博物館等の興味深いテーマ、
夏は子供たち向けの楽しそうな企画展に微笑みを誘われました。
また昨年は埴輪・土偶関係のカタログが多数届き、最近人気の様子が窺えました。
いずれにしても企画担当の方々で練りに練られたに違いない、そのお知恵に
感心します。


すべて埋蔵文化財報告書です。県別に配架しています。
こんなにたくさんの調査活動が日本で行われています。


トーハクに勤務するようになってから、これらの出版物を通じ
研究調査・出版に携わる方々の熱心なお気持ちを身近に感じるようになりました。
(…「伝えていくもの」として守られてきた素晴らしい文化財の数々を、
東京国立博物館で直に目にしているからでしょうか)
調査研究の成果を記録に残すという事は、すなわち未来への道しるべとなり、
アーカイブとして博物館の収蔵品を側面から支えているのだよと、教えていただいたようです。
そんな調査・研究、出版にかかわる方々の努力、信念に「ありがとう」と資料館で働く者から感謝を申し上げます。
アーカイブを必要な時に必要な方にご用意するのが資料館の役割ですから
その基本となる正確で丁寧なデータ作成を心がけようと改めて思います。
そして広く関心を持ち、いつでも新たな視点のある事を忘れずにいたいと思います。

トーハクに足をお運び頂いた一般のお客様には、博物館で出会った「感動」を、
資料館で見つけた「プラスα」の知識・思索で、深めて頂けましたら幸いです。
それが「伝えていくもの」をみんなで「支える事」になると思うからです。
どうぞ資料館をご利用ください。


宝物館側からも資料館へおいでいただけます。右側オリーブの小道を通ります。

カテゴリ:2013年1月

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posted by 加藤晴美(図書整理室) at 2013年01月17日 (木)