平成館 企画展示室
2020年3月24日(火) ~ 2020年4月26日(日)
当館では、文化財の公開と保存を両立し、未来へと伝えるため、「臨床保存」の理念のもと、保存修復事業を行なっています。「臨床保存」の理念を支える3つの柱は、展示・収蔵などの環境の整備を行なう「予防」、文化財の状態および展示室や収蔵庫の環境に関する「診断」、メンテナンスのための対症修理から、解体を伴う抜本的な安定化のための本格修理まで状況に応じた「修理」の3つからなります。
本特集では、近年「修理」を終えた作品を展示し、それぞれの修理のポイントや工程、その過程で得られた情報をあわせて紹介します。今回は、絵画、考古、陶磁、民俗資料、刀剣(甲冑)、歴史資料の分野から本格修理を行なった作品9件を展示いたします。
当館の保存修復事業の成果の一端をご覧いただくこの企画は、今年度で20回目を迎えました。
文化財の保存と公開に関わる当館の取り組みや、文化財の修理に関心をお寄せいただき、文化財とその背後にある文化や歴史についての理解を深める一助となれば幸いです。