本館 19室
2010年3月9日(火) ~ 2010年6月6日(日)
昭和25年(1950)に文化財保護法が制定されてから、今年でちょうど60年になります。文化財保護法の制 定によって、有形文化財だけでなく、無形文化財も国によって保護される対象となりました。無形文化財には演劇や音楽などとともに伝統的な工芸の技術も含ま れています。
昭和30年(1955)に重要無形文化財の最初の認定が行われてから、漆工、染織、金工、陶磁などさまざまな伝統工芸の分野で、作家や団体が重要無形文 化財技術保持者・保持団体、いわゆる「人間国宝」として認定されています。この「人間国宝」は顕彰ではなく、その卓越した技を保存し、継承するためのもの です。したがってその認定とともに、それぞれの優れた技について、記録・保存が行われてきました。
平成12年(2000)、こうした記録と作品の一部が文化庁から当館に移され、以後毎年、「人間国宝」による作品を展示しています。今年はそのなかから漆工、金工、陶磁の優品を紹介します。優れた技と美の世界をご覧ください。