本館 19室
2009年6月16日(火) ~ 2009年9月6日(日)
明治時代を迎えると政府は産業の発展と輸出の増加をめざして、明治6年(1873)のウィーン万国博覧会を はじめ海外で開催された多くの博覧会に参加しました。日本国内で行う内国勧業博覧会は、ウィーン万博にならって、明治10年(1877)から明治36年 (1903)まで東京、京都、大阪で計5回開催されました。このうち第1回から第3回は、いずれも東京上野の寛永寺本坊跡(現在の上野公園一帯)が会場で した。産業振興としての意味合いの強いこの博覧会には、明治時代の工芸を代表する優品が数多く出品され、わが国の輸出産業や文化の近代化に大きく貢献した のです。そして、回を重ねるごとに、より技術を極めた美術的なものが求められるようになっていきました。
今回は、とくに第1回、第2回内国勧業博覧会に出品され、現在当館所蔵となっている陶磁、漆工、金工、ガラス工芸の品々を展示し、そのすぐれた技を紹介 します。