平成館 企画展示室
2023年2月28日(火) ~ 2023年4月9日(日)
昭和48(1973)年、特別展観「はにわ」が東京国立博物館で開催されました。本特集は、その「はにわ」展から現在にいたる東京国立博物館が所蔵する埴輪の50年間を振り返ります。
埴輪に関する調査研究は、この50年間で格段に進み、出土古墳の特定や出土品の性格について再評価が日々行われてきました。調査技術も進歩し、とりわけ3次元計測によって埴輪の外形を克明に記録できるようになり、X線CT撮影によって埴輪の内部の様子を詳細に観察できるようになりました。この成果は修理やレプリカの作成などにも活かされています。
現在では考古分野で注目されることの多い埴輪ですが、美術史の観点からも高い評価が得られています。ここでは国立博物館のニュースの題字や挿絵を担当し、当館とも縁の深い、版画家の斎藤清が愛した埴輪もご紹介します。さらに、古くから注目されてきた埴輪や近年再評価がなされた埴輪も合わせて展示します。
150年後も来館者の皆様にお楽しみいただけるように、東京国立博物館では調査研究や保存修復を継続的に進めて参ります。