親と子のギャラリー トーハクでバードウォッチング―キジやクジャク、鳳凰が勢ぞろい―
親と子のギャラリー トーハクでバードウォッチング―キジやクジャク、鳳凰が勢ぞろい― / 平成館 企画展示室 2017年4月25日(火) ~ 2017年6月4日(日)

今年の干支は酉です。そこで、日本の国鳥「キジ」に注目し、キジとキジ科の鳥をテーマに作品を集めました。キジ科の鳥にはニワトリ、ウズラ、ヤマドリ、ライチョウ、シチメンチョウ、クジャクなどがいます。
今回、「キジとその仲間たち」、「クジャク」、そしてキジ科の鳥がモデルといわれる「鳳凰」の3つのコーナーをもうけました。展示室では作品を実際にさわって、その感触を楽しんだり、上野動物園で飼育されて いるキジ科の鳥たちの鳴き声を聞いたりすることもできます。ぜひお子さんといっしょに不思議なバードウォッチングを体験してみてください。
担当研究員の一言
トーハクの鳥たちは、近くによっても逃げたりつついたりしません。じっくりゆっくりバードウォッチングをお楽しみください。/神辺知加

刺繍孔雀図屏風 田中利七作 明治26年(1893)
友禅染掛幅 桐鳳凰図 江戸時代・19世紀
見どころ
キジとその仲間たち

色絵雉置物 五代清水六兵衛作
昭和時代・20世紀 (第二復員局寄贈)
キジ、ウズラ、ニワトリ、ライチョウは古くから日本人と深くかかわってきました。
たとえば、ニワトリの場合、1500年前の古墳からニワトリ形の埴輪が出土しています。またキジやウズラは1000年以上前に記された『古事記』や『日本書紀』に登場し、ライチョウは鎌倉時代、後鳥羽院が和歌に詠んでいます。
クジャク

孔雀模様装飾断片 中国・ホータン 6~7世紀
大谷探検隊将来品
キジ科の鳥の中でもひときわ美しい羽を持つクジャクは、その美しさのため権力者への贈り物にもなりました。南アジアや東南アジア原産のクジャクが日本にはじめてやってきたのは6世紀のおわりのこと。朝鮮半島の新羅から日本の天皇へ贈られました。またクジャクは美しい鳥の代表として多くの美術品のモチーフになってきました。
仏さまの絵に描いた絵の中に、陶磁器のお香入れに、そして刺繍にと、いろいろなクジャクを見ることができます。
鳳凰

夜着 萌黄縮緬地鳳凰桐模様 野口彦兵衛旧蔵 江戸時代・19世紀 (野口眞造氏寄贈)
空想上の鳥、鳳凰はキジ科の鳥がモデルといわれています。頭の上のトサカ、くちばし、足、そして長い尾羽が、ニワトリやクジャク、セイランに似ています。古代中国で鳳凰(朱雀)は青龍、白虎、玄武とともに東西南北をつかさどる霊獣、四神のひとつです。やがて鳳凰のイメージは東アジア各地に広まっていきました。そのため時代や国によっても鳳凰の表現はさまざまです。
パンフレット

関連事業


関連リンク
